2度の離婚を経験した男性の相談者さんです。
「よほど結婚が悪いんでしょうか?」と連絡を下さいました。
2度目の奥さまとは仲良く家庭生活を送っていたそうです。
しかし、特殊な事情から離婚せざるを得なくなりました。
お目にかかった当時は、定年を控えた公務員さんでした。
まずまずの役職まで出世していらっしゃいます。
今回の記事では、特殊な事情と合わせて男性の人生傾向を分析したものを掲載します。
【四柱推命】家庭運に恵まれない男性
BMWを運転して登場!「お金持ちなの?」
最初にお目にかかった日、男性はBMWを運転して札幌市内の待ち合わせ場所に登場しました。
思わず「いい車ですね」と言うと、
「皆さんにそう言われるんですが、妻の金で買ったんです 」
とはにかむように笑いました。
「生まれた時刻がわからない」
とおっしゃるので、紫微斗数は使えません。
三柱の推命で鑑定しました。
これからは男性を「Fさん」にします。
【四柱推命】辛日生まれ、身弱の〈食神格〉
食神格は身旺が吉ですが、Fさんは〈身弱の食神格〉です。
独立起業には向かず、勤務生活が無難です。ということで、公務員は適職です。
気になるのは「月支と日支が三刑している」ことです。
月支〈子〉🆚日支〈卯〉
・月上に〈正官〉があり真面目そうに見えますが、内面の性格に一癖あります
・夫婦生活に問題が発生しやすい
・心に不安を抱えやすく、仕事にも一本筋が通り難い
命式を見て、パッと思い浮かんだのが上の3点です。
〈丑の刻〉か〈戌の刻〉の生まれだったら三刑は解消されます。
私は出生時刻が気になりました。
「朝・昼・夜のどれかもわかりませんか?」
「たしか夜ではないはずです。いや、やっぱりわかりません」
夜でないなら三刑の解消は難しいです。
多少波風のある人生になりがちなことはほぼ決定です。
【家庭運に恵まれない男性】Fさんの打ち明け話
関係は悪くないのに「離婚」に至る理由とは
一度目の奥さまとは2人のお子さんに恵まれました。
その後、急速に夫婦関係が荒れてしまい離婚に至りました。
Fさんが2人のお子さんを引き取りました。そのあたりの経緯は詳しく聞いていません。
離婚から数年後、これまた二人のお子さんがいる2度目の奥さまと再婚したそうです。
二人で力を合わせて4人のお子さんを成人まで育て上げました。
2度目の奥さまの長男は再婚時には既に成人していたため、「父さん」ではなく「〇〇さん」と呼ばれているそうです。
お互いに遠慮はありますたが、関係は悪くないそうです。
Fさんのお子さんの方が幼かったので、二度目の奥さまは育児に頑張ってくれたと語っていました。
「お正月になると、義理も含めてたくさんの子どもが家に集まるのでそれは賑やかなもんですよ」
とFさんはにこやかに語ります。
「それなのになぜ離婚を?」
「それがね、聞いてくださいよ」
Fさんは身を乗り出して語り始めました。
要約しながら実況します。
年老いた母親が栃木県?(群馬だったかも)の山奥で暮らしている。
齢90を過ぎ、一人暮らしをしている。
Fさんの実家は代々農業を営んでいたらしく、Fさんの年齢にしては珍しく一人っ子であるらしい。
1年に一度、実家に帰るようにしているが、母親よりも親戚の方々が、
「どうして帰ってこないんだ」
と責めるらしいです。
「今の時代、そんなことあるんですか?」
私は率直に疑問を投げかけました。
Fさんは、
「『ポツンと一軒家』というテレビ番組がありますよね。まさにあんな感じの実家なんです。」
「私も北海道に暮らして長いので、こっちの人の感覚では理解できないのはわかります」
「親戚、近所の繋がりが深い土地で全然ドライでないのです」
「『母親の世話はもちろん、土地をどうするんだ?』『代々続いた家は?』と叱られるのです」
私「土地を売って、お母さんを北海道に呼んだら?」
Fさん「それがそう簡単にはいかないんですよ」
私「…、そういうものですか」やっぱり私の感覚ではわかりませんでした。
しかし、とにかく栃木県?の実家に定年退職後帰らなければならないのは厳然たる事実のようです。
そこで問題なのは、2度目の奥さまも一緒に行ってくれるかどうかということでした。
Fさん「そこなんです。女房は『絶対に行かない』と言っています」
私「ということは?」
Fさん「私は2度目の離婚をすることになります」
