私の知人の命盤を紹介します。
「家族を大切にしたい」が口癖の人でした。
しかし、残念ながら夫と離婚し、子供とも離れて暮らしています。
どうしてそのような事になってしまったのか…。
人生は思うように進まないものですね。
田宅宮が来因宮です。
来因宮は、前世でやり残したことの宮です。
家庭生活が今世の課題であることを示しています。
それが無意識のうちに、
「家族を大切にしたい」
という言葉になって現れていたのでしょうか。
そうだとすると、切ない思いを禁じえません。
【欽天四化紫微斗数】子どもとの縁が家庭崩壊!?
【欽天四化紫微斗数】本質的性格を鑑定
命宮の主星は「武曲」「天府」。
豪放な雰囲気を持ちます。
「武曲」を命宮に持つ女性は、特に強い性格になりがちです。
姉さん女房のように旦那さんにあれこれ指図する傾向があります。
遷移宮に「七殺」が入るため、強そうな一匹狼風な雰囲気も。
この女性のように、命宮に「武曲」「天府」、遷移宮に「七殺」という配置で、気が強い人とわかります。
これらの星の配置は結婚にはやや不利となります。
社会に対しては行動的ですが、運命的に変化変動が付きまといます。
また、命盤全体を見回しても「自化B→」が3つあります。
このことからも気が強い傾向が読み取れます。
しかし、疾厄宮を見ると「乙」の宮になっています。そして、主星がありません。
内面は繊細な人のようです。
「乙(きのと)」は草花です。繊細さを秘めています。
そして、「折られたくない」という気持ちから、つい強がってしまう面もあることを見逃してはいけません。
【欽天四化紫微斗数】結婚運を鑑定
夫妻宮に「破軍」が入っています。
夫妻宮に「破軍」は結婚生活には不利と見ます。
口論などが多くなり、安定感に欠きやすい夫婦関係となるからです。
さらに「擎羊」「鈴星」「天空」もあります。
わかりやすく例えると、
- 擎羊:切りつける
- 火星:こだわる
- 天空:気遣いする。報いがなければ不満が蓄積する。「愛してかえって憎む」となりやすい。
以上から、口論が絶えない夫婦生活になります。
再度、命宮に注目してみます。
この女性は離婚しています。
CーBの必定は、自分が家を出て行く象意になります。
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【欽天四化紫微斗数】両親、目上の人との関係
父母宮には、「生年化権」があります。
「自化B→」は、親や目上の人と衝突することを意味します。
BーBの必定で、何らかの衝突は避けられないとなります。
実際にこの女性は、長男を出産した後、父親と激しく言い争う関係になってしまいました。
10年近く経過した現在も関係は修復できていません。
それでいて、将来は父親の介護をする可能性があります。
疾厄宮から父母宮に向心力Dが向かっているからです。
「不仲なのにどうして?」と思われるかもしれません。
これは兄弟との関係、家庭環境など運命的なものが原因でしょうね。
命宮にある「地劫」の働きもあるのかもしれません
またこの女性は、若い頃に母親を亡くしています。
父母宮のBーBは両親のどちらかが早く亡くなる、と見ることもできます。
【欽天四化紫微斗数】家庭の状態を鑑定
家庭運が良くない状態は田宅宮に出ています。
「生年化禄」があり、先天的には家族運は悪くない人です。
しかし、後天的なマイナスが非常に多くある人です。
まず、「自化A→」があり、AーAの必定発生です。
これで、「生年化禄」の良い面が現れにくくなります。
さらに、向かいの宮の痴子女宮から、向心力Dが向かってきます。
そして、DーAの必定も発生します。
田宅宮は、必定が2つあり、二重に破格となってしまいます。
向心力Dは、子どもさんが原因で重たいものを背負うことを意味します。
この女性は、夫と住む家から遠く他県にある父親の家で里帰り出産をしました。
長男を出産した後、出産と育児の不安とストレスから精神の安定を欠いてしまいました。
そして、父親との関係が破綻しました。
父母宮にあるBーBが現実化したわけです。
兄弟たちも制御できないほど激しい言い争いを繰り返すようになりました。
それまでは、仲の良い親子だったのですが…。
里帰り出産を終えて、夫が待つ家に帰ったのですが、やはり精神は安定せず、最終的には夫の家からも去ることになりました。
