「自分のことは自分が一番知っている」と言いますが、「自分のことなのによくわからない」が現実だと思います。
自分の本質を知るには四柱推命が便利で役立ちます。
- 人間の本質=月支通変星7割、日支通変星3割
通変星「偏官」についてまとめました。
【偏官の意味】
- 偏官は、日干(自分)を最も激しく剋する通変星です。ケンカや戦争など、およそ争いは同性同士の方が激しいものです。偏官は、日干と同じ陰陽のため、その剋し方は熾烈を極めます。
- 誰でも激しい剋は避けたいものです。そのため、偏官は変化を求め、改革や移動を望みます。実際に、偏官がある人は、旅行好きな人が多いようです。
- その一方で、偏官は日干を剋して、自分を律することで感情をコントロールします。そのため、偏官が強い人は情に流さない非情な性格を持ち、信念に基づいて行動します。
- 偏官に任侠の意味があるのは、自分の心を制して、他に仕えることがその由来です。
- また、偏官の偏屈さは剋の厳しさからきています。いつ何時攻められるかわからないので、偏官の人は感覚が鋭く、カンが冴えます。
- 偏官は、感情をコントロールできるために、血を見ても怖じ気づかない本質があります。害虫を発見したら迷わず殺すは、偏官の女性です。
- 性格的には、聡明で決断力に富み、強い意志で行動します。(食神や印星があって、偏官を制御している場合)
- 食神や印星がないと、小心で落ち着きがない上に、凶暴さにブレーキが利かず、不幸がつきまといます。
- 人間関係としては、女性は夫や恋人、男性は部下や子どもに該当します。
【偏官】本質的性格と人生傾向
偏官は「無情の剋」と言われる通変星です。
日干のエネルギーを陰陽不配偶で最も強く剋します。
日干が相当弱められると、健康の悪化、事故や怪我などの災難に遭う可能性が高くなります。
次に、偏官の基本性質を記します。
偏官が強いと自分が「剋される」立場になります。そこから、次の解釈ができます。
- 剋される=厳しく律せられる➡例えるなら任侠の世界
- 剋される=感情を抑制する➡情に流されない厳しさが生じる
- 剋される→そこから回避したくなる➡移動や変化を求め、落ち着きに欠ける
- 剋される=制約と不自由➡奉仕や労働の意味合い
- 剋される=自制心と克己心➡強い意志と信念が生じる
- 剋される→偏屈になる➡偏屈・頑固
・日干が強いと、頑固さから決断力と行動力を発揮する
・日干が弱いと、小心なくせに不逞の輩になる人も
【偏官】意志の星、権力と策士の星
- 偏官は、日主と同じ陰陽で、日主を最も激しく剋す「無情の剋」と言われるが、 制御が行き届けば、最も有能な家臣となり、日主を権威権力の高みに持ち上げる
- 自分を剋し制御する意味から、強い意志力を表す
- 官星は、感情に由来するエネルギーを統御し、方向を定めて使役するところに最大の特徴がある
- 自分の中に確固とした原理原則があり、それゆえ自負心も強烈
- 情に流されることは少なく、時には非情な一面も表れる
- 大きな野心を抱くのも特徴
- 偏官に仁侠の意味があるのは、自分を制して他に仕えるところからきている
- 偏官の偏屈さは、剋のきつさから生じる。
- やや偏屈で頑固だが、聡明で決断力に富み、何事にも強い意志で実行する
- 負けず嫌いで好き嫌いも激しいが、義侠心や義理人情に厚く、権謀術策が巧
み - 行動的、活動的に仕事に打ち込み、冒険心も旺盛
- 妙に理屈っぽくなったり、高飛車になったり、男性遍歴をくり返したり、激情に駆られて失敗しやすくなる暗示がある(女性の場合)
