世の中には「無理が通って道理が引っ込む」事例が少なくありません。
「それ、おかしいでしょ」と誰もが感じても、その人に常識がなかったら「周囲はお手上げ!」ということが多い世の中になりました。
私が体験したそんな事例を2、3書きました。
【非常識なご近所さん】公務員住宅に雪を飛ばす人
北海道の教員住宅は「一棟4戸」といって、1階に2世帯・2階に2世帯合わせて4世帯が一つの建物に居住するのが主な形態です。
そして、一つの土地に村のように数棟が建てられています。
当然ですが、ご近所さん達は教員住宅の「村」を認識しています。
「どうせすぐに転勤するんだろう」
と思われていたどうか知りませんが、親密な近所付き合いに発展することは少ないです。
若い教員が住むことが多いため、軽く見られる面もあったのかもしれません。
下の図の空き地の部分をご覧ください。
道路向こうに「一般住宅」が数軒あります。
そのうちの数軒が、青で囲んだ空き地に除雪機で雪を飛ばしてくるのでした。
ですから、毎年冬になると空き地部分に高い雪山ができあがりました。
「空き地」と書きましたが、畑を作っている人もいました。
それでもおかまいなしに雪が飛んできたのです。
私は2階に住んでいたのであまり気になりませんでした。
ところが1階に住む同僚(先輩)の部屋に遊びに行った時、部屋の暗さに驚きました。
同僚(先輩)「雪山の陰になるから仕方ないんだ」
私「文句を言いに行かないの?」
同僚(先輩)「昔、〇〇という人が、何度も文句を言いに行ったが全く効き目がなかったらしい。あげくに『税金で買った空き地なんだからいいだろ』とまで言われたとか。文句言ってもムダだよ」
道路の向こう側の全ての家が雪を飛ばしてくるわけではありません。
しかし、融雪溝を作るにもお金がかかるし、
「あそこの家も飛ばしているんだから」
が免罪符になっていたのでしょう。
数軒の家が雪を飛ばしてきていました。
なかでも無遠慮に飛ばしていたのが▲▲さんでした。
「税金で…」も▲▲さんのセリフらしいです。
「無理が通って道理が引っ込む」とはこのことでしょう。
▲▲さんは、ある有名企業の課長さんでした。
知らない人は絶対いない有名企業です。
有名企業の看板を背負っている人は、そういうことをしてはいけないのです。
いえ、看板に関係なくダメなことはダメですね。
それから数年後、▲▲さんは、マンションを買ったらしく引っ越して行きました。
後日談を語ってもいいですか?読んだら皆さん引くかもしれません。
▲▲さんが引っ越して去った数年後、私は大学の同窓会に出席しました。
その2次会で、▲▲さんが勤務する有名企業の役員さん2名と同席する奇遇を得たのです。
私ですか?
ついついペラペラしゃべりました。否、絶好の機会と思って全てしゃべりましたよ。
役員さんご両人は課長さんのことをご存知で、
「それはとんでもない!▲▲に言っておきます」
と呆れ顔でお怒りでした。
飲み会の席でしたので本当に注意したかどうかはわかりません。
その後、役員さんとお目にかかってもいないので。
(私、同窓会にあまり積極的に参加しないのです)
大企業なのに、役員さんお二人に名前を覚えられているとは、▲▲課長は仕事ができる人なのかもしれません。
その後、▲▲さんのお姿を拝見したことはありません。
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【わがままなご近所さん】空き地の草への文句電話
夏になると空き地の草がグングン伸びてきます。
虫が寄って来るため、空き地の草は定期的に刈る必要があります。
当時(20年くらい前)は、学校から公務補さん(昔は「用務員さん」と呼ばれていました。今は「環境整備員さん」)が官舎に来て草を刈り取ってくれていました。
学校での事務長との会話を再現します。
私「公宅の草を刈り取ってくれたんですね」
事務長「近所から苦情の電話が来たんだよ。『だらしない!』って」
私「まだそんなに伸びてなかったじゃないですか」
事務長「でも気になる人は気になるんだね。電話が来たなら仕方がないさ」
私「そういうもんですか」
事務長「ところがね、別の人から苦情の電話が来たんだよ。『うちの猫が遊ぶのにちょうど良かったのに、刈り取るサイクルが早すぎる。税金の無駄遣いだ』と」
猫を遊ばせるなら、官舎のお隣に住む◇◇さんしかいません。
「空き地の草を時々食べさせている」という噂もありました。
事務長「刈り取らないと文句を言われ、刈り取っても文句を言われ、切ないね」
私「腹立ちますよね」
事務長「まあ、仕方ないさ。まったく公務員には辛いご時世だわ」
【勝手に廃品回収された】玄関先の雑誌が消えた
一棟4戸建ての公務員官舎の一軒一軒はそんなに広くありません。
私の部屋も物が増えたので、全面的に整理することにしました。
とりあえず雑誌類を玄関ドアの外側に数日間置き、整理ができたら室内に戻すつもりでいました。
「建物の中だから誰も持っていかないだろう」
と安心していました。
ところが、その2、3日後、雑誌が入った段ボール箱の全てが跡形もなく消えていました。
「いらない雑誌は捨てるつもりだったけど、捨てたくない本も入っていたのに…」
と思った瞬間、
「ああ、そういうことか!」
直感が働きました。
ブログは誰の目に触れるかわからないので、これ以上憶測で書くことはやめておきます。
「油断禁物」
人生の教訓にするしかありません。
でも、私は教訓を貫くことは得意ではないのです。
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【これは完全に泥棒】物置に置いていた水槽セットが消えた
その数年後、熱帯魚の飼育をやめたとき、90センチサイズの水槽と大型のろ過装置の置き場に困り、官舎前の物置に入れておきました。
物置も一棟4戸タイプで、横に並んで4つの個室があるタイプでした。
そのうちの一つが使用されていなかったので、そこに置くことにしました。
約2か月後、人に譲ろうと思って扉を開けると、水槽もろ過装置も、そして砂利までも跡形もなく消えていました。
雑誌紛失の事件から5年近くが経過していました。
私は、教訓を活かせなかった不明を悔いました。
「今度こそ、しっかり教訓にしよう」
と、ここまで書いて、やっぱり教訓を活かせていない自分を思い出しました。
それは、
- 雑誌 ⇒ 水槽
の間に、物置の中から冬タイヤが盗まれていたのです。
ということは、
- 雑誌 ⇒ 冬タイヤ ⇒ 水槽
という時系列(盗難被害歴)になります。
- 雑誌の時、「油断禁物」の教訓
- 冬タイヤの盗難被害の時、「悪い奴がいるもんだ」「大金を損した」の激しい💢
- 水槽の盗難被害の時、 「教訓から何も学んでいないじゃん!」
「三つ子の魂百まで」といいますが、自分自身を変えることは本当に難しいことなのですね。
それにしても、「喉元過ぎれば熱さを忘れる」私の性格はなかなか直らないですね。
困ったものです。
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