「彼とお付き合いできるかもしれない」
この時、「彼=おいしそうフルーツ」として見ています。
ところが、「絶対手に入らない」と確信した時、
「彼=おいしいフルーツ」のままでは、心に矛盾が生じます。
その矛盾を解決するための心の動きを「フルーツ理論」と呼んでいます。
私が、心理カウンセリングの基本を学んだ先生から教わった「理論」です。
おそらく正式な名称があると思いますが、私はずっと「フルーツ理論」で記憶しています。
難しい用語より単純でわかりやすいからです。
「愛が手に入らない」失恋・失望・自己矛盾の心理
手が届くかも!=「おいしそうなフルーツ」
BさんはAさんのことが大好きです。
「お付き合いできるかもしれない」と希望を胸に秘めているときは、
- Aさんは素敵な人
- Aさんは優しい
- 最高の男性
と確信し、場合によっては親友にもそう話します。
Aさん=おいしいフルーツに違いない!
「手を伸ばせば届くかもしれない」
という心理状態です。
「告白すれば付き合ってくれるかもしれない」とBさんは希望を胸に秘めています。
そして、、、何度かアタックし、その度に断られました。
「もうAさんに私の手は届かない」
Bさんは確信しました。
手が届かない=「あのフルーツ、おいしくない!」
「私の手はAさんに永遠に届かない…」
Bさんは、自分自身を納得させる必要があります。
自尊心が高い人なら、プライドを守りたいという欲求も出てきます。
Aさん=おいしいフルーツではなかった!
すると、次のような言動に変わります。
- 「良い人と思っていたが、近づいてみると全然違った」
- 「性格が悪いことがわかった」
- 「交際するのはこっちからキッパリお断り!」
と親友に話し、自分自身にも言い聞かせます。
【フルーツ理論】人は心に矛盾を抱えたくない
なぜこの心理状態を「フルーツ理論」と呼ぶのでしょうか。
高い木に果物がぶら下がっています。
台に上がれば手が届くかもしれません。
その時は、「おいしそう。早く食べたい」と思っています。
そして、手に入れるためあの手この手を使って頑張ってみます。
「絶対おいしいに違いない!早く食べたい」
ところが、どんな努力も無駄だとわかった時、
「おいしいのに、私は食べることができない」
と確信します。
しかし、このままだと心に矛盾を残します。
納得できない状況を引きずってしまいます。
そこで、早急に自分の心を納得させる必要があります。
それには、矛盾を解消するのが一番です。
そこで、
- 「おいしそうに見えただけ。手が届かなくてよかった」
- 「食べたら苦い味がするに決まっている」
- 「もしかしたら、毒入りの果物かも…」
と理論武装するわけです。
実際には「感情武装」なのですが。
つまり、取らなくて正解だったのだ。
あいつは、浮気性の男で、浪費家で、ナルシストで、自分勝手で、たいしたことない女に夢中になっていて…、付き合わなくて良かった!
などを考え、矛盾を解消しようとする心理。
これを「フルーツ理論」と呼ぶらしいです。
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【あとがき】失恋・失望・自己矛盾「愛をあきらめた」心理
第一志望に合格できず、第二志望の大学に進んだ時、
「こっちの大学に入学してかえって良かった。あそこの大学は▲▲で…」
結婚も、
「あの時、あの人と結婚しなくて良かった」
「今の夫で本当に良かった」
人間の思いは複雑ですね。
たとえフラれても「フルーツ理論」に走らない人。
その人はきっと人間的魅力に溢れた人です。
つかみ取れなかったフルーツ(彼)の後ろ姿を見守りながら、
「ありがとう。幸せになってね」
と心から手を振ることができる人。
その人は、強くて素敵な人に違いないと思います。
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