前にも床屋さんの話を書きましたが、今回は別の人です。
全国展開しているチェーン店に勤務している理容師さんですが、通うとけっこう親しくなるものです。
その理容師さんが、
「10年くらい前まで、〇〇市の一等地で店を持っていた」
「奥さんは、美容師をしていた」
「だんだん仲がギクシャクしてきて、最後は俺が追い出されちゃった」
などなど、身の上話をしてくれるようになりました。
【四柱推命】奥さまに追い出されちゃった理容師さん
【四柱推命】奥さまに優しくない命式
命式を見て思いました。
「これは旦那さんに原因がありそう」
以下、床屋さんをKさんとして書いていきます。
Kさんの命式に、奥さまの星である財星が入る余地がありません。
もし入っても、Kさんの相当強い印星によって追い出されるか、ひねり潰されてしまいます。
Kさんは、店の中ではとても良い人に見えます。
しかし、家庭に入るとワガママを発揮しそうな命式です。
最も顕著な特徴は、印星(印綬と偏印)のパワーがものすごく強いことです。
そうすると、次のことが起こりやすくなります。
- 妻を大切にしない、優しく接しない
- 妻に暴力を振るうようなこともある
- 妻は、夫に対する心理的負担が大きい
などと、平均より離婚の可能性がかなり高い命式と言えます。
聞いてみると、Kさんは店のお金を何度か持ち出して遊びに使ったそうです。
「大した金額ではないんだけどね」と言っています。
しかし、奥さまにとっては相当な大きな心理的負担だったと思います。
私、「Kさん、奥さん叩いたことある?」
と聞いてみました。
Kさん、「あるわけないでしょ。逆に一度ひっぱたかれたよ」
私、「奥さんよほど腹立ったんだね?」
Kさん、「そうだろうね。だってかなり痛かったもん」
私、「一回だけ?何回も?」
Kさん、「一回だけだよ。だって、その時、よくわからんけど妻は捻挫したんだよ。美容師だからかなり困ってたよ。それに懲りたのか、叩かれるのは一回で済んだよwww」(笑うところでないです…)
私、「相当強く叩いたんだね?」
Kさん、「そうだよ。だってかなり痛かったもん」
私、「やり返さなかったの?」
Kさん、「返さないよ。だって悪いの俺だったもん」
という会話を交わしました。
私、「もしかして大金をギャンブルにつぎ込んだの?」
Kさん、「そこまでしないよ」
と、この辺りで、突っ込んで尋ねるのはやめました。
代わりに生年月日を聞きました。生時は知らないそうです。
話を整理すると、
- Kさんご夫婦は理美容院を経営していた
- 経営は順調だった
- Kさんが時々店のお金を持ち出して遊びに使っていた
- 奥さまがそれに気付いた
- 夫婦喧嘩が重なった(4の前からかもしれない)
- ある時、Kさんは奥さまにひっぱたかれた
- 奥さまは、手首?指?を捻挫した
- おかげで叩かれるのは一回で済んだ(その後の経過は良く分からないが)
- 正式に離婚した
- 離婚後も表向きは夫婦として理美容店の経営は続けた(Kさんは理容、奥さまは美容)
- 奥さまがKさんの存在に我慢できなくなってきた
- 「店から追い出された」
というあらすじです。
私、「お子さんは?」
Kさん、「もう働いてるよ」
私、「連絡は?」
Kさん、「年に2回ぐらいLINEが来るよ」
私、「それだけ?」
Kさん、「それだけだよ。もう何年も会ってないよ」
私、「・・・・」
Kさん、「会ってみたいけど、怖い気もするね」
ここで書きながら思い出した友人の話
話は変わりますが、友人が私に話してくれたことを思い出しました。
友人の知人(その人も離婚している)が、数年ぶりに息子と会ったそうです。
小学校高学年の頃以来、ほとんど会っていなかった息子が大学生になりました。
息子さんは、一人暮らしを始めたそうです。
※「~そうです」が書きにくいので、以後カットしますね。
その知人は、自活生活も大変だろうからとお小遣いを渡しに行きました。
レストランで待ち合わせして、会食しました。
そこで起きたこと2つ。
- 息子の口から出る言葉は全て敬語だった
- 「けっこうです。大丈夫です」と小遣いを受け取ってもらえなかった
友人の知人ですから、私とは面識がありません。
友人の口から間接的に聞いた話です。
それでも、かなり深く同情しました。
離婚の経緯は知りません。
しかし、相当ショックを受けたことは想像に難くありません。
私、「ショック受けてた?」
友人、「そりゃすごく落ち込んでいたよ。息子から敬語だよ?小遣いも受け取ってくれないんだよ?そりゃショックでしょう」
切ない話ですね。
脇道にそれました。Kさんに話を戻します。
Kさんの命式を見てみます。
