「庚戌」の人は、短気と勝ち気さをあまり表に出しません。魁罡日の生まれなので、相当気が強いイメージがありますが、普段はおっとりしています。
とはいえ、本気で怒らせるとなかなか厄介です。些細なことは水に流せる人ですが、強い怒りを感じると、一気にロックオンして攻撃態勢に転じます。ただし、日干のエネルギーが弱い人は、最後までのんびり屋さんです。
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- 「庚戌(魁罡日)」日生まれの性格と特徴【四柱推命】
- 才能を活かせる仕事
- 恋愛傾向と男女の相性
- 【参考】増永篤彦氏の性格分析
- 日柱「庚戌」の人が吉運・凶運になりやすい年
- 「庚戌」生まれに関するQ&A
- 日柱「庚戌」の有名人
「庚戌(魁罡日)」日生まれの性格と特徴【四柱推命】
庚戌(かのえいぬ)は、60干支の47番目に数えられます。
金属の硬質で鋭い性質を持つ「庚(かのえ)」と、忠実で情に厚い「戌(いぬ)」の気質をあわせ持っています。普段は穏やかで誠実ですが、内には強い正義感と鋭い感性を秘めた、一本筋の通った性格の持ち主です。
※日柱のみだと実際の的中率は下がります。あくまで参考程度にしてください。
「庚戌(かのえいぬ)」日生まれ人ー基本的性格と特徴
義理堅くて誠実
最も大きな特徴は、その誠実さと義理堅さです。約束は必ず守り、受けた恩は忘れません。そのため、周囲からは厚い信頼を寄せられるでしょう。少年期にその傾向がなくても、年齢と共に誠実さが増していきます。
強い正義感
曲がったことが嫌いで、不正や不公平なことに対して強い怒りを覚えます。弱い立場の人に寄り添い、助けようとする優しさも持ち合わせています。人助けへのヒーロー願望があります。
鋭い知性と分析力
頭の回転が速く、物事を論理的に分析する能力に長けています。表面的な情報に惑わされず、本質を見抜く鋭い洞察力を持っています。
内に秘めた情熱と行動力
普段は物静かで感情をあまり表に出しませんが、興味を持ったことや目標に対しては、並々ならぬ情熱を燃やし、粘り強く取り組みます。
シャイで警戒心が強い一面も
初対面の人やよく知らない相手には、人見知りをして警戒心を抱きがちです。しかし、一度心を許した相手や、尊敬できる人に対しては非常に忠実で、深い信頼関係を築こうとします。
聞き上手で思慮深い
普段は聞き役に回ることが多く、心の奥を多く語りません。聞きながら状況を冷静に分析し、的確な判断を下すことができます。気を許す相手には冗舌になります。
頑固で融通が利かない一面も
自分の信念ややり方を強く持っているため、他人の意見に耳を貸さなかったり、融通が利かなかったりする頑固な一面もあります。一度「こうだ」と決めると、なかなか考えを変えない強情さが見られることもあります。
繊細で傷つきやすい
感受性が豊かで、人の気持ちを良く理解できるため、周囲から好感を持たれます。しかし、その分、傷つきやすく、ストレスを溜めやすい一面があります。
その他の傾向
- 普段は穏やかですが、本気で怒るとしぶとくて手ごわいです。
- 熱しやすく冷めやすいところが難点です。
- 負けず嫌いなため、困難に直面しても他人には悟らせない傾向があります。
- 腰痛や怪我に注意。
「庚戌(魁罡)」日生まれの性格と特徴《男性》
勤勉で常識的
誰にでも優しく、礼儀を重んじるため、目上からも目下からも慕われます。派手さはありませんが、その場にいるだけで安心感を与える存在として、厚い信頼を集めます。
冷静沈着で、決断力がある
感情に流されず、冷静に状況を判断することができます。
プライドが高く、負けず嫌い
自分の能力に自信を持っており、負けることを嫌います。そのため、常に向上心を持ち、自己研鑽に励みます。
少し不器用
真面目すぎるあまり、融通が利かない、あるいは不器用な一面を見せることもあります。
情に流されやすい
優柔不断で情に振り回されやすい傾向があります。
「庚戌(魁罡)」日生まれの性格と特徴《女性》
好奇心旺盛な行動派
興味を持ったことに対しては、並外れた行動力を発揮します。
強いこだわり
基本的には誰にでも優しく穏やかに接しますが、自分の信念や「こだわり」に関しては、決して譲らない頑固な一面も持ち合わせています。
