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【四柱推命】エリート一家「父は開業医、弟は研究医。自分は医学部退学」

「医者にはなりたくない!」

せっかく入学した難関医学部を2年で退学し、別の道に進んだ知人がいます。

珍しいパターンですね。

医者になった方が幸せだったのか、それは本人が決めることです。

世の中にはいろんな人がいるものです。

医学部を自分の意志で退学した人

 

 
この人を「Tさん」と書くことにします。

友人たちは、

「Tは、人生もったいないことをした」

と冗談半分?本気半分?で、からかいます。

年下の私が同じことを言っても怒りません。

笑いながら「いいかげんにしろ!」(^_^)。

そのくらい仲良しの関係でないと、こんな記事は書けません。

Tさん「俺のこと書いたら読んでみるよ。ただし、本名はダメだぞ」

また、「内容がダメなら削除を命じる」とも言われています。

個人を特定できないように、多少内容はボカしてあることをご了承ください。

珍しいケースなので、必死で探されるとわかってしまう可能性がありますので…。

 

「俺には俺の人生があるから」

タイトルにある通り、Tさんの父親は開業医、弟は研究医です。

世間一般の視点から見ると、

「秀才一家」「うらやましい」「お金持ち?」

となると思います。

Tさんの高校時代は学業優秀。

小学生の頃から、医師を目指して相当勉強をしたそうです。

中学時代から家庭教師が付きました。

まさに英才教育を受け、高校でも成績トップ。

某難関大学の医学部に現役合格しました。

某難関大学医学部に現役合格!

 

ところが大学2年のとき、「医者はどうしても性に合わない」と退学を決意しました。

その後、これまた大変優秀な文系大学を受験し合格しました。

卒業後は、特に出世することなく定年退職しました。

仕事は嫌いではなかったそうです。

「後輩にどんどん追い越された」と笑って言います。

 

本人はあまり苦にしていないようです。

「出世?興味ない」

身の丈に合った生き方が信条の人ですから。

それはそれで立派な信条だと私は思います。


私にはマネできません。

だからなおさら、Tさんのことを、

  • 本当に頭のいい人(そう見えないのがおもしろいです)
  • 自分の本分を若いうちから知っていた人

として感心します。

さて、四柱推命の命式を見ると偏印が多いです。3個もあります。

そのうち1個でも違う通変星だったら、医学部を退学しなかったのに…と思います。

それでは命式を紹介します。

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【四柱推命】やや身弱の印綬格(偏印混濁)

Tさんは、自分の生まれた時刻を知りません。三柱で推命するより仕方ありません。

【四柱命式】Tさん、昭和34年生まれの男性

印綬格で印星太過は溺愛の象

特徴的な命式です。

印綬1個+偏印3個

合計して印星が4個もあります。


1⃣年柱に偏印が並び、日支にも偏印がある

  • 昔なら養子の命式
  • 今なら親縁が薄い

⇒家業を継ぐ可能性は低い(親のクリニックを後継しない)

 

2⃣偏印が多すぎる(太過)

  • 命式が偏っている⇒才能を発揮できない   
  • 印星は親の愛情⇒溺愛と期待
  • 妻や子どもの発展、兄弟縁にも影響あり   
  • 運勢の発展にブレーキがかかりやすい
  • 健康にも留意が必要                                        

 

印星太過=ミルク多過ぎ(過保護・溺愛)

                                                     

3⃣月上正財が救いの神

  • 父母の財物、祖先の陰徳を得る人
  • 月支に印綬があるため、正財のよさを発揮できない                           
  • 墓が同柱にあるため、金銭的苦労は少ない         


4⃣月支と日支が三刑している 

  • 性格が一風変わっている
  • 夫婦生活に問題があり、ときには別居に発展しやすい
  • 仕事の定着率がよくない

 

印星がここまで多いと、「親がミルクをたっぷり与え過ぎた」命式となります。

Tさんには失礼ですが、「やや過保護に育ったのかな…」と。

 

【四柱推命】日干「庚」、日支「戌」

【庚戌】生まれの男性

  1. 基本的に勤勉
  2. ふだんは温厚
  3. プライドは高い
  4. いざという時は強情で大胆
  5. 意志は弱く軽率。挫折する傾向あり
  6. 熱しやすく冷めやすい
  7. 正義感・義理人情を重んじる                             

日支+年支                               

  1. 強情
  2. 初対面の取っ付きはよくない
  3. 一度信用すると義理堅い 
                                                           

月支印綬

  1. おっとりした人が多い
  2. 頭脳明晰
  3. 情が深い
  4. 病気が少なく、福分も相当あり
  5. 食べることには困らない
  6. 負けず嫌いでプライドは高い
  7. 冷静沈着で考え方は古風                                                   


