うちの息子は幼少時から、自己を否定する発言を繰り返しました。
「ボクのことキライなんでしょ?」
誰もそんなこと微塵も思っていないのに…。
- 子どもの元気は親の元気に比例しない
- 自分の無い物ねだりを子どもにしてしまう親が多い
- 私はどうやら「過干渉な父親」らしい…
- 「小さい頃は自分がキライだった」と教えてくれた息子
- 「地震・雷・火事・親父」の時代はとっくの昔に終わっている
- 自己肯定感が高くない子どもには
- 「親に愛されている」=最高の自己肯定
- 親の愛情とは・・・一生懸命生きること
子どもの元気は親の元気に比例しない
これまで多くの親御さんと接する中で感じてきたことがあります。
子どもの元気と親の元気は比例しないということです。
無口で控えめなお子さんなのにお父さんは元気いっぱい!のような例は少なくありません。その反対の例もたくさん見てきました。
あるお父さんの場合は、「私が息子の元気を吸い取ってしまったのですかね。あははは。」と笑っていましたが、その後「性格が息子と私で反対だったら良かったのにと思うことがあるんですよ。」と冗談交じりですがやや神妙な表情で語っていました。
運命学を学んでいたら、父子の性格の相違は当たり前にあることが理解できます。
しかし、親からすると、良いところは似てほしいが、良くないところは似ないほしい!そして、親を超えた人格を身につけてもらいたいと願うはずです。
自分の無い物ねだりを子どもにしてしまう親が多い
「自分は高校を出ていないので、せめて息子は卒業してほしい」
「自分は学歴がなくて苦労した。だから息子には学歴を身につけさせたい」
「自分は野球でレギュラーになれなかったから、息子は中心選手になれるように鍛えたい」
「自分は若い頃、遊んでばかりで失敗したので、息子にはマジメに生活させたい」
特に、学歴コンプレックスがある親は、子どもの学業には敏感になる傾向があるようです。
しかし、無理強いされたら子どもはたまったものではありません!
子どもの人格形成については、持って生まれた先天的性質が大きく影響します。
それに加えて、後天的な環境が影響します。
後天的な環境とは、家族の性格を含んだ家庭環境や親の教育観、そして他人との出会いのことです。
私はどうやら「過干渉な父親」らしい…
私の子女宮です。
青文字の「化権」、これは「生年化権」の星です。
子女宮にこれを持つと、子どもに対して厳しく接し、過干渉になりやすいと言われています。
もちろん宮全体を俯瞰する必要はありますが、私の場合は、いろいろ言い過ぎて、子どもを萎縮させてしまう可能性もあるので要注意なのです。
自分では気づきませんでしたが…。
振り返ってみると、我が子であるがゆえに遠慮なく叱りつけたことも数多くありました。感情のままに激しく叱りつけ過ぎたことも少なくありません。
叱った後のフォローも十分ではなかったと反省しています。
そういうことが重なって、
「ボクのことキライなんでしょ?」
「ボク、自分の名前キライだから」
などと言わせたのだと思います。
4歳の頃に盛んに言っていました。
私も心を入れ替えましたので、最近はほとんど言わなくなっています。
「小さい頃は自分がキライだった」と教えてくれた息子
8歳になってから、
「前は自分がキライだった。今は自分が好きだ。」
と言っていました。
「僕のことキライなんでしょ?」は本心だったのです。反省です。
確かに育児は手が掛かりますので、
育児なんかめんどくさい!
と何度も思いました。
その気持ちが伝わっていた可能性も否定できません。
子どもは親を選べません。自分の育児に対する心理的傾向を把握しておくことは大切だと感じました。
自信を無くした子どもは自己肯定感が低くなります。
そうなると、何かを乗り越えるための活力が失われ、挫けることが多い人生になりがちです。それではかわいそうです。
さらに、自己肯定感が低い子どもは、思春期になると激しい反抗期に入りやすい、または引きこもりになりやすいとも言われています。あるいは、自分の存在を示したい願望から非行に走りやすくなるとも言われます。
やっぱり、
子どもに対する自分の心理的傾向は知っておいて損はない
と思います。
育児の先輩方の教えを乞いたいところです。
「地震・雷・火事・親父」の時代はとっくの昔に終わっている
怖い親父といえば『巨人の星』の星一徹
『巨人の星』の星一徹を知らない人はいないと思います。
息子である飛雄馬を鉄拳制裁で一流の野球選手に育て上げます。
情に厚いのでしょうが、私はやっぱりイヤですね。(^_^)
もし、お姉さんの「明子」がいなかったら、飛雄馬はきっと潰れていたでしょう。
漫画の世界の話ですが。今の時代だったら、たとえ明子がいてもダメでしょうね。学校では、次のような会話が交わされるかもしれません。
ふた昔くらい前の会話の再現
昨日、父ちゃんにぶん殴られたよ。
へぇ~、お前また何やらかしたの?