内面は寂しがり屋
内面は寂しがり屋で人懐っこいところがあります。信頼できる仲間やパートナーと常に一緒にいることを望む傾向があります。積極的な社交家タイプではありません。
完璧主義
何事も完璧にこなそうとするため、自分にも他人にも厳しいところがあります。
感情を表に出すのが苦手
繊細な心の持ち主ですが、感情を表に出すのが苦手なため、誤解されることもあります。
「庚戌」日生まれの人ー開運のカギ(注意点)
- 自分の考えに固執しやすいです。時には他者の意見にも耳を傾け、柔軟に対応する姿勢が大切です。
- 正義感の強さから人間関係で摩擦を生むことがあります。普段穏やかな分、感情的になった時のギャップに周囲が驚くこともあります。
- 責任感の強さから、頑張りすぎて自分を追い込んでしまうところがあります。時には適度な妥協点を見つけ、趣味などでリフレッシュする時間を作りましょう。
- 信頼できる人に自分の意見や考えを話してみることで、頑なさが和らぎ、視野が広がります。また、本来の優しさが周囲に伝わりやすくなります。
- 孤独に弱いところがあるため、人と交流すると運気が安定します。
- 人に安心感を与え過ぎて、軽く見られる人もいます。時には厳しく接することも必要です。
※記事末の「【参考】増永篤彦氏の分析」もご参照ください。
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【五行の金の性情】「庚」は陽の金「義を司る」
- 五行の金は義を司り、強情で自尊心と正義感が強くて義理人情を重んじる。
- 「庚」は、一見落ち着いていて、威厳があるように見えて、意志が弱く軽率なところがある。
- 物事に対して改革の気風はあるが、熱しやすく冷めやすい。
【日支】「戌」性格の傾向
- 本質は、口やかましく言いたい人で、やや強情な性格が出やすい。
- なかなか人を信用しないが、一度信用すると義理堅いところがある。
【十二運】「衰」の性格(参考)
庚から見て戌は「衰」にあたります。
男性の性格傾向
- 衰は帝旺の次に来る十二運で、帝旺の気分が残るため昔のことが忘れ難く、虚勢を張って失敗する傾向がある。
- いつまでも夢と理想を追い求める。
- オダテに弱い。
女性の性格傾向
- 温厚だが、積極性に欠け、やや保守的で人の上に立つことを好まない。
- 猜疑心が強く、苦労性なところがある。
- 従順さを装っていても、内心は冷たさがある。
- 特に「甲辰」「庚戌」「辛未」の女性は、良縁に乏しい。
【神殺】「庚戌」性格と人生(参考)
【魁罡(かいごう)】日柱に「庚戌」が出ている
- 魁罡は、吉凶ともに激烈な働きのある神殺とされる。
- 身旺(身強)の方が運勢がよい。
- 頭脳明晰で文章力があり、性格は果断、人を制圧する力がある。
- 暴力や殺生を好むなどの凶意も強い。
◇推命学における魁罡はすべて日干から地支を見ます。
・戊⇒戌 ・庚⇒戌 ・庚⇒辰 ・壬⇒辰
辰と戌は十二支中、最も威勢が強く辰を「天羅(てんら)」、戌を「地網(ちもう)」といいます。魁罡は勢いが強く、積極と消極の両極を司るので、吉であれば最上になり、凶になれば最低の凶を意味するとされます。男命は陽であるために天羅を、女命は陰であるために地網を、それぞれ忌み嫌います。
◇日干から見て月支に魁罡を帯びるのを魁罡格と称し、日支に帯びるのを魁罡日生まれといい、いずれも聡明悧発、文化・文章をよくする才能を有します。魁罡格を重要視し、身に2、3帯びるのは後天運で悲運を迎えると悪死するに至るとされ、身旺運にめぐれば発達は異常と看取されます。
【金与禄(きんよろく)】日干「庚」で「戌」につく
- 目上からの引き立てがあり、男女とも良縁に恵まれる。
◇金与禄を持つ人は、配偶者と琴瑟(きんひつ)和合の幸せを得られ、男女ともに相手から力を得られる有為の才能の持ち主です。およそ金与禄は財官印食の四吉神に付く神で、刑沖破剋に逢わず命式の配合がよろしければ、一生を通じて吉事多く事少なき吉命となるといわれます。
才能を活かせる仕事
※適職は命式全体、特に月支通変星で見る方がよく当たります。
庚戌日生まれー才能と適職
情の厚さと、時々見せる鋭さを併せ持つ人です。また、持ち前の集中力と行動力は大きな武器となります。
