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印綬の性格・職業・結婚・お金【四柱推命】印綬格・3つある場合も解説

「印綬」は吉星に分類され、素晴らしい性能を持つ通変星です。ですが、「命式に印綬があるからハッピー!」と考えるのは早計で、吉星だから幸運で、凶星は不運だとは一概に言えません。いくら吉星でも、傷があったり、バランスが極端に悪いと、福分を発揮できないだけでなく、悪い作用も出てくるからです。
本記事は、印綬格も含めて印綬の性能について説明したものです。

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「印綬」性格・職業・結婚・お金

「印綬」性格の傾向

月支通変星が「印綬」で特別な強弱がない場合、次の性質と性格が出やすいです。

  1. 内向的性格、注意深くて頑固
  2. 穏やかで平和主義、言葉に角がない
  3. プライドが高く、負けず嫌い、自分の考えを簡単に変えない
  4. 思いやりに厚いが身勝手な面も
  5. 慎重だが、いざとなると冷静沈着で図太い
  6. 考え方は堅実で保守的、決断力と行動力は弱め
  7. 責任感が強い
  8. 学術的探究心があり博学で頭脳明晰(歴史に興味を持つ人が多い)
  9. 名誉と伝統を重んじ、目上には従順
  10. 偏印と違って、新しいものに慎重
  11. 堅物で面白味に欠けやすい
  12. 理想家肌で、いつまでも夢を追う
  13. 依存心が強く、思いやりや援助を期待する
  14. 我慢強く、愚痴はあまり言わない
  15. 臨機応変な対応は苦手で、政治的駆け引きは苦手
  16. 人付き合いを負担に感じるが、強い人気運がある
  17. 迷信を信じやすい
  18. 印星が多いと、内向性に拍車が掛かり、依存心が強くワガママになる
  19. 月支にあると、父母への依存度が強くなる
  20. 月支「印綬」が空亡していると、
    ①父母の恩恵が薄くなる。
    ②父母への依存心があっても頼れない事情が生じやすい
印綬がプラスに働く場合

印綬に傷がなく、バランスが良いと主に次のプラス作用があります。

  • 知恵と才能がある
  • 大勢の人から好かれ、大切な時に助けがある
  • 上司の引き立てや周囲からの押し上げが強く、発展の気流に乗る
  • 落ち着きと理解力があり、要領もよい
印綬がマイナスに働く場合

印綬は吉星に分類されますが、傷があったりバランスが悪かったりすると、次のマイナス作用が生じます。

  1. 依頼心が強く、自信過剰、理屈ばかり言う
  2. 狡猾になり、知恵があっても悪知恵になりやすい
  3. 身勝手で感情的・衝動的になりやすい(特に女性は顕著)
  4. 神経の病に注意
  5. 酒に溺れ、薬に頼るなど乱れた生活に逃避する
  6. 印綬過多(強すぎ)だと、
    ①食神・傷官を剋すため、鈍重鈍感でくどくなる
    ②見通しの甘さ、いい加減さなどのデメリットを背負う
    ➂子ども縁に支障が出るか、成長を妨げる
    ④身旺(日干が強い命式)は、貪欲さと利己的な面が強まり、人格が濁る
  7. 印綬格の印綬に刑冲がある人は、精神不安定の傾向から静穏な生活が送れない
  8. 印綬格で、偏印が混じれば、集中力を欠き成功が難しい

 

「印綬」仕事・職業

  1. 知的欲求とプライドを満たせる職業が向く
  2. 堅実で落ち着いた仕事がよい
  3. 多忙で臨機応変さが求められる職種は避けるのが無難
  4. 金融業や営業は不向き
  5. 学術・芸術、芸能、教師、医者、研究職、技術職、文化関係、マスコミなどアイデア、知識などを活かせる職種がよい
  6. 企業の研究室勤務、プログラマーなど、静かに打ち込める職業はOK
  7. 国家公務員、地方公務員、宗教家、IT関係、文学者、俳優もOK
  8. 女性にとって印星は職業の星で、旺相すると職業婦人になる人が多い

印綬格の人は研究職向き

 

「印綬」結婚と恋愛

  1. 地味な恋愛になりがち(落ち着いた性格から)
  2. 相手を思いやるが、ゴールまでの進行は遅め

 

男性の命式で日支が「印綬」だと
  1. 良妻賢母型の女性を好む
  2. 年齢差はあまり気にしない
  3. 母性愛を感じる心優しい女性を好む
  4. 辛抱強い女性と縁がある
  • 日支「印綬」で印綬が元気⇒温和で愛情が深い女性に縁があるが、生活は地味でやや身勝手
  • 日支「印綬」+十二運が弱い+官殺がない+刑冲がある⇒迷いが多く、内助を欠く女性に縁がある