ただし、印星が強すぎるため、

  • 周囲への依頼心が強く、困ったら他人に頼りたくなる
  • 多少のことで動揺し、右往左往する
  • 自分ひとりで決められない(退学は家族一同仰天したそうです)


私から見たTさんは、とても優しい人です。

ですが、空気を読むことは不得意です。

だから、冗談も今一つ面白くない(^_^)。

月支に印綬があって、太過(強すぎる)と、

  1. 人の気持ちが読めない
  2. やや鈍感に傾く
  3. 怠惰になりがち

 

日柱「庚 戌」魁罡(かいごう)の人

ところで、Tさんは、日干で日支の人です。

この生まれ日の人は、魁罡(かいごう)という神殺に該当します。

「相当気が強く、人と衝突しやすい」とする書物が多くあります。

また、「文字が上手な人も多い」とよく書かれています。


魁罡を持つ人を何人も見てきました。

思った以上にたくさんいるので、「この人も『魁罡の人』か…」といった感じです。

確かに、 必要以上に気が強く、衝突しやすい人も中にはいました。

しかし、反対におとなしい人もたくさん見てきました。

文字・文章についても同様です。

そういった経験から、魁罡があるだけで、「気が強い」とか「字が上手い」などと判断するのは無理があると思っています。

事実、Tさんですが、気が弱いことを自認しています。

「俺は、臆病で気が小さい…」

とよく口にします。

ですが、自分の弱点を包み隠さず、「俺は気が小さい」と言えるのはTさんのスゴさだと私は思います。

そういうTさんですが、退学の時はフルスイングで大胆さを発揮したのでしょう。

「いざという時は強情で大胆」

 

【四柱命式からわかる】奥さんのこと

奥さんは、健康な人ですが、月支と日支の三刑があります。

夫婦関係がしっくりいかないことが多いと思われます。

また、Tさんの性格から、家庭はかかあ天下に違いないと思っていました。

ですが、命式を見ると意外とそうでもなさそうです。 

ご夫婦でお出掛けなどは、めったにしないそうです。

休日は各々好きなことをしているようで、それが円満のコツなのかもしれません。

不仲とは聞きませんが、時々奥さんに理詰めの説教をすることがあるようです。

これは意外でした。常に奥さんの軍門に降っている人と予想していましたので。

夫婦関係は、外見で判断してはいけませんね。

 

【四柱命式からわかる】家庭環境

強すぎる印星が運勢を低下させてしまいます。

何らかの事情で家運が衰微するなどのことが起こりやすくなります。


現実生活を聞いてみますと、

Tさんのお父様はクリニックを拡張して間もなく、体調を壊し医師を廃業しました。

弟さんは、研究専門で父親のクリニックを後継しなかった。

結果としてある程度の財産を残してくれましたが、病院の借金もけっこう残ったそうです。

その辺りの詳細を書くことはやめておきます。

 

優しいですが、決断力が…。外科医は合わなかったかも

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【あとがき】人生は選択肢だらけ「大事なことは満足感」

Tさんは、「もったいないことをしたね」とこれまでの人生で数え切れないくらい言われたそうです。

ですが、私はTさんから後悔の言葉を聞いたことはありません。

「自分には今の仕事の方が向いているから…」と言っていました。

今の仕事とは某官庁です。

子どもには「行きたい道」に進める力を身に付けてほしい

すき焼きとか焼き肉、刺身が好きで、私もTさんとは何度も会食しています。

「医者になっていたら、もっと高級な店に行けましたよね?」

Tさん「そんなの食べなくていい。これで十分だ」

「決断するとき、深く悩んだりもしなかった」と言っていました。

自分に素直な生き方をしているうちに、今の人生にたどり着いた人といえそうです。


仲間達が、からかい半分で、

「もっといい人生を歩めたのに」と言うと、

「今の俺が不幸だって言いたいのか?」と笑って答えるTさん。

  • 自分を大きく見せようと背伸びしないTさん
  • 偉くなるより、自分の進みたい道を歩んだTさん
  • 頭脳明晰なはずなのに、むしろ鈍感に見えるTさん


愛すべき好人物です。

でも、やっぱり時々思います。

偏印が強すぎなかったら人生は変わっていたのに…と。


いつの日か、子どもが「進みたい道」を見つけたとき、「無理だ。行けない」ではなく、「大丈夫、行ける」であってほしいと親は願うものです。

 

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