はっぴーぱわーあっぷ~四柱推命・紫微斗数・奇門遁甲

四柱推命・紫微斗数・奇門遁甲の役に立つ活用とは?不登校、夫婦問題の解決にも役立ちます。

不登校の高校生が本音を語りやすいシチュエーションとは?~1年男子

これまで、たくさんの不登校の相談を受けてきました。

本人はもちろんですが、保護者の方にとりましても不登校は心が非常に重たくなる悩みです。相談の場面では、欠席の日にちが経過するにつれて皆さん一様に深刻な表情になっていき、言葉も沈んできます。

高等学校の場合は、欠課の数が単位の認定に関わってきますので、焦りも日ごとに深刻化していきます。本当にお辛いとお察しします。

不登校になるキッカケは本当に多岐にわたります。そして、不登校になる理由の種類もここ20年くらいで飛躍的に増えてきた印象があります。

これまでの経験から、感じることを今回は質問形式にして書いてみます。少しでも参考にしていただけたら幸いです。

 

 

質問:不登校の子はあまり話してくれないものですか?

20年前の高校生よりも話してくれるようになりました

例えば、個室ではスムーズに笑顔で話してくれるのに、教室に向かった瞬間、口も足取りも急に重たくなる子はけっこういます。今は、ほとんどがこのパターンです。

この現象は、20年前よりも顕著のような気がします。以前に比べると、信頼できそうな大人には、誰もいない空間では話をしてくれる子が多くなっていると思います。

昔は、教室でブスッとしている子は、個室に入ってもブスッと口数が少ないことが多かったように思います。

これはおそらく、大人への精神的な依存度が昔より高くなったからだと思われます。だから、20年前の高校生よりも、話をしやすくなった印象があります。誰かに甘えたい、すがりたいという気持ちを昔の子よりも隠さなくなった分、本音を聞き出しやすくなっているのだと思います。

もしかしたら、私の年齢が上がり、聞き方も上達したのが本当の理由かも知れませんが。

実際に、年齢が近い人には、恥ずかしくて話しにくいという子どもは少なくありません。担任が若くて話しにくいから相談に来たという子もいました。

教室以外の場所で元気な場合には、保護者の方は「あなたはこんなに元気なんだから大丈夫でしょ!行きなさいよ!」と思わず背中を押して、励ましたくなるようです。
気持ちはとてもよくわかるのですが、これはよろしくありません。
うつ病の人を励ましてはいけないのと同様に、不登校になっている子どもに、むやみな励ましはマイナスになることの方が圧倒的に多いからです。

「頑張りなさい!」の声かけは禁句

その言葉は、(もうこれ以上は頑張れないよぅ。いい加減にわかってよ!)と思わせてしまいます。それに、(何もわかってくれない…。)と思われることの弊害は取り返しがつかないくらい大きいです。

不登校になった子にとって、最も大切なのは「この人は私をわかってくれている」と信じることができる人の存在です。この人は、私の気持ちをわかってくれないと烙印を押された時点で、本音を聞かせてくれるチャンスは喪失したといえます。心が傷ついている子に対しては、言葉選びは非常に重要なポイントです。

大切なことは雰囲気作りとこちらから先に心を開くこと

相談に来てくれたら、話したいだけ話してもらうこと。それを最大かつ最初の目標にするべきです。そのためには、話せる雰囲気をつくることが最初のポイントです。

アニメ好きな子には、アニメの話題から会話に入る場合もあります。
そこから本題に話を持って行くタイミングが難しいのですが、大切なことはやはり信頼関係の構築です。そのキッカケはやはり言葉のキャッチボールです。

「この人は、ボクの口を開かせるためにアニメの話題から入っているな」と、こちらの狙いは子ども達にはとっくにお見通しですが、それでも、
「この人は、自分のために一生懸命なんだ」と理解してくれたなら、信頼への入り口につながります。

