「元気ですかー!?」のアントニオ猪木さんが入院されているというニュースが数か月前から伝えられています。
プロレスというとやはり「全日本プロレスのジャイアント馬場さん」と「新日本プロレスのアントニオ猪木さん」を抜きにしては語れません。
両巨頭の四柱命式を作ってみて、感想を交えながら鑑定してみました。
【四柱推命】「世界の大御所」ジャイアント馬場さん
乙日丑月生まれ・日干やや強い〈偏財格〉
ジャイアント馬場さんは予想の通り「乙」の人でした。
生き方にしなやかさがあり、ピンチになっても折れない人です。
甲の人は、目立ちたがるところがありますが、乙の人は自ら目立とうとしません。
また、社交性があって自ら人と争うことを好みません。
寂しがり屋の面もあります。
とはいえ、いざという時にはあっと驚く強さを発揮するので、乙の穏やかさを甘く見ることは禁物です。
また、感性が豊かで、芸術的感覚に優れた人も多いです。
惜しむらくは、年月に空亡が並んでいることです。
年月の偏財が両方ともパワーダウンしてしまいます。
プロレスラーには良い命式の人はあまり多くないと感じます。
ジャイアント馬場さんの命式も、2つの空亡が時々悪さをします。
成功の直前で邪魔が入るとか、思わぬ落とし穴が待っているとか、そういったことが起こりやすい人生になります。
見た目は、月上の偏印から、何ごとも臨機応変に対応でき、自己防衛本能が強いところがあります。
第三者からはそういう人に見られたでしょう。
本質的な面で言うと、意外に調子が良いところがありそうです。要領もよく、金銭勘定には敏感です。
自信と行動力があり、困難に立ち向かう気力と精神的な余裕もあり、将来大成する可能性がある命式です。
他人を上手に利用して自己の保身を図る傾向があります。抜け目ない性格です。
保守的に見えますが、奇抜な発想力があります。
とらえどころがなく、やや派手好みの浪費家です。
風流心があり、花鳥風月を愛し、世の無常に敏感です。
丑月生まれなので、冬の人です。
忍耐強さも人一倍の人です。
アントニオ猪木さんは、ジャイアント馬場さんに対してライバル意識をむき出しにして、「俺と戦え!」と迫っていました。
馬場さんは挑発に応じなかったので、ファンから「逃げている」と非難される時期もありました。
基本的にスルーしていたのですが、オープン選手権で「アントニオ猪木選手の参戦を受け入れる」として、手痛いしっぺ返しを喰らわせました。
「私と戦いたいならば、どうぞオープン選手権に参戦してください」
「ともに勝ち上がったならば、決勝戦で戦うことができるでしょう」
という趣旨でしたが、全日本プロレスにはガチンコに強い外国人選手を数人用意して、猪木選手を潰す手はずも整っていたと聞き及びます。
裏の話ですから、どこまで真実なのか人の証言に頼るしかありません。
それにしても、多くの人が経緯を詳しく語っていますので、かなり真実味がある話なのでしょう。
このように、乙の人は普段は穏やかですが、一度怒らせるとなかなか厄介です。
感情に振り回されず、冷静に相手を追い詰めることにかけては、乙の人は強さを発揮するような気がします。
格式は「偏財格」です。
財のパワーがやや弱く、そのため金銭に対するこだわりと言いますか執着心は強い方です。
金銭面については、意外とちゃっかりしたところがありそうです。
ただ、それほど運用上手ではありません。
財産を残したとしたら、奥さんの力が大きいと思われます。
その上、偏財格の特徴として、義理や情にもろく意外なほどスパッと散財する面もあります。
馬場さんは、『水戸黄門』が好きだったようです。
中谷一郎さんに、思わず「おっ、弥七」と声をかけたのは有名な話です。
『水戸黄門』は私も大好きな番組でした。
東野英治郎さんが良かったですね。
私事ですが、再放送されていたのでどんどん録画しました。
馬場さんに話を戻しますが、細かいことによく気がつき、気を配る人です。
奉仕活動は嫌いではないでしょう。
社交性も十分ある人です。
登場するだけで客席が盛り上がる独特のオーラと魅力を持つ人でした。
得意技は、おなじみの十六文キック。
いざという時は、ランニングネックブリーカードロップや若い頃には32文ロケット砲を繰り出しました。
全盛期を過ぎた後は、実力を認めている相手に対しては必殺のランニングネックブリーカードロップを使いました。
未だに謎なのは、ヤシの実割りがどうして効くのか>ということです。
足に額を当てたら、足の方が傷むと思うのですが…。
そこはプロレス独特のファンタジーの世界なのでしょう。
あのワザが似合うのは、ジャイアント馬場さんとアンドレ・ザ・ジャイアント選手くらいでしょうか。
昭和のプロレスには、無限の迫力と夢とがあったような気がします。
今、アブドラ・ザ・ブッチャーがテリー・ファンクの腕にフォークを突き刺す場面がテレビ放映されたら、抗議電話の嵐でしょうね。
社会全体の包容力や許容力が、時代とともに小さくなっているような気がします。