令和の会話になると
昨日、うちの父さんに叩かれた…
ええっ!お前の父さん、コワっ((;゚ロ゚)
ということになりそうです。時代は変わりました。
「それでも我が家は鉄拳制裁でいくぞ!」となると、子どもがよその家庭とのギャップに悩むことになるでしょう。
「おれも昨日殴られたんだよ(笑)」
という時代はとっくに過去の話なので、
「どうしてボクだけ殴られるんだよぅ!?」
と考え始めることでしょう。
そして、
「父さんは、ボクのこと嫌いなのかな?」と悩んでしまう可能性が高いのでは?と感じます。
星一徹は通用しない時代になりました。
もちろん私も息子に手を上げることはしません。
幼い頃に叩こうとしたら、
「頭はやめて!お尻にして!」
と妻に言われました。
星一徹みたいな父親を持っていた友人のお話
高校時代の同級生にM君という人がいました。
彼は、授業中に気分が乗らないとスグに周りに話しかけるのです。要するに私語です。当然、先生は注意します。
すると顔色が変わるのです。私語をやめるどころかムキになってますます私語をやめないのです。とんでもないワガママですね。
二度三度注意してもやめないので、先生が「私語をやめないなら出て行きなさい」と言いました。
すると、ガタンと立ち上がって本当に出て行くのです。そういうことが3年間で5度くらいありました。とても幼稚に見えました。
「ガタン」と椅子の音を立てるところが厄介です。反抗の意思表示ですから。自分が悪いのに。
級友との関わり方も異質でした。
ある日のことです。数人が集まって楽しい雰囲気で会話が盛り上がっていました。M君もそこに加わっていました。
「笑顔満開なM君は珍しいな」と私は離れた場所から見ていました。
そんな中、そこにいた友人の一人が何か冗談を言いました。そのひと言が気に入らなかったのでしょう。急にM君の顔色が変わるのが見えました。
「はあ?おまえ、なにそれ?」といきなり腹を本気で殴り出すのです。
それと似た場面を3年間で5回くらい見ました。
そんなわけですから、彼との会話の際には誰もが気を使っていたはずです。彼には親友はいないように見えました。
クラスメートはみんな「あいつは危ない」と陰口を言っていました。当然です。
しかし、驚くことに彼自身は、自分を男らしいと勘違いしていたようなのです。
そう思えたのは、「腹が立ったらストレートに怒る、そして後に尾を引かない、それが俺だ。」のようなことを言っていたのを聞いたことがあるからです。
しかし、クラスメートは誰もが気づいていました。彼は本当に怖い先生には逆らわないし、強い級友には殴りかからないことに。
彼は時々父親の怖さを語っていました。それを語るとき、父親を嫌うよりも、むしろ自慢のように語っていました。
「うちの親父は最強に怖い。これまで何十回も殴られた。ひどい時には庭木に縛り付けられた。」
もしかしたら、星一徹に育てられたのでしょうかね。
あれから30年が経ちました。クラスの集まりにも彼は顔を出しません。連絡を取り合っている級友もいないようです。
私には20代の頃、なぜだか一度急に電話をくれました。
「俺もだいぶ丸くなったんだよ」
また連絡すると言っていましたが、あれから一切の音沙汰もありません。
電話の内容とクラス会に一切顔を出さないことから想像すると、過去の自分を反省し後悔しているのだと思います。
自己肯定感が高くない子どもには
精神気力の強弱は先天的な持ち物
精神力の強弱は生まれ持った先天的作用の影響がとても強いと思います。
後天的に鍛えることは難しいと思います。
柔道のオリンピック強化コーチに、私は次のような質問をしたことがあります。
練習ではとても強いのに、試合になると力を出し切れない選手はどう指導しますか?
あっさりと次のように教えてくれました。
「そういう選手は惜しいけど、だいたい諦めるよ。持って生まれた見えないものを変えるのは至難の業だし、プロの世界にはそれを待ち続ける時間はないからね。」
子どもの持って生まれた精神気力も知っておく
四柱推命でみて日干のエネルギーが強い子どもなら少々の厳しさも耐えることができるでしょう。
しかし、うちの子の場合は、紫微斗数命盤の遷移宮が破格しているため自信を失いやすいようです。
幼少期の息子をもう一度振り返ってみます。
- 4歳~6歳の頃、厳しく叱られると自分の頭をポカポカ殴り、「どうせボクはダメな子だ」と叫んでいた。何度もあった。
- 4歳の頃、「ボクは自分の名前がキライ」とよく言っていた。
- 4、5歳の頃、厳しく叱ると「どうせパパもママもボクのことはキライだから」とよく言っていた。
- 4、5歳の頃、「ボクは自分がキライ」と何度か口にしていた。
あ~ぁ、これは親の責任です。自己肯定感が低い子どもになっていました。
「親に愛されている」=最高の自己肯定
息子の自己肯定感を高めるにはどうしたらいいのか?悩みましたね。
昔読んだ教育心理学の専門書を読み直したり、最新の情報を仕入れて考えてみたりしてみました。
ところが、そんな努力とは無関係にある絶対的な事実に急に気がついたのです。それは次の言葉が頭に浮かんだ瞬間でした。
子どもが最も強く自己肯定感を感じるのは、親から愛されていることを実感できる瞬間である
これは私の自家製の言葉です。本当にある日、急に頭に浮かんだのです。
「そんなの当たり前でしょ」という内容なのですが。
他人の子どもについては何度もアドバイスや助言をしてきたのに、我が子になるとわからなくなるようです。
また私は、大学で文学部に所属していましたが、教育に関連する心理学も勉強しました。しかし、それは主に中高生を対象としたもので、幼児教育について学びませんでした。
そのことがコンプレックスになっていて、だから恐らく書物や学術に頼りすぎてしまったのだと思います。根本を見ないで、小手先を見ていたのです。
親の愛情とは・・・一生懸命生きること
子どもは親をよく見ていると言われます。だから小手先は見抜かれると思うべきです。私は次のことを決めました。
- 怒るときは一生懸命叱る。
- 一生懸命叱るのだから遠慮はいらない。ただし言葉は選ぶ。
- ほめる時は心からほめる。
- 遊ぶときは本気で楽しむ。
- 一日一回は心を込めてギュッと抱きしめる。
育児は考えすぎてもよくないし、考えなくてもダメみたいだし、難しいですね。
最近に息子は賢くなってきて、手が掛かって大変だった時代が懐かしく思えてきました。
だんだん手も繋いでくれなくなりました。
成長は、ある意味寂しいことなのだと最近やっとわかってきました。
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