 

女性の命式で日支が「印綬」だと
  1. 言葉数が少ないが、実行力がある男性を好む
  2. 頭脳明晰な男性を好む
  3. 紳士的で包容力がある男性を好む
  • 日支「印綬」で印綬が元気⇒愛情豊かで福分が厚く、落ち着きと将来性を秘めた男性に縁がある
  • 日支「印綬」+十二運が弱い+官殺がない+刑冲がある⇒迷いが多く陰気で開運力が劣る男性に縁がある

 

「印綬」お金・財産

  1. 蓄財心と倹約心が旺盛
  2. 投資や投機などの運用は下手
  3. 経済状況の変化への対応は遅い
  4. お金を直接扱う職業は避けるのが無難

 

ここから先は内容がややこしいため、興味がある人のみお読みください!

通編成「印綬」の意味

  1. 印綬は、自己を正しく生み育ててくれる因子で、実母を意味します。
  2. 「印綬」は、自分を正しく生じてくれる名声・名誉・声望に象徴される名称です。
  3. 本物の信頼は、財産やお金から得られるものではありません。それだと、財産やお金がなくなると同時に消滅してしまいます。
  4. 生まれ持った知能や身につけた学問から本物の名声・名誉・声望が得られるはずで、印綬はそれらを司る因子とされています。
  5. 印綬の性格は、聡明多智で思慮深く人情に富み、言葉に角がありません。反面、自己過信が強く、やや吝嗇(りんしょく)に傾きやすいです。
  6. 正財から強く剋されて、印綬が良好に働いていないと、依頼心が強く、自己保身の理屈ばかり言います。要領が悪く、悪知恵に偏りやすく、自信過剰のタイプになります。

 

「印綬」本質的性格と運勢

「印綬」日干(自分)にエネルギーを注ぐ星

印綬は、「有情の生」として、日干にエネルギーを注いでくれる通変星です。

エネルギーを愛情に言い換えると、印綬は母であり両親と置き換えることができます。

印綬が意味するのは、財産や権力ではなく、人徳・人望・名誉です。

印綬:人格を磨く因子(人徳・人望・名誉)


「人望・名誉」を得るには、人格(人徳)を磨く必要があります。

印綬が良好に働く命式の人は、聡明で穏やかな人情家になります。

悪く働けば、自信過剰で依存心が強く、人の気持ちの機微を理解できない人となります。

 

「印綬」知性・学問・名誉

  1. 印星は、知性・創造力・インスピレーションなどを司る
  2. 学問・芸術・芸能など、人間界以外では存在しないジャンルが印星の守備範囲
  3. 印綬は、受容する力があり、好奇心・知識欲が旺盛である
  • ナチュラルな頭の良さを持った人が多く、物事のツボを捉えるのが巧みで、時代の流れをキャッチする鋭敏な感性がある
  • いくぶん利己的で、自分の名利を追及することに貪欲
  • 豊かな才能に恵まれ、時代をリードする
  • 強い人気運がある
  • 聡明で思慮深く、慈愛(陰陽の生)があって言葉に角がなく容貌・人格ともに高い
  • 自己を守る気持ちが強いため、利己的で多少吝嗇に傾く
  • 印綬は過去の精神的遺産を受け継ぐもので、そこから歴史的なことに興味を持つ
  • 女性にとって印星は職業の星とし、旺相するときは職業婦人になる人が多い



年干支にある「印綬」⇒社会運

運 勢
  1. 利己心は偏印より強く、こうと決めたら世間が非難しても断固自分のスタイルを貫く
  2. 行動はエネルギッシュで、チャンスと見れば一気果敢に攻め抜く大胆さがある
性 格
  1. 礼儀正しいが、口下手な人が多い(表現の星、食神・傷官を攻撃する)
  2. その話し方から、穏やかな印象を与える人が多い
  3. 年干に印綬がつく人は、先祖に信仰心が厚い人がいた場合が多く、その徳分を受け継いでいる人が多い
年支と日支または月支が、刑冲害する命式
  1. 愚図・愚鈍に見えて、そのために疎まれる
  2. 口下手で社交性に欠ける
年支と日支または月支が、三合半会・支合する命式
  1. 語りは訥々としているが、それがかえって人の信用を受けやすい
  2. 人付き合いも上手

 

月干支にある「印綬」⇒社会的成功運と対人関係

  • 好悪の念と思い込みが強く、人付き合いのバランスはあまりよくない
  • 際立った才能と魅力によってトップに立つタイプ
  • 正官のような権力志向は乏しく、政治的駆け引きも巧みでない
  • 理想家肌で、いつまでも夢を追う傾向があり、他にも印星が多い場合などは異端的なもの、幻想的なもの、反社会的なものに魅かれ、精神の安定を欠くなどのマイナスが多くなるため、その場合は官星による引き締めが必要

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ここから先の内容はさらに厄介なのでスルーしてください!

