一人で行動することを極端に恐れる中高生はけっこう多くいます。でも、もっとイヤなのは、「あの子、ボッチだよね」と思われること。それが原因で「登校したくない」となることだってあります。
本記事では、「友だちがいなんだね、かわいそうに」と思われることが最大の恐怖だった高校2年生女子の話を紹介します。最後に彼女の性格を四柱推命で分析します。
女子高生は友人関係に疲れている!
「ボッチ」と思われたくない…
今回紹介するAさんも、「1人で弁当を食べる姿を他人に見せたくない」と言っていました。
見学旅行の班決めは高校生の一大事
高校の場合は、生徒自身が集まって見学旅行の班決めをします。
その時、友だちが少ない生徒が最も恐れることは、1人だけ取り残されることです。
「どこの班にも入れなかったらどうしよう…」
という不安は決して小さくありません。
気の知れた仲間がクラスに複数いる生徒は平気なのです。
しかし、友人関係に自信がない生徒の不安は決して小さくないようです。
班のメンバーで楽しさが決まる
班編制は、旅行の楽しさに大きく影響します。
自主研修の時間は中学よりずっと長いです。
そのため、気の合わない仲間と同じ班になると、楽しくない時間を長く過ごすことになります。
そして、イヤでも話を合わせたりして気を使わざるを得なくなります。
最近は旅館形式の宿は減ってきて、ホテル泊が増えています。
コロナの影響で、その傾向はますます高まるでしょう。
それでもバスの座席、寝る部屋などは、基本的に班単位が多いです。

「あの人、どの班にも入れない…」が一番ツラい
班決めのときには、余った人が明白にわかってしまいます。
「あの人、どこの班にも入れないんだ…」
がハッキリわかってしまうわけです。
これは、高校生でなくてもツラいことです。
このように見学旅行の班決めは、高校生にとっては一大事なのです。
担任も大いに心配し、気を病む場面です。
「あの子、どこにも入れないかも…」
という生徒がいたら、気が気でないものです。
私は、HR委員長や人望がある生徒にコッソリ聞いたりしていました。
「うちのクラス、班決め大丈夫かな?」と。
「大丈夫です!〇〇さんが心配ですが、もしどこにも入れなかったら、私の班に誘います」
など心優しい生徒に恵まれることが私の場合は多かったです。
ありがたかったですね。
クラス替えは、1年から2年が最も気を使う
生徒も教師も、クラス替えは高校2年生への進級時を最も心配します。
見学旅行があるため、生徒も神経質になります。
3年生なら、
「あと1年だし、夏になったら進路のことで頭がいっぱいで、友だち関係なんて気にしている場合でなくなるよ」
と教師も言えるし、生徒自身もある程度納得してくれます。
だから、3年生へのクラス替えは、2年生のそれに比較すると騒ぎは小さいです。
スマホ、SNS、そしてLINEの弊害
さて、話を戻しますが、不登校の原因のほとんどは友人関係です。
「ボッチ」という言葉があります。一人ぼっちの「ぼっち」です。
誰もが「ぼっち」になりたくありません。
時々、「一人でも平気」という生徒もいますが極めて少数です。
だから嫌われないように、仲間外れにならないように、日頃から友人関係には非常に気を使って過ごしています。
なんだか気の毒です。
特に顕著なのは女子です。
ふとしたことで友人関係にヒビが入り、その友人が周囲に発言力のある人物だったら、その生徒は急速に元気を失います。
ラインやSNSの投稿で心が傷つく子どもたち
- 悪口を拡散された!
- 変な写真をばらまかれた!
- 私の悪口で盛り上がっているようだ!
ひと昔前までは考えられなかった形の被害が急速な勢いで増えています。
そして、厄介なことには、それらの被害は水面下で進行します。
だから加害生徒を指導すると、
「誰がチクった!?」
となりやすいからです。
また、スマホ一つで仲間とスグに連絡ができるため、
- 場所も時間も選ばず他者の悪口で盛り上がることができる
- チクったのは、間違いなくメンバーの誰か
- 指導を受けると、直後に水面下でチクった人を探し始める
ということで、指導を間違えると大きな禍根を残してしまいます。
こういうケースは、非常に難しい指導になります。
生徒もそれがわかるため、被害を教師に訴えにくいのです。
たとえ訴えても、
「先生は解決に動いたりしないでください」
「今日は知っておくだけにしてください」
となります。
本当に解決が困難な問題です。