ですが、これは簡単過ぎるテクニックの一つであり、何度も使うことはお勧めできない方法です。テクニックはしょせんテクニック。やり方が薄っぺらいからです。

何度もその手を使うと、子ども達は、(またかよ…)とウンザリしてしまいます。
(僕はそんなに単純じゃないんだよ!)と反発心が起きたら完全に逆効果です。

それよりも、
話すことは、心を開くことですから、まずはゆったりと安心できる雰囲気と空間をつくること。これこそが最重要であります。

「今日は暑い一日だったね。疲れなかった?先生も暑くてマイッタよ」(笑)
と自分から心の本音を吐き出す方が、話しやすい雰囲気を作り出せることは多いです。

(この人、ホンネで話す人だな…)と何となく思わせることがコツの一つです。
それが警戒心を解くことにつながるからです。

信頼関係を構築する前に質問から話題に入ると、
(なぜ自分のことを話さないといけないんだ?)と思われるでしょう。
だから先に、
(この人、自分のことを隠さない気さくな人だな)と思ってもらう方が、心の警戒心は緩みやすくなるものです。

私の経験から、そのように思います。

質問の波状攻撃は×

貝殻を開くように力を入れて無理に開かせようとしても、心の扉は決して開きません。
それは、たとえ親子であってもです。
自分から心を開きたくなるような雰囲気と安心感を作り出すことが大切です。

だから、質問の波状攻撃はしてはいけないのです。
波状攻撃は、心を無理に開かせようとするイカツイ工具みたいなものです。逆効果でしかありません。

少しずつ心を許してくれたら、しだいに口も開いてきます。
悩みを人に話して安心したいという気持ちは誰もが持つ自然な感情だからです。
自分のことを認めてもらいたい、という感情も誰もが必ず持っています。

「心の中の物を好きなだけ吐き出しても、この人は自分を絶対にキライにならないのだ」という安心感を持ってもらうこと。

他人同士の関わり合いでは、この安心感が根幹にあることが必須条件です。

 

高校生イラスト

学校に行けない高校生

自問自答によって自分の心と語り合ってもらう

話すときに人は必ず自分の心と相談します。言っていいか、ダメなのかを心の中で自問自答してから口に出すからです。それが、自分の心との相談です。この相談そのものが、自分の内面を見つめ、場面によっては隠れた自分の本心に気がつくキッカケにもなりえます。
また、話すことで心が少し楽になる作用もあります。

他人にだからこそ話せる悩みもある

相談に訪れたお子さんと話したあとで、内容を保護者の方にお伝えしますが、
「こんなことを話してくれましたよ。」とお伝えすると、「親にも話してくれなかったことを、あの子よく先生に話しましたね!?」と驚かれることがよくあります。

しかし、これは当然のことで、他人にだからこそ話せる悩みがあるのです。
反対に、肉親にだからこそ話せる悩みも当然あります

ですから、相談を受ける人と保護者の方との連携が大変重要になるのです。
学校においては、保護者の方と担任の先生の信頼関係が大切である理由はそこにあります。

  • 親には話せるけど、担任には知られたくないこと。
  • 担任には話せるけど、親には知られたくないこと。
  • 友人には話せるけど、大人には一切知られたくないこと。

 子どもはこのような区別を幼少期から持っていますし、学年が上がるにつれて、その区別は複雑化していきます。

親友がこっそり情報をくれることは少なくない

担任など身近な関係の先生がその子の親友から信頼を得ていれば、その親友を通して親も知らない情報や本音を知ることができたりもします。 

それは、不登校になった子の親友が、「何とか彼を救ってあげて欲しい」という担任への願いから教えてくれたりするケースを指します。

これはけっこう多くあるパターンです。

しかし、中にはどんなに手を尽くしても誰にも本心を語らない子もいることは確かです。次のエピソードはお父さんが頑張った実例です。

父親とのドライブ中に本音を語り出す男子高校生のケース

1つのケースをご紹介します。高校1年生の男子の実例です。
その子の父親は単身赴任で遠くに住んでいました。
普段は、母親と本人、そして弟と3人暮らしをしていました。

