喧嘩が絶えず、「いつか終わりが来る」と予感しながら暮らしてきた夫婦生活。
好きな女性ができました。でも、女性にも家庭があります。
「結婚できなくても、時々会える関係になりたい」
月日は流れ、男性は離婚を決意し、手紙を置いて家を出ました。
- 復縁に悩む男性「妻から離れたかった」
- 【復縁?】結婚運が良くない元夫婦、子どもは?
- 【復縁?】判断の優先順位を思い切って変えてみる
- 【復縁?】自分の心を直視する苦しみから逃げない
- 【復縁?】最後に念を押したこと
復縁に悩む男性「妻から離れたかった」
愛人のことが大好きになってしまいました。
「この人と時々会えるなら、家庭なんていらない」
悩んで1年、とうとう家を出ました。
それから4年の歳月が流れました。
愛人への思いは少しずつ冷めていきました。
家庭があり、思っていたより自分のほうを振り向いてくれませんでした。
「自分は何のために家庭を捨てたのか」
彼は悩み苦しみました。
悩むと愛人に送るLINEの頻度が増えます。
「今何してる?」
LINEのやり取りが、彼の心の支えでした。
「彼女と付き合いたかったから家庭を捨てた」
「たとえ結婚できなくてもいい。時々会えるだけで満足」
愛人の女性は、彼が家庭を捨てることを一度は引き止めました。
強く引き止めたわけではありません。
喧嘩が絶えない、心が通わないなどの愚痴をずっと聞かされていたからです。
男性が家を出てから、愛人からのLINEは一時的に増えました。
時々会うこともありました。
しかし、しだいにその回数も減っていきました。
「何のために家を出たのか…」。
一日のうち自問自答する時間が増えていきました。
「彼女には家庭がある。子どももいる。なのに自分は…」
1年目、2年目、、、愛人から来る連絡の頻度はさらに減りました。
それに比例して、元妻への思いが募り始めました。
そして子どもに会いたいという思いも。
男性の心の中に「もう一度やり直したい」という思いが芽生え始めました。
その度に「いやそれはダメだ。それはイヤだ」
と必死に思いを打ち消しました。
愛人との心の距離がだんだん開く一方で、元妻への思いは少しずつ強くなります。
「復縁はイヤだ」「今さら無理だ」という気持ちが徐々に薄れてきます。
自分が家を出た後、元妻と子どもはどんなに寂しく辛い思いをしたことだろう。
あの頃は喧嘩ばかりでお互いの心が荒んでいた。
妻も子育てで疲れ果て、いつもトゲトゲしていた。
自分はそれを受け止めきれなかった。
育児と仕事で疲れ切った妻の気持ちを理解できず、激しい言い合いをする毎日だった。
今になって思う。自分の心の器が小さかったのだと。
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【復縁?】結婚運が良くない元夫婦、子どもは?
男性は私に、本人と元奥様の生年月日と出生時刻を教えてくれた。
結婚運には恵まれない命式だった。
元妻の命式も結婚運は良くなかった。
お互いに配偶者縁が良くない命式で、おそらく誰と結婚しても苦労が伴うのは火を見るより明らかだった。
私「元奥様は今どうしていますか?」
男性「時々子どもの様子を知らせる連絡をくれるんです。仕事と育児とで忙しいみたいです」
私「あなたのことを怒っていないのですか?」
男性「私が家を出た後の数年間はずっと怒っていました。今は『私にも悪いところがたくさんあった』と言っています」
私「あなたは戻りたいのですか?」
男性「認めたくないのですが、その気持ちがだんだん強くなっています。でもそっちの方向に自分を振りきるのが怖いのです」
私「それは自分の過去を否定することにつながるからですか?」
男性「そうです。それと、元妻と一緒に暮らせる自信もまだありません。時々、気持ちが振り子のように揺れます。戻るべきか戻らないべきか」
私「元奥様は今、結婚したい気持ちが非常に強い運にいます。普通であれば他の男性に心を寄せるところです。あなたに対してはどうなのですか?」
男性「やり直せるならやり直したいと言っています」
私「夫婦の関係は非常に難しく、家庭内のことを詳しく聞いても第三者には正確には伝わりません。しかし心に留めておいていただきたいのは、あなたはどの女性と結婚しても不満を抱きやすい人だということです」
男性「妻と離れて暮らしているうちに、だんだん自分でもそれが分かってきました」
私「一般の悩み相談なら、あなたに対して同情の声を寄せるかもしれません。しかし、私はあなたの気持ちを楽にするための発言はしません」
男性「いいんです。何でも言ってください」
私「さっきから気になっている事が一つあります。お子さんの話題がほとんどないことです」
男性は一瞬ハッという表情を浮かべた。
私「元奥様の紫微斗数命盤をみると、お子さんの居場所があまりありません。命式にもありません。あなたの命式と命盤にもあるとは言えない状況です」
男性「子どもと縁が薄いということですか?」
私「ハッキリ言ってそうです。でも将来的に引き取るのはあなただと思います。復縁しないのであればおそらくそうなります」
男性「子どものことも含めて、自分は勝手だったと思います。反省するには遅すぎました。ただ、何度も自問自答したのですが、実際は愛人ができたから別れたくなったわけではなく、その前からずっといつか別れたいと思っていました。愛人の存在が決心するキッカケにはなりましたが」
私「そうでしたか。最初の感じだと愛人が原因とおっしゃっていましたが」
男性「自分でも本当の原因がわからなくなることがあるんです。何年も別れたい気持ちがありましたから」