ある部活動顧問の嘆き
部活動の顧問が嘆いていました。
「前日まで仲が良かった2人が、今日は急変した。
理由を聞いてみると、夜中のラインで大喧嘩をしたと言っていた。」
このようなことが、普通に起こってしまうのが今のスマホ社会の怖さです。
夜中に勝手にケンカして、翌日口を利かないわけですから、対処の方法がありません。
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友人のたったひと言がAさんを不登校に追い込んだ
「Aさん・Bさん・Cさんの仲良し3人」とAさんは信じていたが…
3年前のことです。
私は、Aさんという女子高生から相談を受けました。
BさんとCさん、Aさんの3人は同じクラスの仲良しグループ、とAさんは信じていたそうです。
- 仲良しグループ・・・Aさん、Bさん、Cさん
- 違うグループの1人・・・Dさん
- 去年の仲良しグループ・・・Aさん、Bさん、Cさん、Eさん
※Eさんは今年から他クラスへ
Aさん「Bさんに冷たくされた…。どうして…?」
ある日の朝のことです。
Bさんが、グループが異なるDさんと廊下で楽しそうに会話していました。
そこを通りがかったAさんが軽い気持ちで、Bさんに話しかけました。
ところがBさんは、チラッとAさんに視線を向けただけでした。
そして、そのまま表情を変えずにDさんと話し続けたらしいのです。
Aさんはもう一度話しかけたらしいのですが、Bさんは面倒くさそうな表情を浮かべながら無愛想な返事しかしてくれなかったそうです。
- Dさんと楽しそうに会話するBさん
- そこにAさんが入ろうとするが、Bさんは冷たい対応
以前から、Aさんは時々、話に割って入ったりすることが多かったらしいのです。
「Aさんは空気を読まない人」
と仲間内で思われていたのですね。
そのことをBさんは以前から少し不快に思っていたそうです。
そういう伏線があって、Bさんは内心、「いい加減にしてよ」と思ったらしいのです。
その感情が、ついつい表情に出てしまった、ということでした。
Bさんの態度を大げさにとらえてしまったAさん
ところが、Aさんは、友人たちのそんな気持ちを知りませんでした。
冷たい対応をされた理由がわからないAさんはCさんに事情を話しました。
そして、よせば良いのにAさんは、Bさんの悪口を言ったそうです。
「なんかわからないけど、Bの態度冷たい!何なの?あの人!」
Cさんが賛同してくれると思っていたのに、意外な言葉が返ってきたそうです。
「Aは、自分の都合で話しかけるから、Bは前からイヤだったみたいだよ」
思わずAさんが「私って、そんなところある?」と聞き返すと、
Cさんは「うん、あると思うよ。気をつけた方がいいよ。」と答えたそうです。
ややこしくなったので、この部分をまとめます。
- AさんがCさんに相談「Bさんに冷たくされた」
- Cさんから意外な言葉が「Bは前からイヤだったみたいだよ」
- Aさんはショックを受ける「ガーン!私って嫌われてたんだ!?」
この言葉に相当なショックを受けたAさんから急速に元気が失われました。
Cさんも、悪気があったわけでなく、Aさんに気づいて欲しかったための発言だったそうです。
でも、想像以上にAさんとって重い言葉だったのでした。
Cさんも少し言葉が足りなかったと反省していました。
「私は嫌われている」と過敏になったAさん
そんな些細?なことから、AさんはBさんに話しかけることが怖くなってしまいました。
(またイヤな顔されたらショック…。私は立ち直れない…)
Bさんも、Aさんに話しかける機会が減っていきました。
過敏になってしまったAさんは、「今日もBは話しかけてこなかった…」と悩み始めたのです。
Eさんに相談したが、仲裁が大失敗に終わって…
悩み抜いたAさんは、Eさんに相談を持ちかけました。
Eさんは、去年まで同じ仲良しグループにいました。
今年から他のクラスにいます。
Aさんは、「Eならわかってくれるはず」と思ったようです。
Eさんは、「Aがそんなに気にしているなら、私がBに聞いてあげる」と仲裁役を買って出たわけです。
ところが結果的に、それが仇になりました。
結論をいうとEさんは、仲裁どころか火に油を注ぐことをしてしまったのです。
Eさんに悪気はなかったのです。
しかし、仲裁役とは難しいものです。
その役割を果たすには、Eさんは正直で不器用過ぎたのでした。
仲裁の失敗⇒さらにこじれて
つまり、Bさんから聞いた言葉をそのままAさんに伝えてしまったのです。
「Aは友だちだけど、最近は親友なのかわからなくなってきた。時々、距離を持ちたいと思うことがある」
こんなことを聞かされたら、ますます不安になりますよね。
仲裁としては下手すぎますね。
悪意があったわけではありません。
「BはAが思っているほど特別な親友と前から思っていないのだから、気にしなくていいんだよ。だから、AもBのことはあんまり深く考えずにいたらいいんじゃない?」
と言いたかったようです。
たしかにBさんは、特定の人と仲良くするタイプではなく、多くの人と広く浅く友人関係を持つ人でした。
- Bさんは、いろいろな人と仲良くできるタイプ
- Aさんは少ない友人と深くなりたいタイプ
という違いがあったのです。
Aさんが、Eさんの言葉から得たものは、信じていたものが崩れ去る喪失感でした。

