「どうやってあんな良い子に育てたの?」。
何度も同じ質問をされているお父さんがいます。
数人の共通の知り合いも「本当に良い子だよ」と言います。
学校でも評判が良いらしく、まさに羨ましくなる男子高校生の四柱命式と紫微斗数命盤をご紹介します。
【理想的な高校生】礼儀正しく、気が利いて、勉強もできる
私も何度も会ったことがある男子高校生です。
礼儀正しく、よく気が利きます。勉強もできるそうです。
お父さんと私は古くからの知人であり、共通の友人もいます。
彼を知っている人は皆揃って、「しっかりした子だ」と言います。
クラスメートからの評判も幼少期から上々らしく、「人格者」とまで言われているそうです。
お父さんに「どうやって育てたの?」と友人が聞くと、
「俺の単身赴任が長かったから」とまんざらでもない冗談を言います。
さてさて、そこまで聞かされたら私の好奇心がうずき出します。
「どんな命式、どんな命盤なのだろう」
ということで、生年月日と出生時刻、生まれた市町村を聞き出しました。
【紫微斗数】生年四化星が固まっている
あれ?一見してスッキリしない命盤が出来上がりました。
命宮に、生年化忌Dと生年化権Bが揃って入っています。
生年四化星に限定すると、意外に複雑な性格だと感じます。
化権B+化忌D=超頑固な性格
化権Bの性格「やる気満々」
化権Bが命宮にあると、情に流されない性格になります。
- 正義感が強い
- 行動的
- 前向き、挑戦的
- 自己主張が強い
- 自信家
- 決断力がある
- 向学心旺盛
以上7項目は、ほぼ合っています。
生年化権Bは、積極性をもたらしますが、自己主張の強さや、せっかちから生じる気の短さなどの短所も意味します。
当然、競争心も強く、大人しいタイプにはなりません。
「高校生なのに穏やかで紳士的」とはなりにくいキツい性格になる可能性があります。
その強さを和らげているのは、自化科C↑だと思います。
B-Cで、化権BをマイナスCの引き算で弱めるからです。
マイナスなので良いことばかりでないですが、積極性や自己主張の強さ、せっかちや短気を緩和し、性格をまろやかにするはずです。
化忌Dの性格「生きにくさ満載」
問題は化忌Dです。本来、この星は厄介とされています。
次の性格が強く出ると私も教わりましたし、実際に見てきた人たちも次の傾向がとても強いです。
- こだわりや執着が強く、固執する。
- 応用が利かず、非効率な生き方。
- 対人関係が苦手。人に合わせるのが不得手。
- 真面目だが、口ベタ。
- わかった人だと思われがち。
いかにも生きにくくなる性質が並びました。
でも、彼を知る私たちの見解だと、これ全部ハズレなんです。
彼から化忌Dの気配が伝わってこない理由
私もしばし考えました。
もしかしたら、違う答えがあるかもしれません。
考えた理由は「大限」の化禄Aと化科Cの存在です。
数え年13歳、つまり実年齢12歳から大限が変わります。
そこにあるのは、化禄Aと化科C。
化禄Aの性格「性格がいい」
化禄Aは、「性格が良い、プラス思考、こだわりや執着が無い、印象が良い、人に好かれる、ほどほどで満足」などの象意を持ちます。
そこから、
- 対人関係良好
- 気運や仲間に恵まれる
- 友人を大切にする
- 義理堅い、臨機応変に対応できる
- ほどほどで満足できる(幸福感がある)
などの作用が生じます。
化科Cの性格「優しい、平和主義」
- 相手の感情を気にする
- 平和主義
- 向学心旺盛
- 優しい
- 人に合わせる(我慢する)
などの性格が出ます。
【彼の性格】私の見解
さて、私の彼に対する印象は、次の順番になります。
- 化禄A ⇒とても強く感じる
- 化科C ⇒気づかいができるので当たっている
- 化権B ⇒野心家には見えないが、意志は強そう
- 化忌D ⇒ほとんど感じない
化権Bと化忌Dが命宮に入る人は、頑固になりやすいですが、彼にそんな気配はありません。
大限命宮の性格が、今は本命宮の性格を凌駕していると考えても良いのかもしれません。
それと、命宮の主星も考慮に入れる必要があります。
「天機星」と「太陰星」です。次の性格になります。
- ロマンチックな傾向が強まる。デリケートな雰囲気。
- 感受性が強く、芸術的センスがある人が多い。
- 遷移宮が「空」になるので、周囲に対して無頓着になりやすく、自己満足の世界に入ってしまう可能性も。
- 理数系の星と精神世界の星の同宮。神経質。競争社会には向かない。
4は、何となくピッタリきます。理系に進むそうですし。他はちょっとわかりませんね。
今の彼は、とても良い人に思えます。(数回会いました)