ジャイアント馬場さんの巨大であり、おおらかな動きは、昭和中期の伸びやかでゆったりした時代の一つの象徴だったといえそうです。
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【四柱推命】「燃える闘魂」アントニオ猪木さん
己日寅月生まれ・日干中旺の〈正官格〉
「燃える闘魂」から「丙(ひのえ)」の人と思いきや、日干「己」土の人でした。
リングでは厳しい破天荒なイメージで売っていましたが、本来はそれほど気性が激しい人ではないようです。
気の強さは力道山からの影響かもしれません。
元々は繊細な人で注意深く、小さなことにもよく気がつきます。
前述したように、ジャイアント馬場さんを挑発していましたが、猪木さんの本質は対人関係においても、あまり自我を出すタイプではありません。
素顔の猪木寛至さんは、人を挑発する性格の人ではありません。
むしろ真面目で、どちらかと言うと温厚な人です。
私の後輩が、一時期札幌のジャスマック・プラザでアルバイトをしていました。
猪木さんはジャスマック・プラザがお気に入りだったらしく、何度か声をかけてくださったらしいです。
後輩君は、「猪木さんは、穏やかで優しい人ですよ」と言っていました。
「アントニオ猪木」として激しく厳しい世界を生き抜くためには、穏やかで優しい部分を時に排除する必要があったのでしょう。
春生まれの土の人です。
春の土は植物を育てるため活発になる時期ですから、時に応じて大変活動的になります。
アントニオ猪木でいる時は、活動的な部分を前面に出しまくっていたのだと思います。
「正官格」の人です。日干とのバランスも悪くありません。
しかし、ジャイアント馬場さんと同様に、月支に空亡があります。
先ほども書きましたが、プロレスラーに良い命式の人はあまりお目にかかりません。
昭和のプロレスラーは、紆余曲折の人生を這い上がるところから人間的魅力が磨かれ、ファンを魅了したのでしょう。
馬場さんも、結果的には良かったのでしょうが、野球選手を挫折するなど様々な紆余曲折があったようです。
アントニオ猪木さんに話を戻しますが、仕事に対しては、こうと決めたら迷いなく進んでいく人でしょうね。
本質は穏やかでも、男としての権勢欲は別です。かなり強いことがわかります。
また、羞恥心とは無縁の人です。結果を大事にする生き方を選びます。
結果のためなら経過(手段)を選ばない人なので、時には不平不満を集めてしまいます。
それから、融通性があるようで、実際はあまりありません。
アントニオ猪木さんの空亡ですが、次のようなことが起こりやすいです。
- 人の意見に耳を傾けない
- 関心がないことにはルーズになる
- 日常生活に波乱が起こりやすい
- やりたいことが中途挫折するような妨害が発生しやすい
昭和50年代の「猪木人気」は絶大でした。「猪木信者」がたくさんいました。
彼らは例外なく「プロレスこそ最強の格闘技」と固く信じていました。
モハメッドアリと戦うなど、社会に向けて「プロレス」を発信し続けた猪木さんの功績は計り知れないものがあると思います。
ところで、今年2021年は猪木さんの健康面を私も含めてファンは大いに心配しています。
命式から見たところ、今年の運気は悪くありません。
しかし、昨年の健康運はよろしくありません。
今年の健康問題は、昨年からの継続だと思われます。
昨年2020年の歳運は【庚子】の「傷官運」でした。
傷官は、猪木さんの大切な格である「正官」を攻撃します。
トラブルが発生しやすい1年でしたので、健康にもよくない兆しがあったと思います。
さらに、歳運【庚子】と大運【丙午】は天戦地冲の関係でした。
「庚VS丙」「子VS午」と天干も地支もぶつかり合うため、2020年は、波乱の1年だったことでしょう。
2019年の比肩運で奥様を亡くされ、気落ちもあったことと思います。
健康不安、精神不安、環境の変化変動が起こりやすいのが2020年でした。
この先、心配なのは2023年です。
- 生日干支【己酉】と歳運干支【癸卯】が天戦地冲になる
- 卯は空亡運
と、第2級の凶運期が巡ってきます。相当の注意が必要です。
第2級と書きましたが、歳運の刑冲による凶度については、第1級から第4級にかけて低下します。
そのうちの2級ですから侮れません。
2022年8月8日から2024年8月7日までの24か月間が特に注意の期間になります。
最後にもう一言加えます。
日支の「食神」と月支の「正官」とは、相反する関係です。
「社会的役割を果たさねば」という使命感と「したいことを気ままにやりたい」という欲求とが常に葛藤する人です。
偉大な天才プロレスラーとしてファンを元気づける大きな役割は十分に果たしました。
これからは、ファンよりもご自身のために、いつまでも炎を燃やし続けていただきたいと念願します。
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