私「決定事項ですか?奥さまの気持ちが変わることはないのですか?」
Fさん「変わることはありえません。女房は田舎暮らしは好きでないです。私の実家は本当に山奥にあるのです」
私「都会暮らしに慣れた奥さまにはキツい場所ですか?」
Fさん「キツいですね。コンビニだって車を何十分も走らせないとありません」
私「それは寂しいですね」
Fさん「寂しいですよ。夜のネオンともあと一年でお別れです」
あと1年で定年退職、という時点で私の所に相談に来てくれたのです。
私「奥さまを説得するのは難しいですか?やっぱり付いて行くとは絶対にならないんですか?」
Fさん「絶対なりませんね。妻は会社を経営して経営も順調です。 安月給の私がBMWに乗っているのも、そういうわけなんです」
私「そういうことでしたか」
Fさんの実家に移住すると奥さまは会社経営を手放さざるを得ない
これが、大きな理由の一つだとわかりました。
「ね、そういうことなんですよ。私の人生って何なんでしょうね。なんだかわびしくなりまして」
ということで、「人生の傾向を知りたい」と鑑定を依頼してくださったのでした。
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【家庭運に恵まれない男性】結婚運と傾向
家庭運に恵まれない男性「もともとの結婚運は悪くない」
命式の分析に戻ります。
〈正財〉がないため〈偏財〉を妻と見ます。
それが日支にあり、妻縁は決して悪くありません。2度結婚できたのも納得できます。
ただ、やはり月日の〈三刑〉が厄介です。
配偶者縁に影を落とし、家庭生活の安定を欠きやすくなります。
しかしながら、〈三刑〉だけで「Fさんの結婚はバツ」は言い過ぎです。
占い師によっては「この三刑のせいです」
という人もいるでしょうが、月日に〈三刑〉があっても離婚しない人は世の中にたくさんいるのですから。
ただ、もしFさんが〈寅の刻〉生まれだったら時支に〈正財〉があらわれ〈偏財〉と混ざり合うことになるので厄介な結婚運になります。
結婚と離婚を繰り返しやすい運命になります。
だからといって、「離婚決定」は言い過ぎです。
一度目の奥さまの印象は「やや陰気でおとなしかった」らしいので、2度目の奥さまが本来の配偶者だったのでしょう。
命式にある奥さまの傾向は、
陽気、社交的、やや派手、積極的、要領が良い人で、〈三刑〉さえなければ恵まれた結婚運といえます(生時を考慮しなければですが)。
家庭運に恵まれない男性「復縁の可能性は?」
今後の大運でも「丑」「戌」が巡ってくることはありません。
もしかして、本当にもしかすると、Fさんが実家で果たすべき役割を全て終えたら「復縁」の可能性だってないとは言えないと思います。
Fさん「復縁の可能性は、妻の命式からわかりますか?」
私「相性診断とお二人の今後の運勢を見ることによってある程度は分かります。でも、決定的にわかることはありえません」
Fさん「あくまで可能性を論じるだけで、復縁を断言できる占いがあったらそれはインチキです」
結婚の可能性を占うことはできますが、「復縁できる、できない」を断定できる鑑定法は確立していないのです。
家庭運に恵まれない男性「予定通り離婚しました」
2か月後、奥さまの生年月日の連絡がありました。
Fさんの命式はブログに載せることを許可してくれました。
今日、記事ができました。あれから数か月、やっと約束を果たした気分です。
Fさん「その代わりと言ってはなんですが、お話しで聴けなかったことも書いてくれるとうれしいな」
3度お会いしましたが、話しきれなかったことを書き足しますね。
奥さまの命式については、
「そんなことはまずないでしょうが、さすがに2人の生年月日を知り合いが見るとわかってしまう…」
と言うので「奥さまの命式は載せないでおきましょう」
と私の方から言いました。
その後、予定通り?お二人は離縁しました。
今は離れ離れに暮らしています。
時々連絡を取り合うようです。
「お互いに過去を引きずるのは良くない」と戸籍の上でもキッパリ他人になったそうです。
「復縁鑑定はできない」と前述しましたが、直感で書きます。
可能性は6割以上あると私は思っています。
- お二人の相性がまあまあ良いこと
- Fさんの結婚運が2024 年と2025年に大きなピークを迎える