私「ここ数年で元奥様への忘れ難い思いを確認できたなら、そして申し訳ないという気持ちがあるなら、前よりも強く愛せるかもしれません。それはお子様に対しても同じです。本心からそう思えたなら、もう一度やり直すことは可能ではないでしょうか。失ってしまった人生のマイナスを少しでもプラスにできるのは…」
男性「…」
私「元奥様は許してくれると思いますが?」
男性「今でも好きなのは私しかいないと言ってくれます」
私「あなたも元奥様も結婚運はよくありません。命式から判断すると、お互いに悪い面が出やすい夫婦関係なのは確かです。でも、世の中そういう夫婦が圧倒的に多いことも事実なのです」
男性「…」
私「あなたの人生ですから『戻りなさい』とは言いません。一つ提案があります。小学生のお子さんのことを一度最優先にして考えてみませんか?」
男性「子どものことですね。かわいそうなことをしています」
私「あなたの優先順位は、1番が自分の気持ち、2番が元奥様の気持ち、という印象を受けました」
男性「話してみて気がつきましたが、その通りです。ダメな男です」
私「いいとかダメとかっていう問題は横に置きましょう。何かの決断に迫られている時には、判断材料の優先順位を思い切って変えてみること、これは有効な方法です」
【復縁?】判断の優先順位を思い切って変えてみる
男性「判断材料の優先順位ですか」
私「そうです。悩みが深い時は、物事の一面しか見えていないことがよくあります。優先順位を変えることで、違う判断基準が生まれます」
男性「…、考えることが苦しくなってきました」
私「あなたには、『別れた判断は間違っていなかった』と私に言ってもらいたい気持ちもある。違いますか?」
男性「その気持ちは確かにあります」
私「私もあなたの気持ちを楽にしてあげたい。でも、今ここで私が調子の良いことを言ってあなたを楽にしてあげても、数日後にはきっとまた悩み始めるはずです」
男性「おっしゃる通りです。占いや人生相談、いろいろなところに相談してきました。その時は気持ちがスッキリしたのですが、時間が経つとまた同じことに悩み始めます」
私「そうですよね。そして今度は『他の人に相談したら何て言うだろう』と考え始めます。そして巡り巡ってたまたま私のところに来た」
男性「全くその通りです」
私「ですよね。ですから、満足させるために私が調子の良いことを言ってあげてもあなたが楽にならないのはハッキリしています」
男性「確かにそうだと思います。自分で答えを出すしかないんですね」
私「そうです。ここで中途半端な答えを出しても、おそらくあなたはまた他の所に相談に行くはずです。そして、『離婚に賛成した人〇人、戻りなさいと言った人▲人』と意味のない多数決を頭の中で繰り返します」
男性「それは心の中で何度もやりました」
私「かなりいろいろな所に行ったのですね」
男性「はい、行きました。霊能者と名乗る人、心理カウンセラーと名乗る人、占い師、離婚カウンセラー、、、」
私「それを俗に『ジプシー』と言います。『ここで終わりにする、最後は自分が決める』という強い決心を持たないといつまでも誰かに相談し、背中を押してもらわなければ安心できない人生になります」
男性「そうですね。自分でもわかってはいるのですが」
【復縁?】自分の心を直視する苦しみから逃げない
私「本心を見つめるのはとても苦しいことです。その苦しみから解放される唯一の方法は『苦しみ抜いて自分で決めた!』という強い自覚を持つことです」
男性「でも自分には自信がなくて」
私「愛人のことは忘れられませんか?」
男性「いえ、今はほとんど連絡を取っていませんし、気にもなりません」
私「連絡は来ますか?」
男性「私が連絡したら返事はくれます。でも熱意は感じません。LINEに以前は様々なスタンプが来たのですが、今は文字しか書いてきません」
私「こういう場合、『この人のせいで人生が狂った』と恨みたくなる人もいます」
男性「ないとは言えません」
私「恋心は善悪ではなかなか割り切れないものです。今は連絡を取らず、自分の心と向き合った方がいいです」
男性「そうします」
私「お仕事の時は仕事に集中してください。その時の方が気持ちは楽かもしれません。でも、1日に何度か真剣に考えてみてください」
男性「わかりました」
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【復縁?】最後に念を押したこと
「最後にもう一度、口頭ですが箇条書きでお伝えします」
- 苦しくても悩んでください。悩んだ末に心の底から結論を出さないと何度も苦しみを繰り返します。
- 判断基準の優先順位を変えてみてください。ご夫婦の関係を一度横に置いて、お子さんを中心においた時、お子さんの人生にとってどちらがよいか真剣に考えてみてください。
- あなたも元奥様も、配偶者運は良くないことを忘れないでください。
- 相性が良い夫婦はあなたが思う以上に少ないです。むしろ、相性が合わないのに最後まで添い遂げたという夫婦が多いです。
- どう転んでも憎しみが募るだけという夫婦もあります。それなのに離婚せず我慢して結婚生活を継続しているケースも少なくありません。そういう夫婦が相談に来たら「お別れした方が幸せになれるかも」と言う場合もあります。
- あなたの場合はそこまで行っていません。これは命式から見た私の見立てです。
- 元奥様への思いをもう一度再点検してみましょう。
以上のことをお伝えして、その日の鑑定カウンセリングを終わりになりました。
相談者が女性だったなら、もっと違う言い方をしたかもしれません。
「また連絡をします」と言い残して男性は去っていきました。
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