【欽天四化紫微斗数】子どもとの縁を見る
子女宮に「生年化忌」があります。
本来は子供ができにくい人です。
しかし、幸い長男が生まれました。
子女宮に「生年化忌」がある人は、
- 子どもができにくい(不妊、流産、早産など)
- 面倒で手がかかる子ども(健全でないことも含む)が生まれる
- 健全な子の場合は、親が溺愛し子どもに執着する
というパターンになりやすいです。
この女性の場合、お子さんは健全に育っているようです。
しかしながら、育児の負担は、この女性のキャパシティを超えていたようです。
また、子女宮には主星がありません。
子どもとは元来縁が薄い人と見られます。
本質的に、育児には向かない性質だったのかもしれません。
いずれにしてもお子さんの出産が一つのきっかけで家庭が崩壊してしまいました。
非常に残念なことです。
【欽天四化紫微斗数】距離がある人には気遣いする
気の強い女性でも、全ての面で強気なわけではありません
奴僕宮を見てみると、「生年化科」が入っています。
職場の同僚など距離がある人に対しては気を使う人と見ます。
ですから、結婚前の時点では彼氏に対して気遣いしたはずです。
しかし、家族になり関係が近くなると、本来の気性の強さがストレートに出ます。
別れた旦那さんは、それには大いに戸惑ったのではないでしょうか。
もう少し見てみます。
父母宮と命宮は、串聯しています。
この部分です。
「親と一緒に何かをする」と見ます。
この場合、父親と一緒に育児をしたことになります。
しかし、「自化B→」があるので摩擦が起こります。
一緒に暮らさない方が平和な親子でしょうね。
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【あとがき】人生のシナリオを改善するには
財帛宮には「自化D→」があります。
商売には不向きです。
お金の管理が不得意だからです。
それでいて「陀羅」があるので、お金には執着しそうです。
この女性は、出産前までは自分の性格や仕事に対して大変な自信家でした。
ところが出産後は、精神状態と一緒に「自信」もアップダウンを繰り返し、結論的に家庭が崩壊するきっかけになってしまいました。
もし、お子さんが生まれなければ、今背負っている不幸は避けられたかもしれません。
本人も、「産まなければよかった…」と口にすることがあります。
そして、「そんなことを考えてしまう自分が好きになれない。子供に申し訳ない」と自責の念に苦しんでいます。
「生年化忌」が子女宮にあり、お子さんを出産しなかったら、確かに今の苦しみはなかったかもしれません。
しかし、生まれた子に罪は全くありません。
お子さんの幸せを第一に考えていくことは必須のことです。
来因宮は田宅宮です。
前世で、家庭や家族のことを未解決にしたまま今世に生まれてきたと見ます。
今世の課題は、そのカルマを解決することでした。
しかし現実には、同じことを繰り返してしまったことになります。
では、解決するにはどうするか。
原因となっている子女宮に注力することが大切だと思います。
お子さんと一緒に暮らすことが、カルマ解消のきっかけとなるはずです。
しかし、お子さんは現在、旦那さんと一緒に暮らしています…。
あるいは、奴僕の人に向ける気遣いを、少しでも家族に向けていれば人生のシナリオも変わっていた可能性があります。
夫妻宮に「天空」もあり、命宮には「地劫」もあるので、余計な世話焼きをする傾向があり、しまいには、
「どうして私ばかりやらなきゃいけないの!?」
と不満を爆発させる傾向が強くある人です。
ところが周囲は、
- 「だから、そこまでやらなくても良いのに…」
- 「そこまで求めていないのに、勝手に頑張って…」
- 「ありがた迷惑なことを勝手にしておいて…」
と思ってしまいます。
本質的には良い人なのに、何だか気の毒です。
- バランス良く頑張る行動習慣
- 人の言葉に耳を傾けること
を意識することで人生に違いをもたらした可能性が高いとしてそれも残念でなりません。
今回は、お子さんの出産が原因で家庭の崩壊につながってしまった女性の命盤をご紹介しました。
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