- “元”奥さまの結婚運も2025年はなかなか良い
「それまで連絡を欠かさないとか、 遠距離でも会う回数をできるだけ増やすとかした方が良いと思います」
「2026年以降の結婚運は急降下するので、それまでが勝負です」
とお伝えしました。
【家庭運に恵まれない男性】出生時刻による人生傾向
出生時刻によって命運がどのように変化し、どんな傾向が現われやすいかを簡単に書きます。
丑の刻(1時~3時)⇒月支に連なって北方合
- 三刑は解消されるが、身弱に拍車がかかる
- 健康不安、あまり太れない
- 弱気の割に理屈屋、上に逆らう
- 異性の難あり(浮気など)から夫婦運良くない
※寅の刻・卯の刻はご本人に話したので割愛します。
辰の刻(7時~9時)
- 気難しい性格に
- プライドが高く、愚痴が多い
- やはり夫婦の問題が起こりやすい
巳の刻(9時~11時)
- 三刑も解消されず、身弱にも拍車
- 丑の刻よりさらに害が深い
- 病弱体質、財産問題
- 異性の難は丑の刻より厄介
午の刻(11時から13時)
- 三刑も解消されず、身弱にも拍車
- 時支「午」は空亡
- 若い頃は虚弱体質
- 親兄弟、配偶者からの助力は期待薄
- 正財と偏財が混ざり合い、異性の難が深い
未の刻(13時~15時)
- 奥さまは強い人
- 奥さまの存在が、自分の運勢・運命に良くない影響を及ぼす
- 時支「未」は空亡
- 本人は器用貧乏になりやすい
申の刻(15時~17時)
- 格(食神)がしっかりする
- 日干のエネルギーがやや強くなる
- 周囲から足を引っ張られても、自力で立ち上がれる
- 目上からかわいがられ成功への原動力に
- 本人は温厚で細事にこだわらない。社会的風格も
- 三刑は残り夫婦関係には不安が残る
酉の刻(17時~19時)
- 申の刻とほぼ近いが、日支と時支が七冲
- 衝天殺を帯び運勢がガタつきやすい
- 特に晩年に不安や不足が起こりやすい
戌の刻(19時~21時)ここがベスト
- 時支「戌」と日支「卯」が支合し、三刑の害がほぼ解消
- 日干も格も強くなり、かなり良い運命に
- 周囲に支えられ、何事にも福を得やすい
- 温厚篤実な性格に
- 配偶者運も問題なし!まず離婚はない
子の刻(23時~0時)
- この時間帯の可能性はないらしく割愛します
- 命運あまりよろしくない時間帯です
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あとがき【家庭運に恵まれない男性】原因と傾向
先日、Fさんからメールが来ました。
「無料の鑑定サイトをいろいろ見たのですが、こういうのは影響ありますか?」
天厨貴人、大極貴人、咸池、垣城、流霞殺、淫欲殺…
〈神殺〉と呼ばれるものをいくつも書いてきました。
私「そういうものは除外して鑑定しています。効果が認められないものが多いからです。全部見ていたら、逆に訳が分からなくなりませんか?」
Fさん「そうなんです。何がどうなっているのか混乱してきます」
私「おみくじみたいで楽しいですが、効果がないもので一喜一憂しても仕方がありません」
さて、Fさんの波乱含みの家庭運の原因ですが、
身弱であること、三刑…。そして、次の点は見逃せません。
大運50~59歳【辛 未】比肩運 南方火運 空亡
この10年は全体的に悪くはないのですが、
命式中で正官と日干が干合しています。
日干「辛」―月上「丙」(正官)
そこに、大運「辛」(比肩)が割り込んで、「丙」を奪い合う形になることです。
「権利ごとに問題が発生しやすい」
そこから夫婦問題にも発展しているという図式が読み取れます。
この大運は、何時に生まれていても変わりません。
出生時刻を知りたいこと切実ですが、年老いたお母さまも思い出せないそうです。
母子手帳も見つからないらしく。
私「親戚の誰かに聞いたらわかるのでは?」
Fさん「少しずつ挨拶回りをしていますが、あんまり話したくないです。怒鳴りつけてきた叔父もいますからね」
わかったら連絡をくれることになっています。
その時は、より詳細に分析ができます。紫微斗数命盤も作れます。
せめて、朝か昼か、あるいは夜なのかがわからないと、特定に膨大な時間を要してしまうのです。
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