- 官星大過だと男性の縁は多いが、傷つき騙され裏切られ、結婚が一度で納まりがたい(女性の場合)
- 大運の地支や命式中の地支が連合して官星に変化すると、複数の男性を好きになりやすいタイプとなる(女性の場合)
【偏官/年干支】社会運
【運 勢】
- アクやクセが強い偏官にふさわしく、その人生も陰影・屈折に富み、浮沈変化が激しい
- 何がしかの挫折・不本意な選択などの障害は覚悟する必要がある
【性 格】
- 人に対する好き嫌いがはっきりしている
- 人見知りをして偏屈頑固である
【年支と日支または月支が、刑冲害する命式】
- 好き嫌いを顔に出しやすい
- 社交性に乏しく、外出を好まない
【年支と日支または月支が、三合半会・支合する命式】
- 人に対する好き嫌いの激しさをカムフラージュできる
- 適度な社交性がある
【偏官/月干支】社会的成功運と対人関係
- 凝り性で、仕事ぶりは真面目、努力を惜しまない
- 相当な頑固者だが、融通が利かないわけではなく、新しいものを受け入れる柔軟性は十分にある
- ただ、自分だけの生き方のルール・生活の方針を持っており、そのルールを犯すものは断固として拒絶し、いったん拒絶したら自分から関係修復に動くことはない
- 仕事に情実をからめることを嫌い、仕事は仕事という立場を貫く
- かなり強引なところがあり、押しも信念も強いので、立身出世の可能性は高いが、上に立つとワンマンになる可能性がある
【偏官のタイプ】性格と傾向
- 外向的性格
- 偏屈で頑固
- うぬぼれが強い
- 粗雑でせっかち
- 粘り強さに欠け、性質は淡泊
- 熟慮は苦手、即決即断タイプ
- 決断力と行動力がある
- 意志は強く、なかなか曲げない
- 道理より義理人情を優先
- 理論よりカンに頼る
- 気に入ると徹底的に面倒を見る親分肌
- 気分屋で好き嫌いが激しい
- 自分の考えにこだわる
- 一匹狼タイプで敵が多く、非難されやすい
- 困難にへこたれない(身旺の場合)
- 勝気で負けず嫌い、カッコつけたがる
- 人の心を直感的に読み取る
- ここぞというチャンスに強い
- 権謀術策を使いこなし、他人を巧みに利用する
・戦国時代の軍師は、偏官格が多い!?(諸葛孔明「偏官格」説) - 偏官格の人は、旅行好きが多い
- 女性は、感覚が鋭敏で、地位や名誉への反発心が強い
- 日干のエネルギーが弱い女性は、プライドが高く、内向的で陰気
【偏官の傾向】仕事・職業
- 人を管理、指導することで本領発揮
- 緊張感のない仕事は不向き
- 権謀術数をめぐらすのは得意
- 営業や商業関係は不向き
- 政治家、法律家、司法関係、警察官、自衛官、海上保安庁、職人、現場監督などが適職
- 文武両道の星で、芸術家や作家で大成する人も(傷官、偏印が欲しい)
- 設計、造船、建築、土木など
【偏官の傾向】お金・財産
- がめつく見えても本質は淡白
- 手堅く貯金する生き方はしたくない
- 一攫千金を狙いたがる
- 親分肌で気前よく払いたがる
- 「宵越しの金は持たぬ」性格のため、お金が貯まらない
- 株やギャンブルを好む人が多い
【偏官の傾向】結婚と恋愛
男性の結婚・恋愛傾向
- 淡泊だが対女性は別
- 好きな女性には猛アタックする
女性の結婚・恋愛傾向
- 自分の時間を大事にするため、24時間一緒にいるのは苦手
- 束縛を嫌い、自由にさせてくれる男性を好む
【好みの女性】男性の命式で日支が偏官
- 気が強く、男勝りの女性を好む
- 気弱な男性は、女性からサヨナラされる可能性が高い
- 日支「偏官」+その偏官がよい働きをする
・妻はやや偏屈だが、聡明で気っ風がよい
