紫微斗数でこだわりといえば「化忌星」です。
「こだわりって大事だよね」「でも、こだわり過ぎると不都合もあるよ」
こだわりの到達点は「名人」「達人」「巨匠」。
普通の人はホドホドがよく、臨機応変に方向転換する器用さも時には大切でしょう。
【紫微斗数】「こだわり」到達できたら大喝采!だが…
「名人・達人」「巨匠」はこだわりが強い人ばかり
「その道を極める」には相当な苦労と蹉跌があったはずです。
テレビなどで「名人」「達人」「巨匠」と称される人たちを拝見します。
皆さん揃って頑固そうな顔をなさっています(失礼)。
あるいはスゴみがあるとか、気難しそうとか。
誰もヘラヘラしていませんよね。
こだわり⇒努力⇒苦労⇒到達=「名人・達人」「巨匠」
このように分析できるかと思います。
こだわりが生み出すパワーのスゴさが世の中を変えることも歴史が証明しています。
エジソンだって、モーツァルトだって、こだわり抜いて世界を変えた人たちですから。
「長年にわたって、僕ほど作曲に長い時間と膨大な思考を注いできた人はほかには一人もいません。有名な巨匠の作品はすべて念入りに研究しました。作曲家であるということは精力的な思考と何時間にも及ぶ努力を意味するのです」
【こだわり】が不幸を呼ぶ時
名人・達人になれるなら、誰もがなりたいと思うはずです。
そうでなくても、自分が決めた目標にはゴールインしたいはずです。
もし社会的に成功したら、しかめっ面をしていようが気難しい顔をしていようが、あるいは頑固な性格であろうが、
「あの人はすごい人だから、あれでイイのだ」
と周囲の人は認めてくれるでしょう。
ところがもしそうでなければ、「気難しい不機嫌な人」と後ずさりされる可能性もあります。
誰もが名人・達人の領域に到達できるわけではありません。
到達できる人はごく一部です。
仮に全員が到達できるとしたら、名人や達人は世の中からいなくなるはずです。
だって、皆ができるのですから。
この世はやっぱり陰と陽とで成り立っています。
さて、途中で挫折した場合(そういう人が少なくないでしょうけど)、どういう人生になるでしょうか。
極端な例を2つあげてみます。
⑴方向転換して違う分野で前向きに活躍する
これが理想でしょうね。
何かを目指す過程で得たものは、必ず自分の骨肉になっているはずですから。
⑵こだわりを捨てきれず、後ろ向きに生きる
こうなってしまうとある意味不幸です。
劣等感や敗北感を引きずりながら生きることになるからです。
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【こだわり】「そうあらねば!」の思いを整理する
「俺には俺のやり方がある!」の功罪
「この味にこだわって完成したら大成功」
しかし、お客さんが「その味は…」と言ったら臨機応変なアレンジも時には必要になるかもしれません。
それでも「これが俺の味だ。文句あるか!」
などとこだわりすぎると、たいてい客は離れますよね。
また、「そうあらねば!」の思いが強すぎると、理想のゴールが頭から離れなくなります。
仕事もそうですね。
うまくいっている時は職場への足取りも軽快なはずです。
しかし、うまくいかない時は、
- 仕事のことがずっと頭から離れない
- 家に居ても落ち着かず、つい家族に八つ当たり
- お酒を飲んでも気持ちよく酔えない
- 嫌いな上司の顔まで浮かんでくる
- 理由を誰かのせいにしたくなる
いよいよとなると本気で転職を考え始める…。
たぶん、生年化忌のある宮でそういう現象が起こりやすいのだと思います。
友人だったり、仕事だったり。あるいは、お金だったり、恋人だったり…。
「そんなことはない」と思う人も、低運期にはそうなる可能性が高いようです。
「こだわり」を断捨離する生き方
こだわりを整理しながら生きる。
簡単ではありませんが、ある時点で何かを整理することは生きる上で大切だと思います。
今流行の「断捨離」ではありませんが。
考えてみれば、誰もが過去へのこだわりを整理しながら生きています。
「人間の記憶力が完璧だったら、とてもじゃないが生きていけない」とよく言われます。
「それはそれ」というこだわりの整理は前向きに生きる原動力ですね。
「人生いろんなことがあるもんさ」と。
しかしながら、生年化忌の作用が強い人は、心の断捨離が不得意といえそうです。
話はやや脱線します。
昔、龍虎というお相撲さんがいました。
引退後はタレントとして活躍しましたね。
著書で読みましたが、龍虎さんの口癖は「どうにかなるさ」。
「龍虎さんは、きっとのんびりしたお方なのだろう」
と思ったので、紫微斗数命盤、、、出生時刻がわからないので四柱命式を作ってみました。
月上に食神ですから、ゆったりした人に見えなくもありません。
しかし、偏官格でしかも日支には傷官があります。
ホンネは神経質で気難しい人です。
だから、なおさら「どうにかなるさ」をご自分に言い聞かせていたのかもしれませんね。
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まとめ【紫微斗数】生年化忌考
自分の「こだわりの宮」を知る意味
「う~ん、これもダメだ!!」「またダメだ!」の負の連鎖。
これが生年化忌の作用ではないかと思います。
元来、生年化忌は不幸の原因になる星と言われます。
反面、獲得の星とも言われます。
私が思うに、適性を活かして頑張り抜くことができたら「獲得!」となるわけですね。
- しかし、未達成を引きずり過ぎると「負債意識の塊」となります。
- そして、同じ宮や対宮に自化忌がある場合は、要注意!となります。
生年化忌の作用が強い人は、大事になる前に生き方の方向転換をするとよいでしょう。
しかし、簡単にはできないのですね。
でも、知らずに事故に遭遇するのと、知って直前で減速するのとでは被害は雲泥の差だと思います。
たとえ方向性は同じでも、
- 知らずに突進する⇒大事故!!
- 事前に減速する ⇒軽度の事故
こんな感じでしょうか。
自分の運命がわかっていれば、たとえ進む道を変えることができなくても、
「もうすぐ危ないことが起こるから気をつけよう」となるはずです。
この違いは大きいですネ。
この床屋さんもこだわりの人。カッコよかったです。
【紫微斗数】生年化忌星の具体的作用
生年化忌星の作用を箇条書きしてみます。
- 一点集中して視野が狭くなりがち
- 自分にも周囲にも「まぁいいさ」と妥協できない
- 臨機応変な対応や方向転換が苦手
- 人に合わせるなど協力関係が苦手
- 人と距離を取りたくなる
こうしてみると、こだわりの強すぎが最も害を及ぼすのは対人関係になりますね。
命宮に生年化忌星がある人は、「何を考えているかわからない」と思われやすいみたいです。
でも、明記しておきたいのは生年化忌は獲得の星でもあるということです。
大事なことは「その使い方」ということですね。
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