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【四柱推命】戊申日生まれの「偏印格」
良くも悪くも、いえ、この場合はあまり良くないかもしれません。
親の世話を背負いこむ人生を暗示しています。
印綬と偏印、あわせて4つもあります。
印星過多の命式ですから、本来は親との縁が薄い人です。
しかし、年支(未)と月支(午)が支合しているため、完全に薄くなることはないでしょう。
事情によっては、親の面倒を見続ける運命になりそうです。
印星過多は、親の不健康を示す場合があります。
総合的に考えると、「親に元気がない、縁は薄くとも切っても切れない関係」。
とすると、親の面倒を見続ける運命が理論的に成立します。
実際に、一人暮らしの母親の様子を時々見に行くそうです。
今は「時々」ですんでいるらしいです。
しかし、その命式からKさんが老齢期になるまで母親の世話が続いても不思議ではありません。
Kさんですが、理容師は適性適職だと思います。
環境の変化に強く、お客さんからも人気が得られるでしょう。
直感的にお客さんの感情をとらえるのが上手です。
自営時代の理美容院が繁盛していたのも納得がいきます。
しかし、金銭の管理運用は苦手分野です。
経営状態が良かったのは、奥さまの尽力が大きかったはずです。
「立地が良かったからね」とKさんは謙遜?しますが…。
腕は良いと思います。でも、それは全然自慢しません。
「技術はあって当たり前。自慢するもんじゃない」
と言っていました。
奥さまの命式を私は知りません。
金銭管理に優れた奥さまだとしたら、今頃はKさんもゆったり生活できていたかもしれません。
技術を生かした接客中心の自営業はKさんには最も合う適職です。
Kさんの性格分析
- 根は偏屈で頑固
- 自己中心的だが社交性はある
- 家族への依存心が強い
- 集中力に難があり、職場を変わりやすい
- 胃腸に慢性的疾患を持ちやすい
- さっぱりしたところがあり、人から好かれやすい
実際に話してみると、奥さまや子どもへの憎しみは全くないそうです。
「だって、悪いの俺だもん」。
頭の回転が良い人です。
長年、接客業で培ったものでしょう。人を見る目もしっかりしています。
私とは同い年であるせいか、気が合うようです。
私が行くと、積極的に担当してくれます。
情愛は深い人です。親しい人に限定されますが。
Kさんは、今でも奥さまのことが好きと言っています。
「でも、悪いのは俺だから」
切ないですねぇ。
Kさんが、いったい何をやらかしたのか詳しくは聞いていません。
本当に、数回店のお金を持ち出しただけ?なのかわかりません。
いくらずうずうしい性格の私でも、そこまでは聞けません。
「浮気の可能性?」それもありえます。
お金か女性でしょうね、原因はきっと。
Kさんの命式だけでは確定できませんが、日支に比肩ですから、もともと奥さまと相性が良いとは思えません。
衝突が起こりやすい命式ではあります。
参考までに、
三命方象先生の『個性学入門 ~生まれ日による個性と相性』から抜粋します。
*三命方象(増永篤彦)先生
京都大学・大学院で心理学を専攻。臨床的性格学の研究をして、早稲田大学で教鞭を取った。
四柱推命を学ぶ人で知らない人はいないくらい有名。
主に十二運に着目して個性を分析した。
【戊申日】生まれの個性と適性【男性】
▼個性
- 屈託のない、やや野趣のある風貌の奥に、貴公子的な気品と教養をのぞかせている人物である。
- 本来、直感と実践を尊重する行動的な性格で、気短で飾り気もない。機敏な要領のよさや、権威に反抗する坊ちゃん的気質もあるが、人懐っこい性格だけに、目立つような欠点になっていない。
- カン派の人間ではあるが、特殊な才能や敏腕をふるって世に出る型ではなく、地味ではあるが一途の道を貫いていく努力家である。
- 社交的には一応伝統や秩序にさからわず、謙虚に献身的に励んでいる純朴な人物が多い。
▼仕事への適性
- 直接、社会的な功名営利をめざす態度は示さず、飄々とわが道を行く型であるが、堅実、着実に与えられた立場と仕事に打ち込んでいるので、周囲の信頼感は得ている。
- 社会の抗争場裡に奔走することは得手でなく、徒手空拳で一派をなす覇気にも乏しいが、文学性もあり、話の分かる人情家であるので、組織のなかでは、安定した一領域を占めている。
▼職場の人間関係
- 争いは好まず、控え目なほうであるから、偏った人間関係はないが、特別なつき合いもなく八方美人的。
- 去る者は追わず来る者は拒まぬ型で、淡々とした人間関係。
不思議とけっこう当たっているのです。
過去記事に書いた理容師さんの話はこちらです。
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