学校では、勉強も好きではなく、課題の提出も遅れがち。提出しても内容はお粗末といった生徒でした。入学時から、どこか目立ちたいという雰囲気を出していて、隙あれば教師にわからないようにピアスをしている日もありました。

その子が、ある日を境に急に登校しなくなりました。母親が理由を聞くと「頭が痛い」と言うのです。仕方がないので休ませると、翌日も同じことを言います。そして、その翌日も。母親が、厳しく登校を促しても全く学校に行こうとしません。
かたくなに「頭が痛い」と言うのです。

困り果てた母親は、病院を受診することを勧めます。登校しない言い訳を通院によって打ち消すことが第一の目的でしたが、本当に頭痛がするのだったら、という一抹の不安もあったようです。
しかし、病院に行くこともイヤだと言うのです。

ここに至って、この子は学校に行きたくないことを確信した母親は、理由を本人から問いただします。
しかし、「他に理由はない。ただ頭が痛いから。」としか言いません。

困った母親は、スーパーマーケットのパートに向かう道すがら、本人がいない場所から学校に電話を掛け、初めて詳しい経緯を担任に話して相談をしたそうです。
しかし、担任も、授業中に勉強がツラそう、めんどくさそうに見える以外は決定的な理由がわからないと言ったそうです。

ところがその翌日、何事もなかったように彼は登校しました。

母親が胸をなで下ろしたのは言うまでもありません。
登校した彼を見てホッとした担任は、昼休みに個室に呼んで事情を聞いたそうです。
「頭が痛かったから休んでました。もう大丈夫です。」
と笑顔で答えたそうです。

しかし教員としての経験から、本当のことを話していないと感じた担任は、彼が家に着く時差を見計らって母親に電話をして、学校での様子と本人の言葉を伝えたそうです。「S君と話をしましたが、頭が痛かったからとしか話してくれませんでした。おそらく本心ではないと思います。明日からまた心配です。何か話してくれたらまたこっそりご連絡ください。私の方でも思い当たる節を当たってみます。」

担任の不安は的中し、翌日からまた不登校が始まりました。

心配した父親が、土日に遠方から帰宅して「男同士で話をしよう」と持ちかけても、本題に入ろうとすると急に無口になったそうです。

万策尽きた父親は、心配を荷物と一緒に背負ったまま日曜の夜に赴任地に帰るしかありませんでした。

翌週も1日しか登校せず、心配した父親がまた週末に帰宅しました。
そして、何をしたかというと、夜のドライブです。

「旭川までラーメン食いに行こうか。旨い店があるみたいだ。父さんも食べたことないから、付き合ってくれないか?」

夜は不思議な空間を演出します。
高校生にとっても、夜の遠距離ドライブは、ふだん目にしない風景を見せてくれます。暗闇とネオンの光が、幻想的な雰囲気を作り出し、学校という現実から心を解放してくれたのでしょう。

さらに車の中は完全な密室です。視線は二人とも前方を向くので目を合わせることも避けられます。

これは気持ちが楽になります。話しやすい空間に違いありません。

特にしつこく聞き出さなくても、自分から学校でのイヤなことを語ってくれたそうです。

登校したくない理由は、複数の友人から「お前はウソが多くて信用できない」と仲間はずれにされたことでした。
ハッキリ言わなくても、それが原因だとわかるような話をしてくれたそうです。

 

以上のようなケースもあります。

子どもが心を開いてくれるキッカケは本当に様々ですが、夜の2人だけのドライブがうまくいった例はけっこう聞きますし、私は何度もそれをやってきました。

実はこのお父さんも、私がお母さんに話したアドバイスをそのまま実行してくれたのです。

 

大切なことは、信頼関係だけでなく、話しやすい空間の演出であったりもします。

このお父さんの雰囲気の作り方と聞き方が、とてもやわらかく素晴らしかったのは言うまでもありません。

子どもは、いえ大人だって、誰かに苦しい胸の内を語りたいものです。

信頼して聞いてもらえる人の存在が必要なのですね。私はそう思います。