奇門遁甲最凶の方位です。
「戦格」と書いて「せんかく」と読みます。
「戦」とある通り、争いが起きやすい方位です。
剣と剣、刃と刃がぶつかり合うイメージの危険な格です。
この方位を用いると、事故、(激しい)争い、怪我、失敗、 損失、別離、災害などが起きると言われています。
この方位ばかりは、是非とも避けたい理由がそこにあります。
【奇門遁甲】大凶方位〈戦格〉この格は危険
天盤も地盤も「庚(かのえ)」です。
甲は、「甲尊(こうそん)」として、尊ばれます。
庚は、「甲」を傷つけるものとして、奇門遁甲では好まれません。
庚(剣・斧)です。甲(木)を最も傷つけます。
恐れられ忌み嫌われるのも当然です。
戦格は、恐ろしい庚同士が切り裂きあう大凶方位となります。
- 旅行で使うと、ケンカ、摩擦、事故が起こりやすくなる
- 仕事の交渉で使うと、商談が破談しやすくなる
- 移動で使うと、事故、怪我に注意
と、良いことが全く期待できません。
何としても避けたい方位です。
効果の実験と体験が好きな私も、戦格は回避するようにしています。
【奇門遁甲】大凶格〈戦格〉の基本
〈構成〉天盤も地盤も「庚」
【奇門遁甲】凶格〈戦格〉の具体的作用
〈吉効果〉期待できません
〈使用目的〉ありません
金 運
- 金にからんだトラブルが起こる
- 金銭的損失が発生する
恋愛・家庭運
- 恋愛関係が破綻へと進む
- 出会いのチャンスはない
- トラブルからの別離が発生する
- 憎しみの感情が表面化する
仕事運
- トラブルが発生する
- 人間関係がギクシャクする
- 予期しなかった妨害や失敗が生じる
勝負運
- 勝っても得るものはない
- 最終的に敗北濃厚
健康運
- 血を暗示させる方位
- 治療には非常に良くない
- 事故や怪我も起こりやすい
対人関係や財産など、これまで順調だったものが、切り裂かれ、根こそぎ引っこ抜かれる悪影響をもたらします。
私は経験ないですが、宿敵をおびき出してやっつけるには最大効果を発揮すると言われています。
八門も悪ければ、さらに効き目が増すでしょう。
恐ろしいですね…。
引っ越しには絶対使いたくありません。
月盤で使ったら効果は5年間継続します。
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あとがき【奇門遁甲】〈戦格〉
奇門遁甲では、庚を使う吉方位はわずかありません。
ほとんどが凶方位です。
特に戦格は、庚という刃で斬り合うのですから大凶方位です。
人間関係では、お互いの感情が無意識にトゲトゲしくなります。
とはいえ、戦格はけっこう頻繁に出てくる方位なので注意が必要です。
知らずに踏んでしまうことも少なくないでしょう。
「楽しくなるはずの旅行が、理由もなく気まずくなった、ケンカに発展した」
「成功確実と思っていた交渉事が惨敗に終わった」
という場合は、知らずに戦格に入っていた可能性があります。
仲が良かった家族が、戦格の方位に引っ越してしまったため、病気になったり不仲になったりということもきっとあるはずです。
理由がハッキリしないのに、移動してから運が急降下した時には、戦格を踏んだか疑ってみても良いかもしれません。
分かっていたら、絶対避けるべき方位なのは間違いありません。
【奇門遁甲】方位は不思議
渡り鳥が、帰巣本能を発揮して正しい方角に進むのはなぜでしょうか。
古代の人は、方位には何らかの作用や力が存在することを経験則から知っていたのでしょう。
では、なぜ方位に作用や力が秘められているのか?
太陽、地磁気、天と地の間に流れる電気など、様々な原因が考えられています。
しかし、完全にこれだと言い切れる学説はないと思われます。
体にも電流が流れています。
体に流れる電流が、地中の磁場の影響を受けないと誰が断言できるでしょうか?
太陽が元気な朝は、心も体も爽快になります。
活動的な気分になれます。
曇っている日は、何となくグタッとしてしまうし、雨の夜は眠りやすいという人もいます。
月の満ち欠けも地球に大きな影響を与えることがわかっています。
地球に影響があるのですから、 人の体や心にも影響があるはずです。
天体の動き・天気・磁場などの影響から方位が地球や生物に何らかの影響を与えているのは確かなことでしょう。
それがどういう影響なのか、すべてが解明されていない以上、方位の作用・効果については、学理的な面よりも、まだまだ経験則に頼らざるを得ない面がたくさんあるように思います。
主な参考文献(敬称略)
『奇門遁甲活用秘儀』張 耀文・佐藤六龍
『奇門遁甲天書評註』佐藤六龍
『増補改訂版 最新奇門遁甲術入門』小野十傳
『奇門遁甲術』田宮 規雄
『「武田理論」による奇門遁甲学入門』武田 考玄
『奇門遁甲行動術』内藤 文穏
『現代方位術大全』林巨征
『實用奇門遁甲占術:理論篇 』明燈山人
『全伝 奇門遁甲〈上巻〉』黒門
『全伝 奇門遁甲〈下巻〉』黒門
『奇門遁甲家相の見方』佐藤 六龍、升本 喜彦
『活盤 奇門遁甲精義』高根 黒門
『符呪奇門遁甲占法要義』東海林 秀樹
『奇門大法心得』張 耀文、佐藤 六龍
『風水・擇日・奇門 万年暦【増補改訂版】』山道帰一
その他、四柱推命関連書籍など