保健室で弁当を食べるようになったAさん
Aさんは、Bさんから嫌われていると確信しました。
もし嫌われていなくても、Bさんの言動を許せないと思うようになっていました。
「あんなに仲良しだったのに。信じていたのに」
しかし、おそらく本音はまた親友の関係に戻りたかったはずです。
意地っ張りなところもあったのがAさんの性格でした。
Cさんのアドバイスもすでに素直に耳に入らない心境になっていきました。
他クラスにいるEさんについては、チグハグな仲裁でしたが本当のことを教えてくれたと感謝はしていました。
こうして、Aさん・Bさん・Cさんの3人で食べる毎日だった昼の弁当タイムは、BさんとCさんの2人だけの時間になりました。
BさんとCさんの2人の中に溶け込んでいく気持ちも勇気も、Aさんから消えてしまいました。
- BさんとCさんの2人で昼食
- Aさんはそこに入っていかない
- BさんとCさんも何となく声を掛けにくい
こういう図式になったのです。
Aさんは、数日間1人で食べました。
ある日、思い切ってEさんのクラスに行って一緒に食べようとしました。
しかし、そこで見たのは、新しいクラスの人たちと机を並べて弁当を広げるEさんの楽しそうな姿でした。
もはや、Eさんの近くに行くことはできませんでした。
そうして、Aさんにとって、昼の弁当タイムが恐怖の時間になってしまったのです。
とうとう、保健室に泣きながら駆け込み、
「ここで弁当を食べてもいいですか?」
と懇願するまでに気持ちが落ち込んでしまいました。
保健室の先生も特別扱いはしたくなかったはずですが、数日間だけ認めました。
教室で食べられない理由は、
「一人で食べるところを誰にも見られたくない」
でした。
「一人で食べる人、他にもいるでしょ?」
には、
「いるけど、みすぼらしく見える。私は、そんなふうに見られたくないんです」
でした。

しばらくしてAさんは登校しなくなってしまいました。
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「私には話を聞いてくれる人がいる」
「そんな些細なことで?」
と大人なら感じることも、中高生の日常では起こりえます。
多感な時代なのですね。
Aさんの場合は、大人には事情を隠さず話しました。
Aさんの心が潰れなかったのは、気持ちを聞いてくれる大人の存在があったからだと思います。
お母さんにも、包み隠さずツラい気持ちを語ったそうです。
言えない子もたくさんいます。
- 親に心配を掛けたくない。
- 親に話してもムダ。
- 親は忙しくて、私の話どころではないから
という理由が多いです。
負の感情をため込ませない、そういう配慮が高校生になっても必要な時代になりました。
Aさんですか?
幸い夏休みをはさんで少しずつ立ち直って、新しい友人を見つけて元気になりました。
Bさんとは、挨拶だけの関係になってしまいました。
【四柱推命】女子高生Aさんの性格と傾向
日柱「壬申」、寅月生まれの女子
日干「壬」の人は、性格が素直で束縛を嫌います。自由を好み、思うままに生きたいタイプです。
日支「申」は、金生水として「壬」を生じます。さらに、蔵干に水を含みます。
月令は得ていませんが、気質は決して弱くありません。

月柱に透干する「食神格」
食神が透干して強く、命式の中心を貫いています。こういう人は、生活に不自由しない強運の持ち主です。
性格としては、傷官的な性質が加わり、豪快さと繊細さ、大胆さと臆病さが同居して、二面性があります。そのため、人によっては評価が大きく異なる傾向があります。
仕事もしっかりしますが、それは自分の趣味や楽しみの範囲内に限定されます。
仕事に対する強い気概があるわけではなく、遊びの要素がなくなれば勤労意欲は急速に低下します。
このタイプは、食神の幼児性が働いて、大人になっても子どものような本能が残ります。自分ひとりで話をし、自分で納得したり憤慨したりする傾向があります。
食神の楽天性は人から好かれやすいですが、反省心が少なく、同じ過ちを何度も繰り返してしまうことがあります。
性格分析
日干のエネルギーはそれほど強くありません。
そのため、食神が本来持っている鷹揚でのんびりした明るさが影を潜め、視野が狭く、神経質で内気な性格になります。
元来、真面目な性格ですが、要領は良くないです。人の助けを借りることが苦手か、もしくは依頼心が強いかのどちらかで、対人関係は不器用です。
日支偏印の影響で、ややズルいところがあります。自信過剰になりがちで、楽をしたい欲求が強く、その場しのぎの生活に偏りやすいです。
そして、日支偏印と月支食神はお互いにぶつかり合う関係のため、内面に矛盾が存在します。心の奥に、不安・迷い・焦り・苛立ちを抱えています。
さらに、日支「申」と月支「寅」は七冲の関係です。気分の浮き沈みが激しい原因はここにもあります。
こういう人は、好きな道を見つけることが何より大切です。
もともと豊かな発想の持ち主だし、好きなことに没頭することが心の安定につながるからです。
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