・有能で勝ち気な妻に縁がある - 日支「偏官」+十二運の根が強い+偏官が健旺+刑冲がない
・聡明活発な働き者の妻に縁がある
・妻は他郷の生まれが多い - 日支「偏官」+十二運が根も弱い+財星がない+刑冲がある
・プライドが高く開運力が乏しい妻に縁がある
・発想が独特で共感しにくい妻に縁がある
【好みの男性】女性の命式で日支が偏官
- 個性的で行動力がある男性を好む
- やや気難しい夫(男性)と縁がある
- 日支「偏官」+十二運の根が強い+偏官が健旺+刑冲がない
・将来開運する男性と縁がある
・夫は度量が大きく、身体健康
・男性的風格があり、仕事熱心な夫に縁がある
- 日支「偏官」+十二運の根が弱い+財星がない+刑冲がある
・愛情が薄い夫に縁がある
・夫は自己中心的で思いやりがない
・落ち着きがなく、運命が多難な夫に縁がある
☆四柱推命の基本を知りたい方はこちらをどうぞ
【四柱推命/通変星】偏官の機能
偏官は、自分の気持ちや欲望を抑え込むため、10の通変星で最凶の因子と言われています。
ですが、偏官格で日干が強いなど命式の状態がよい人は、急速かつ飛躍的な発展が望めます。
- 男性の命式では、地位・名誉、仕事、子ども(主に男児)を意味する
- 女性の命式では、男性(夫)を意味する
命式の偏官がよい働きをすれば、上の事柄に恵まれます。
反対に悪い働きをすれば、上の事柄で苦労する人生が予想されます。
男女とも、義理親(偏印)や自分の親(印綬)を生じるため、偏官は親孝行を意味します。
女性の命式では、財星(偏財・正財)は、男性(夫)を意味する官星(偏官・正官)を生じます。そのため、財星がしっかりしていると男性に優しく、縁も厚いです。
- 男性で、月支偏官格が日支と刑冲する命式
・偏官格が破格し、内格(普通格)で最も害が深い
・妻と仇敵の関係になり、争いと生死別の憂いが高まる
・自身の生活も常に不安定で安寧が得られない -
年上に偏官が出る命式
・昔は弟妹の生まれとされた(少子化以前)
・普通の家柄の出身の人※基本的に、年上「正官」は家権を引き継ぐ命式で、年上「偏官」は家権を引き継ぎません。
-
年柱か月柱に偏官があり、食神か生旺な傷官から剋されている命式
・幼少の頃は、お金に困らない裕福な家庭に生まれた
・偏官が強すぎると、幼少期は苦労が多く病弱だった
※上記のことは、現代ではあまり参考になりません。 -
年柱か月柱に偏官があり、偏官の十二運の根が強い命式
・よい家柄の生まれか、あるいは将来出世する
・聡明かつ行動力があり、将来性が豊か
※日干のエネルギーが強く、命式に財星があることが条件です。 -
月支の偏官が空亡する命式
・確固たる地位や名誉とは縁遠い人生
・職業の変遷や住居の移動などが頻繁になる -
正財が年柱か月柱にあり、正財の十二運の根が弱い命式
・親に複雑な事情のある家庭に生まれた
・親先祖から受け継ぐものが少ない
・本人の運命も多難になりがち -
生時に偏官が出て、喜神になる人
・老後に名誉が得られ、幸福な晩年を送る
・男性は子どもが開運し、女性は夫が栄達する -
日干のエネルギーが弱い偏官格に財星がある命式
・財気が散って資金が不足し、日常の衣食にも苦労が絶えない
・独立起業には元々不向きで勤務生活が無難 -
偏官は凶因子とされているが、月支偏官格で日干のエネルギーと均衡すると佳命になる
- 《男性》日干のエネルギーが弱い偏官格
・精神気力が弱く、職業などが心理的に大きな負担になる
・開運力が劣り、仕事などで大成できない -
《男性》日干のエネルギーが強過ぎる偏官格
・志は大きくても才能やチャンスに恵まれない