【四柱推命/通変星】印綬の機能

印綬は、偏印と同気(同じ五行)で、異性(陰と陽の相違)の通変星で、合わせて「印星」と呼びます。

印星は、日干ならびに比肩・劫財を生じます。

印綬は「正印」とも呼ばれ、偏印のような臨機応変さはなく、ゆっくり進む堅実な通変星です。

また、偏印の「義理親」に対して、印綬は「実母」で守護神的意味が強いです。

ただし、印綬が強すぎると「過生扶」といい、偏旺状態になり良くありません。(過保護の命式になる)

印綬は吉星の一つですが、日干のエネルギーが強すぎる人には凶に働きます。

日干と印綬

印綬は正財から攻撃を受けます。必要以上に正財が強いと、エネルギーを自分に補給できなくなり、親の運も不安定と見ます。

 

「印綬」が意味するもの

【男女共通】生母、親

印綬が良好に働く命式は、

  • 先祖の徳や父母の援助が得られる
  • 父母の愛情が厚い
  • 目上の引き立てがある

 

【男性】生母、親
  • 印綬が強すぎて悪く働くと、子縁に悪影響が及ぶ

【女性】生母、親
  • 印綬が強すぎて悪く働くと、夫婦関係や子縁に悪影響が及ぶ

 

【四柱命式】「印綬」の機能と人生傾向

  1. 印綬が喜神として作用する命式
    ・先祖の徳や父母の愛情が得られる
    ・目上の引き立てや後援がある
    ・健康が安定している

  2. 生時の印綬が喜神の命式
    ・中年以降に開運し長寿

    中年以降に発福して長寿
  3. 生時の印綬が忌神の命式
    ・中年以降から運が衰え、健康不安で苦労する

  4. 月支と日支が刑冲する印綬格
    ・先天福分が薄い
    ・先祖や父母の助力が得られない
    ・才能が乏しい
    ・気迷いが多く、挫折しやすい
    ・目上の後援が得られない

  5. 正財に剋されて破格する印綬格
    ・金銭や妻(女性)による災いが多い

  6. 月支の印綬が空亡する命式
    ・親の援助が期待できない
    ・父母の愛が薄い
    ・目上引き立てが望めない

  7. 日干のエネルギーが強く、印綬が弱くても官殺があれば救われる

  8. 日干のエネルギーが弱くても、印綬が強ければ救われる

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印綬が悪く働く(太過・不及)

太過不及するとは、印綬欠点が強化されます。

印綬が太過(3つ以上ある)

太過とは、命式に同じ通変星が3個以上ある場合をいいます。

  1. 意志が弱く動揺しやすい
  2. ワガママでプライドばかり高い
  3. 八つ当たりする
  4. 世間体を必要以上に気にする
  5. 他者の気持ちに鈍感
  6. 甘ったれた性格になる
男性
  1. 親と縁が薄い
  2. 子どもと縁が薄い
  3. 兄弟と縁が薄い 
  4. 妻と縁が薄い 
女性
  1. 親と縁が薄い 
  2. 兄弟と縁が薄い
  3. 夫と縁が薄い
  4. 子どもと縁が薄く、難産・早産、まれに死産もありうる
  5. 無事に生まれても体質に欠陥があることも 
  6. 本人も、気力が乏しいか体質が弱い 

印綬が不及(弱すぎる)パワー不足の場合

  1. プライドへのこだわりが強い
  2. 学問や芸術的才能があっても大成は難しい
  3. 親離れが遅い傾向

 

【通変星/印綬】その他の要点

【印綬】強すぎると人の心の痛みに鈍感になる

印綬が3個以上あれば、人の心の痛みなどに鈍感になります。

見通しの甘さ、人生に対する真剣さの欠如、いい加減さなど過保護のマイナス面が出やすいです。

 

【印綬】利己主義になりやすい

印綬が生じすぎて、日干が必要以上に強くなると欲深くなります。

自分さえ良ければ良いという利己的な面が強まります。

もともと印綬は、日干を生じる関係のため、利己的になりやすい面があります。

 

【印綬】学問好きが多い

印綬の人は、勉強熱心で学問好きと言われます。

これは、印綬は日干に知識も与えているからです。

日干(自分)に知識を与え続けるには、熱心に勉強して知識を蓄えておく必要があり、そのため学問好きになります。

 

