いくつかの問題から開運発達が相当に難しい命式です。
こういう命式を見ると、気の毒な運命の人もいるのだな…と考えてしまいます。
消えそうなろうそくタイプの男性
《丁巳》日、《寅》月の春生まれ
ろうそくの火は知恵を意味すると言われています。
見てわかる通り、敏感で繊細な人で、感受性が豊かです。
理想と現実の間で悩みやすい人です。
好き嫌いもハッキリしています。
水をぶっかけられると消えてしまいますので、人を見ます。
だから、人見知りをします。
そういえば、大横綱の北の湖さんも丁の人です。
初対面の人を大変苦手にしたらしいです。
また、ろうそくの人は、集中力がものすごいと言われます。
カンの鋭さにおいては誰もろうそくタイプの人には敵いません。
北の湖さんも、外見に似合わず繊細な人だったはずです。
《印綬格》だが、七冲が2つ、三刑が1つ
印綬が肥満してダメになっている
印綬が健全に作用すれば、生まれ持った徳の高さを発揮すると言われています。
しかし、正官が3個もあって強すぎます。
強すぎる正官が、印綬がブヨブヨに肥満させてダメにしています。
これでは印綬は力を発揮できません。
七冲2つと三刑1つ
巳(日支)×寅(月支)〈三刑〉
- 運命に波乱が起きやすい
- 夫婦不和が予想される(離婚まで発展はしない)(男性の場合は軽い)
- 情緒不安や精神的動揺が起きやすい
- 自分の健康上に問題が生じやすい
巳(日支)VS亥(時支)〈七冲〉
- 子どもの力が得られにくい
- 妻と子どもが不和
- 老後に不安な要素
- 子どもが早く家を出る
寅(月支)VS申(年支)〈七冲〉
- 父との不和、意見の相違
- 祖先や親の援助が得られにくい
- 早く家を出る事情が発生
これだけでも、大変な人生になることがわかります。
これはキツいです!
好人物だが男らしさや気力に欠ける男性
日干がやや弱いため、
- 人柄は温厚で好人物
- 男らしさや気力などにやや欠ける
- 人をリードするのは不得手
- 辛抱強さや信念は持っている(日干に根)
- 人当たりも悪くない
俗に言う「いい人」です。
穏やかなオジサンといった感じの人ですね。
でも、人生ずっと苦労が付きまといます。気の毒ですね。
結婚運は?奥様はどんな人か
時柱にある偏財が奥様となります
偏財は1個ですが、強い正官にエネルギーを抜き取られ、劫財からも反剋を受けますので、大変弱っています。
ということで、奥様は気力・体力ともに強くない人です。
日支の劫財が弱い日干を支えてくれていますが、日支の「巳」があるために、「巳寅の刑」、「亥巳の冲」を生み出していることを考えると、奥様からの内助の功は少ないようです。
この人の配偶者縁はよろしくありません。
結婚した女性が、よほど強い運勢と人格の持ち主であることを祈るしかありません。
紫微斗数命盤で看ると、
子女宮
破格しています。子どもによる苦労が絶えない人です。
武曲星に自化Dが付き、離婚の可能性が高いとなります。
命 宮
天機星・巨門星・自化B
- 筋張って痩せ型の人。
- マイナス思考になりがち。心配性で、神経質タイプ。
- 細部にこだわるのでリーダーには不向き。
- 運気が良くない時期には口の災いに注意が必要。
- 天魁星もあり、命宮に文曲星、財帛宮に文昌星があって、頭は良い人。
幸福を実感しにくい人
福徳宮が破格しています。
幸せを実感することが少ない人生になりがちです。
福徳宮に生年化禄があるので、本来は優しい性格で、人も寄ってくる人です。
しかしながら、対宮の自化忌の影響から、良い部分が隠れてしまいます。
人生を何とか切り開くためには…
84歳で開運期が到来する
大運に「亥」が巡ってきたら、「亥寅の合」の作用により、月支と日支の刑が解消するため救われるのですが、それは84歳までやってきません。
月支と日支の三刑は、破格となりますので、厳しい人生になりそうです。
せめて、亥が30代、40代の脂がのった時期に到来してくれたなら、勢いをつけることも可能だったのですが…。
24歳から試練の繰り返し
24歳~33歳の財運が良くないです。
また、この時期には、人間関係の苦労もあります。仕事運も大凶と出ています。
仕事を覚えて実力を蓄えるべき時期なのに、これでは今後がかなり厳しくなると思われます。
24歳から43歳の社会運・対人運が良くない
また、24歳~33歳、34歳~43歳の大限遷移宮に自化忌があり、それが20年続くため、社会運・対人運が苦しい時代が20年間も続くことになります。
対人関係など社会面が重要な時期ですから、この凶運はやっかいです。
もともとこの人は、遷移宮から向心力Dが命宮に向かっている人なので、周囲からやっかいなことを背負わされやすい運命を持っています。
44歳になると社会運と対人運の凶は緩和しますが、24歳から続く20年間の凶の余波は後に引きずりそうな気がします。
44歳から63歳まで仕事がツラい状態になる
44歳~63歳まで官禄宮に自化忌が続くため、仕事においては定年退職まで苦労しそうです。
働き盛りの時期が重なりますから、仕事での大成は残念ながら望みが薄いでしょう。
やっと定年退職を迎えて、ほっと一息するのもつかの間で、老後はお金で苦労します。
64歳からの財運が大凶です
この時期の奴僕宮が凶です。
退職金を投資などにつぎ込むとスッテンテンになる暗示が出ています。山っ気は絶対禁物の人です。
あとがき
改めて感じることは、開運までの道のりが相当に厳しい人だということです。
こういう運命の人もいるのですね。
神様が与える人生は、時に残酷な面を持っているようです。
幸福にも不幸にも上限・下限はないようです。
それでも何とか開運するには、破格している宮の改善に努めることが第一と教わりました。
人が持って生まれた運命の厳しさを考えさせられる命式・命盤でした。
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