・人に追い越されがちの人生になる
・不都合なことが起こりやすくて苦労が多い -
《女性》日干のエネルギーが強く、偏官のエネルギーも強い命式
・気が強く、聡明な女性
・地位や名誉を得る男性と縁がある
・夫婦関係もよく、幸せな人生になる -
《女性》日干のエネルギーが弱く、偏官のエネルギーが強い命式
・夫が立派に成功しでも、足並みを揃えることができない
・孤独な人生になりがちで、情緒も安定しない
・夭逝する場合もある - 《女性》日干のエネルギーが非常に弱く、偏官のエネルギーが強過ぎる命式
・夫から圧迫や虐げを受けやすい
・人生は起伏があり苦労しがち - 《女性》偏官が乗じる地支が空亡する命式
・夫への愛情が薄く、良夫を得にくい
・夫の運勢を妨げ、日常生活に不満が多い - 日干のエネルギーが弱くても印綬がある偏官格はよい命式が多い
- 偏官が強くても、比劫星および印星が日干を助ける偏官格はよい命式が多い
- 日干のエネルギーが強く、財星と偏官のエネルギーも強い命式
・日干(自分)が強いため、財運が良く地位も得られる -
偏官の乗じる地支が刑冲する命式
・生まれ持った幸運度が低い
・性格に毒があり、人の情に欠ける
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偏官が悪く働く(太過・不及)
四柱命式で太過・不及している場合は、偏官の長所が弱まり欠点が強化されます。
偏官が太過(強すぎる)
太過とは、命式に同じ通変星が基本的に3個以上ある場合をいいます。
- 敵対する相手を徹底的に懲らしめたくなる
- 闘争心、抗争心が強い
- 目的のためには手段を選ばない
- 自省する心に欠ける
- 敵を作りやすい
- 行動は乱暴になりがち
- 義侠心は強いが、逆に迷惑がられる
- 兄弟縁に問題が出やすい
- 印星を圧迫するため、父母の運勢がよくない
- 男性はよい子を授かりにくく、女性は良夫を得にくい
- 孤独な寂しい一生を送りやすい
※基本的にどの通変星でも太過すると
- 孤立する
- 嫌われる
- 陰気になる
- 偏屈頑固になる
- 焦りや迷いがある
など共通の悪い面が出やすいです。
男性
- 子ども縁が薄い ⇒子どもの因子である官星が多いから
- 子どもを授かっても素行や健康に問題があるなどの一失がある ⇒子どもの因子である官星が多すぎるため
女性
- 良縁を得にくい ⇒官星(夫星)が多すぎると、「夫あって夫なし」と言う
- 結婚後、夫婦間に不和をかもす ⇒夫の因子である官星が過多のため
- 異性や夫からトラブルを持ち込まれやすい ⇒夫の因子である官星が過多のため
- 異性の遊び相手にされやすい ⇒夫の因子である官星が過多(日干が強ければ大丈夫)
偏官が不及(弱すぎる)
- やみくもに大胆で強引な面が出る
- 自信過剰で人を見下す傾向
- 周囲から反感を買いやすい
- 財運は強くない
男性
- 妻は悪妻ではないが夫婦円満になりがたい
- 子どもにあまり恵まれない
女性
- 男らしさに欠け、頼りにならない夫と結ばれやすい
- 家庭は女性上位で、妻が家計の中心になる
- 夫への不満が強く、中年後に縁が変わる人も
【通変星/偏官】その他の要点
- 偏官に対して食神や傷官が多ければ、偏官が暴れ出します。性質は粗暴、行動は大胆勇敢となります。
- 身旺の命式で偏官も強い場合は、勝ちにこだわり負けず嫌いで、人格は高く威厳が身につき大発達をします。
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