強い情熱と正義感を持って仕事に励む人の四柱命式を紹介します。その男性は、大変真面目で一本気、純真ともいえる性格です。
ですが、妥協を一切しないため、納得できないことには相手かまわず噛みつきます。
そのため、職場でも敵が多いのです。

正義感が強い真面目な仕事人の【四柱命式】
日干「癸」 身旺の「正官格」

月支「正官」は月上「偏財」から力を得て、そこそこ強いです。
年支に「傷官」がありますが、空亡しているのがかえって幸いしています。
月干「偏財」も年干の比肩から剋されますが、空亡の上にある比肩なので力がありません。
もし、年支の空亡がなければ、偏財は剋を受けて無力化していたことでしょう。
空亡にはマイナス面が多いですが、この空亡はプラスの作用も持ち合わせています。
日干「癸」は、2個の比肩と十二運「冠帯」、さらに年支から出る「羊刃」に支えられて、身旺の人です。
つまり、日干「癸」と格「戊」(正官)のエネルギーが均衡する良好な正官格といえます。
こういう人は、地位や名誉を得て多くの人の上に立つ力があります。
さらに、人柄は誠実で勤勉です。
努力で成功を勝ち取る堅実派タイプで、道徳心があって思いやりの情に厚いです。
こんなことを言っては何ですが、教員で終わるにはもったいない人でした。
性格分析
月上に偏財があります。この配置の人は、やや落ち着きがなく、愛想が良いです。
世話好きでおしゃべりな人が多いです。
本当の性質は、穏やかで落ち着きある深謀遠慮型です。ただし、見栄っ張りです。
内に自信を秘め、行動力があり、何事にも前向きに取り組みます。
困難が襲ってきても、簡単にはギブアップしません。
正義感と道徳心は人一倍強いです。
月支正官の人は、争いを好まず協調性に富む人が多いです。
しかし、この人は日支比肩で羊刃もあるため、時と場合によっては戦いを辞しません。
たとえ強い自制心があっても、自分の信念に忠実なため、納得できないことには敢闘精神を燃やします。
損得抜きで仕事に打ち込み、統率力や指導力に優れたものを持っています。
神経は意外に細かく、周囲をよく見ています。
プライドが高く、生真面目なため融通性や柔軟性には欠けますが、強い立身運を秘めています。
ただし、不器用なため周囲は敵と味方に分かれやすいです。自分の考えに強く固執するため、ソフトさや包容力にやや欠けやすい面があります。
羊刃が年支にあったのが幸いでした。もし、月支にあったらもっと激しい性格になっていたことでしょう。

参考【日柱から見た性格】
こちらはあくまでも参考としてお読みください。
日干「癸」(五行「水」)
五行の水は智を司り、知恵厚く、物事を推し量る頭の良さがあります。
「癸」は、細心な努力家。正直者で落ち着きがあります。ただし、気が変わりやすいところがあります。内心は短気で、時によっては破壊性があります。
身旺の人は、浅黒い肌で、体も大柄となりやすい傾向があります。
「癸丑」生まれの男性
社交的で交際上手。団結心が強く、やや陰気に見えますが、内心は陽気です。活動を惜しまない努力家が多いです。
この命式の男性に着目した経緯
この男性の職場の同僚の人から相談を受けたのがキッカケです。
- 一緒に仕事をすると情熱がありすぎてテンポが合わない
- 急に怒り出すなど、沸点がわからないため疲れる
- 妥協を知らず、納得しないと絶対引き下がらない
- 人が頑張って仕上げた仕事を会議などで容赦なく批判する

悪い人ではないけど、50代なのにまるで20代の青年みたい。
「この人、いったい何者?」「どう付き合ったらいいの?」と聞かれました。
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【心理カウンセリング的分析】突然激怒する人
4つの心理的要因
実際にこういう人はいるものです。心理学的側面から要因をまとめます。
1.強い「べき思考」と完璧主義
このような人は、「こうあるべきだ」「こうするのが正しい」という確固たるルールや理想像を強く持っている可能性があります。これを心理学では「べき思考」と呼ぶことがあります。
- 理想と現実のギャップへの不満 ⇒「べき」という基準から外れること(他人の言動、物事の進め方など)が許せず、強いストレスを感じます。その理想と現実のギャップが、怒りという形で一気に噴出してしまうのかもしれません。
- 自分にも他人にも厳しい ⇒このタイプの人は、自分自身にも厳格であることが多いです。自分がこれだけやっているのだから、他人も同じように頑張るべきだと期待し、それが裏切られたと感じた時に怒りが湧き上がります。
2.0か100かの白黒思考(二極化思考)
一本気な人は、物事を「正しいか/間違っているか」「善か/悪か」といった両極端で捉える傾向が考えられます。グレーゾーンを認めたり、多様な価値観を受け入れたりすることが少し苦手な傾向があります。
- 柔軟性の欠如 ⇒自分の「正義」に反する意見や状況が出てきたときに、「少し違う」ではなく「完全に間違っている」と判断してしまいがちです。そのため、妥協点を見つけたり、相手の事情を汲んだりすることが難しく、対立的な態度を取りやすくなります。
3.感情コントロールが苦手(アンガーマネジメントの課題)
「短気で急に怒り出す」という点は、怒りの感情を上手にコントロールしたり、適切に表現したりすることが苦手である可能性を示唆しています。
- 感情の溜め込みと爆発 ⇒ふだん「良い人」でいようと努めている分、小さな不満やイライラを心の中に溜め込んでいる可能性があります。そして、何かの出来事が引き金となり、溜まっていた感情が許容量を超えて一気に爆発してしまう、というパターンです。
4.傷つきやすさを隠すための「怒り」(防衛機制)
一見、強く怒っているように見えても、その内面には不安や自信のなさ、傷つきやすさを抱えているケースも少なくありません。
- 鎧としての怒り ⇒意見を否定されたり、間違いを指摘されたりすることを「自分自身への攻撃」だと無意識に感じてしまう人もいます。その心の痛みから自分を守るために、先手を打って「怒り」という攻撃的な感情で自分を覆い隠してしまいます。

【まとめ】正義感が強い仕事人の四柱命式
「真面目で正義感が強い」という性質は、行動の原動力であると同時に、融通が利かなかったり、他者への不寛容さにつながったりする諸刃の剣と言えます。
本人は、自分の信じる「正しさ」に従って、一生懸命に生きているだけなのかもしれません。
ただ、その表現方法が不器用で、周りから見ると「急に怒り出す人」と映ってしまう。そう考えると、少し見方が変わってくるかもしれません。
知人「そういえばこの人、私に激怒したこともある。その後しばらく、私にすごく気を使っているのが伝わってきたよ」
感情が落ち着いて冷静になると、怒りすぎた自分を反省したり、後悔したりする人がいます。
この男性もきっとそのタイプでしょうね。根は純粋で良い人なんでしょうね。
でも、自分を変えるのは簡単ではありませんよね。
何度も何度も同じ失敗を繰り返すのが人間の性。
思考のクセを見直すことが自分を変えることに繫がるはずです。
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