- 行動力と正義感:弁護士、検察官、裁判官、 警察官、自衛官、消防士、政治家、経営者、 プロスポーツ選手(特に個人競技)
- 分析力と決断力:金融関係、経営コンサルタント、IT関連のプロジェクトマネージャー
- 専門職・職人:外科医、歯科医、エンジニア、研究者、技術者• 伝統工芸の職人、料理人、パティシエ• アーティスト、作家、批評家
「金」のグループに属する職業
庚の五行は「金」のため、以下も適職です。
- 金属、機械、貴金属、鉱業、金融業、冶金、経済、経理、公務員、自衛隊、警察、銀行、スポーツ、刀剣、証券関係など
神殺から見た職業判断
【魁罡(かいごう)】日柱「庚戌」
作家、芸術家、格闘家・武道家など闘争的な仕事
恋愛傾向と男女の相性
【恋愛の傾向】庚戌日生まれの人
男性の恋愛傾向
- 奥手で受け身です。自分から積極的にアプローチすることは少ないですが、「この人だ!」と決めると、一途に想い続けます。
- 心を許した相手には「甘えたい」というかわいらしい一面があります。
- 落ち着いた大人な恋愛を好み、じっくり信頼関係を築いていきたいと考えます。刺激的な恋愛よりも、穏やかで安心できる関係性を求めます。
女性の恋愛傾向
- 人当たりが良く、異性からモテます。
- 理想のパートナー像を明確に持っており、安易に交際を始めることはありません。
- 自分から告白することはまれで、自分を好きになるように仕向ける戦略的な一面があります。一度交際が始まると、相手に深く尽くします。
【理想の相性】庚戌日生まれの人
【最高の相性】「乙卯」日生まれの男女
天地徳合と呼ばれる最高の相性です。深く理解し合い、心が通じ合う関係を築けます。結婚相手としても理想的とされます。
【最悪の相性】「丙辰」「甲辰」日生まれの男女
反対に天戦地冲と呼ばれる最悪の相性です。気が合うと思っても一時的な感情で終わることが多く、ケンカや心の葛藤が起こりやすい組み合わせです。
女性は「己巳」「辛亥」「庚戌」生まれの男性とも好相性
- 己巳の男性:心安らぐ最高の癒やしを与えてくれる男性です。ただし、甘えすぎに注意です。
- 庚戌の男性:同じ干支のため、理解し合える可能性と、激しくぶつかり合ってしまう可能性の両方を秘めています。優しさを持ち合えば最高の同士になります。
詳しくはこちらをどうぞ。
【参考】増永篤彦氏の性格分析
生まれ日鑑定で有名な方です。
*三命方象(増永篤彦)
京都大学・大学院で心理学を専攻。臨床的性格学の研究をして、早稲田大学で教鞭を取った。主に十二運に着目して個性を分析した。
以下、引用です。
「庚戌日」生まれの個性と適性《男性》
個 性
- 控え目な態度と柔和な風貌をもった、内気な人柄である。
- 言葉遣いも途切れがちの朴訥さがあって、能弁とはいえない。
- 身分不相応な華美、絢爛(けんらん)さを避け、むしろ実力以下の清貧を理想としている趣がある。
- 栄達や賞賛を目的とせず、いわば仕事が趣味といっていいほど、一途にコツコツと陽の当たらない分野において、打ち込んだ努力を続ける性格である。
- 人情家であり、常識家でもあるので、弱者に対する思いやりも深い。優柔不断で、鋭さを欠く傾向はあるが、道理を踏まえた円満な人格者。
仕事への適性
- 芸術的な感性に恵まれることも多く、技術や研究の分野に没頭できる根気のよさもある。
- 一か八かの勝負度胸や、才気煥発の機敏さはないが、経験的な合理主義で貫かれた確かな人生態度は、どのような社会にも、家老的な存在として役立つ。
- 人生の前半を修業、中期を仕事にあてて、後期はもっぱら後進育成に捧げる、教育者的人物である。
- 前線の指揮官より組織内部の調停役向きだ。
職場の人間関係
- 人柄が優しく、同情心もあるので、部下の意見に押されて調整に手間取り、決断が鈍りがちになる。
- 悪くすると、つんぼ桟敷の危険もあるが、潤滑油的存在の価値は高い。
「庚戌日」生まれの個性と相性《女性》
個 性
- 表面のおっとりした態度や柔和な物腰に加えて、優しく温和な風貌をもっている女性。
- 古風だが日本的女性の典型のような印象を受ける。いつでも言葉少なく、黙々と忍従している。低姿勢で受身の謙虚さと貞淑さが特徴である。
- 社会に対しても、息の長い計算と、特有の粘り強さを処世法としている。