【印綬】過去のことに興味を持つ

多くの書物に「印綬は過去の出来事や歴史的なことに興味を持つ」と書かれています。

これは時間的な関係が作用しています。

日干を現在とすれば、日干を生じる印綬は、過去に存在するものです。

印綬は実母に該当しますが、こちらもやはり自分より先に生まれています。

 

【印星】インスピレーションが働く

「偏印も印綬もインスピレーションがよく働く」と言われています。印星は、天からのインスピレーションが受けやすいようです。

偏印や印綬の人に対しての安易なウソは、カンが良いので気づかれやすいです。

 

【印綬・偏印】人気運について

「偏印も印綬も人気運がある」と言われています。

偏印の人気は、芸能人の人気のようなもので、いつどうなるかわからない不安定なものです。人気の土台が知識や人徳ではないからです。

偏印は、偏った知能や偏った学問を司っています。そのため、ずる賢くなって人を裏切るとか、両親に苦労を背負わせるなどのことがあります。

さらに悪く働くと犯罪などで悪名を轟かせる場合もあり得ます。

一方で、芸術・芸能・学術の方面で、立派に名を成すことも十分あります。

たとえるなら、印綬は、正統な学問を研究一筋に打ち込む人で、偏印は、テレビで政治論などを語るマルチタレントみたいな人です。

 

「印綬」の疑問にお答えします!

Q「真の印綬格」って何?

四柱推命で「印綬格(いんじゅかく)」という言葉はよく使われますが、そこに「真の」がつくとき、それは単に印綬格であるだけでなく、「非常に純粋で、理想的な形をした印綬格」を指している、と考えていただくとわかりやすいかもしれません。

基本的な「印綬格」とは

「月支元命(げっしげんめい)」が「印綬」である命式のことです。

印綬は、次のような性質を持つ星です。

  • 知性、学問、教養
  • 名誉、品格、伝統
  • 慈悲、母性、受容性
  • 思慮深さ、安定感

この印綬の良い性質が最大限に輝いている命式を「真の印綬格」といいます。

「真の印綬格」の条件は

「真の」と呼ぶためには、いくつかの厳しい条件を満たす必要があります。

1.格局が清いこと

最も重要な条件で、印綬の働きを邪魔する星がなく、逆に助けるものがある状態を指します。

  • 「財星」がないか無力⇒「財星」は「印綬」を剋する(攻撃する)関係にあります。命式の中に強い財星があると、印綬が持つ「知性」や「名誉」が傷つけられてしまいます。これを「壊印(かいん)」と言い、この壊印がないことが理想です
  • 「官星」がある⇒「官星(正官・偏官)」は、印綬を生じる星です。命式の中に適度な官星があると、「官印相生(かんいんそうじょう)」や「殺印相生(さついんそうじょう)」という素晴らしい形になり、印綬の格がぐっと高まります。これは、社会的な地位(官星)と名誉・知性(印綬)が結びつくことを意味し、人から尊敬される地位に就きやすいとされます。

2.印綬のバランスが良い

印綬自体が、強すぎても弱すぎてもダメです。ちょうど良いバランスが大切です。

  • 日主(自分自身)にも力がある⇒印綬が非常に強くても、日干(自分自身)が弱すぎると、印綬のエネルギーに振り回されてしまいます。例えば、母親の愛情が強すぎて自立できない(母子滅子の弊)、考えすぎて行動に移せない、といった状態です。日主にもある程度の力があることで、印綬の持つ知性や品格を、自分のものとして活かすことができます。
  • 月支の印綬に傷がないこと⇒格局の中心である月支が、他の柱から冲や刑などのダメージを受けていないことも重要です。
「真の印綬格」の人物像とは

以上の厳しい条件をクリアした「真の印綬格」に該当する人は、まさに理想的な人格者と言えるかもしれません。

  • 深い知性と教養を身につけている
  • 立ち居振る舞いに品があり、人格者として尊敬される
  • 慈愛に満ち、人を育てることに喜びを感じる
  • 感情の起伏が少なく、常に穏やかで精神的に安定している
  • 私利私欲に走らず、名誉や品位を重んじる
  • 良い地位や名声に恵まれやすい

学者、研究者、教育者、聖職者、あるいは人々の相談に乗るような立場で、その才能を最大限に発揮される方が多いと言われています。

ただし、「真の印綬格」は、極めて稀な命式です。多くの印綬格は、財星があったり、他の星との兼ね合いで複雑な性質を持っていたりします。

 

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