ですが、彼は、成長するにつれて、やはり化権Bと化忌Dの象意が徐々に強まると思うのです。
命盤はウソをつかないからです。
今でも、決して優柔不断なタイプには見えません。
大限が変わることになったら、そして職業を持ったら、自己主張もする強さを身につけるであろう気配を感じます。
また、遷移宮に星がありません。遷移宮が命無星曜だと、周囲への気づかいが苦手になりますが、彼の場合は頭の良さがそれを補っているのかもしれません。
【四柱推命】傷官格「秀気の発露を感じる命式」
【四柱推命】壬の日生まれの「傷官格」
日柱だけで判断するのは早計ですが、「壬申」は、生真面目で律儀な人柄。人情味もある人が多いです。
傷官格です。月柱に2つの「傷官」が、強い根を持ち強いです。
日干のエネルギーは、男性にしては少し弱いですが、まずまずの吉命式と言えそうです。
【性格分析】
- プライドも正義感が強いです。
- やや神経質で、人をよく観察し好き嫌いがあります。
- 必要な場面では歯に衣着せない発言をします。
- 探究心が旺盛で、徹底的に究めたい人です。
- 独自の世界があり、それに忠実に生きるでしょう。
- さらに日支偏印の影響で、臨機応変な対応ができます。
- 基本的にマイペース人間で、自分なりの人生目標を設定します。
- 月柱に傷官が重なるため、高慢さに要注意です。
- 虚栄心は強くなります。トップに立ち、権力を握る強運な人もいます。
以上の分析になります。
- 1、2,3、4、8、9 ⇒化権Bに近い
- 5、7 ⇒化忌Dに近い
若い頃は、命盤や命式の影響が素直に出るという人がいますが、私は必ずしもそうでないと考えています。
なぜなら、親の教育や運命の傘下にいる時期だからです。つまり、自分の生き方も運命も自立していません。
ですから、彼は、今後少しずつ命盤と命式通りの性格と人生にシフトしていくはずです。
そうすると、強い傷官格です。
命宮には、化権Bと化忌Dがあります。
意外と将来は、なかなかの頑固者になるはずなのです。
成長期の良い時期に化禄Aが大限命宮にあるのは、ラッキーだと思います。
親も育てやすい時期でしょう。
ですが、少しもったいない気がします。
生年四化星は、うまく使えばチャンスをものにできるといわれているので、本当は一つにまとまるより散らばっていたほうが良いです。
大運を見ると、60代まで悪い運気は巡ってきません。
きっと、彼は良い人生を歩むに違いありません。
【10年運の流れ】今後の人生
- 第2運 2~11歳【丙 辰】偏財運 東方木運 ⇒吉運
- 第3運 12~21歳【丁 巳】正財運 南方火運 ⇒吉運
- 第4運 22~31歳【戊 午】偏官運 南方火運 ⇒吉凶半々
- 第5運 32~41歳【己 未】正官運 南方火運 ⇒吉凶半々
- 第6運 42~51歳【庚 申】偏印運 西方金運 ⇒吉運
- 第7運 52~61歳【辛 酉】印綬運 西方金運 ⇒吉運
- 第8運 62~71歳【壬 戌】比肩運 西方金運 空亡 ⇒やや凶運
- 第9運 72~81歳【癸 亥】劫財運 北方水運 空亡 ⇒やや凶運
- 第10運 82~91歳【甲 子】食神運 北方水運 羊刃 ⇒やや凶運
晩年は多少向かい風の運が吹きますが、61歳まで安定した運が続くため、人生全体を俯瞰すると安泰だと思います。
運は強い方でしょう。命盤に自化忌D↑がないことも幸運の証しです。
結婚運も安泰。奥さんがしっかり支えて、明るい家庭になりそうです。
ただ、ストレス過多には注意が必要です。
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【あとがき】誰もが「良い子」と絶賛!
彼のお父さんには、記事の感想を聞くことになっています。楽しみです。
実は、うちの息子も「良い子ですね」と言われることが多いです。
それは外面(そとづら)が良いからです。
遷移宮に化忌Dがあるため、一歩家の外に出ると「気くばり君」に変身します。
周りの人からどう思われるか気になって仕方がないのです。
そのぶん、帰宅するとワガママです。
さらに、命宮主星が「破軍星」なので、人と違った見方をします。
つまり、素直ではありません。親の言葉を斜めに受け取ることが多いため、言動に注意が必要です。
よそのお子さんを「良い子ですね」と褒めると、「いえいえ、家では全然違うんです」と返されることが多いですが、わが息子は本当に「違う」のです。(苦笑)
紫微斗数命盤を見れば、一目瞭然です。
良い時期と苦労する時期を見極めながら、反抗期を乗り越えたいと思っています。
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