- 「待ち」の態度と、敵を作らず、素朴で飾り気のない情緒性が、この型特有の武器なのである。
- いつの間にか理想に到達するように自分の運命を展開させていく女性が多い。
- 可憐な雰囲気に似合わず、実生活では行動的な努力家であり、繊細に見えて神経は案外に太い。
- 根性を持っていて、対人的な観察眼もすぐれている。男性に対しても、いわゆる負けて勝ち、騙された形で騙し、操縦された姿で操縦する生き方。
- 感覚的には斬新なものを持ち、男性を亭主関白にさせる傾向もある。熱心な教育ママでもある。
男性との相性
- 他の一切に目を向けず、自分の仕事一途に情熱を傾けて独自の道を開拓していくような男性を好みます。
・ 胎・・・最高に良い相性養
・ 養・・・双方我が強く不可
・ 長生・・相性は良いほう
・ 沐浴・・合わない型が多い
・ 冠帯・・双方に甘えが出る
・ 建禄・・まずまずの相性
・ 帝旺・・最高に良い相性
・ 衰・・・合わない型が多い
・ 病・・・気分的に合わない
・ 死・・・まず良いほうの相性
・ 墓・・・堅実な家庭をつくる
・ 絶・・・合わない
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日柱「庚戌」の人が吉運・凶運になりやすい年
正確を期すには、四柱命式全体を俯瞰する必要があります。
- 辰(たつ)年は、辰戌の七冲になるため運気がガタつきやすいです。
- 丑(うし)年と未(ひつじ)年は、三刑になるため多少ガタつきやすいです。
- 甲辰年と丙辰年は、天戦地冲となり、さらに注意が必要です。
- 卯(うさぎ)年は、卯戌の支合で諸事が整いやすいとされますが、いずれにしても命式全体を俯瞰する必要があります。
- 寅(とら)年と卯(うさぎ)年は、空亡の1年です。無理な背伸びをしなければ乗り切ることができるでしょう。
「庚戌」生まれに関するQ&A
Q:庚戌生まれの人は金運が強いと聞きましたが本当?
A:残念ですが、金運が特別強いなどはありません
庚の五行は「金」、戌の五行は「土」です。
土生金で土が金を生じることから、金運が強いという謂われがありますが、そんなことはないです。
現実に、私は庚戌生まれですが金運は強くありません。人に奢るのが好きなくせに、使った分だけ節約することもしません。
そして、計画的に貯蓄することが若い頃から大の苦手です。結局、お金が貯まるわけもなく、老後を真剣に考えると頭が痛いです。
また、数人の庚戌生まれの知人がいますが、彼らも全然お金持ちではありません(^_^)。
奥さんにギューッと絞られている人が一人と、大学生2人の子どもの学費の捻出で究極の節約をしている人がもう一人。他にも庚戌生まれの知人がいますが、お金持ちと呼べる人はいません。
土生金だから、土がおカネを生んで金運が良いというのは、五行のお遊びと考えるのが正しいです。
やはり命式全体を見る必要があります。日柱(庚戌)だけで金運の強さを推し量るのは無理があると思います。
Q:庚戌生まれの人は、家族運、夫婦運がよい?
A:こちらの質問も残念ですが…
こちらの質問も、日柱「庚戌」だけで言い切るのは無理があります。
先述の知人は、離婚寸前に発展し、その後は完全に家庭内離婚の状態が20年くらい続いています。
買い物も一緒に行くことはないし、長期休みには一枚の手紙をテーブルの上に置いて、奥さんは遠く旅行に行ってしまうそうです。
行き先と帰る日だけは書いてあるそうです。
すでに習慣化しているため、「あ、またか」としか思わないそうです。
あとの一人は、完全な恐妻家です。それが幸せなのかもしれませんが。
私ですか?ここには安泰といえるレベルではありませんとだけ書いておきます(^_^)。
日柱「庚戌」の有名人
羽生善治(劫財)、山瀬まみ(劫財、日干極強)、有森裕子(食神弱)、壇蜜(食神)、上村愛子(食神)、渡哲也(傷官)、沖田浩之(傷官)、いしだあゆみ(正財)、伊坂幸太郎(偏官)、堀ちえみ(官殺混雑)、藤井フミヤ(正官)、中村玉緒(正官)、杉良太郎(偏印)、太宰治(印綬)、アーノルド・シュワルツェネッガー(印綬)
※敬称略で失礼します。( )内は月支通変星です。
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