奇門遁甲の吉方位です。
「丁奇昇殿」と書いて「ていきしょうでん」と読みます。
全体的な運気アップを図りたいときに便利な方位です。
「何となくツキがない」「原因がはっきりしないがパッとしない」
という時に繰り返し使用すると良いでしょう。
ただし「胃が痛いから胃腸薬」という特効薬のような作用はないように思います。
【奇門遁甲】〈丁奇昇殿〉全体的な運気アップに
天盤の「丁」が西(兌位)に入れば「丁奇が殿に昇った」と成立します。
四柱推命では「丁」の合言葉は「灯火・ろうそく・星」です。
学問・知恵を示します。
太陽のような爆発的なエネルギーを持つ炎ではなく、内に秘めた情熱の炎です。
風が吹けば吹き飛んでしまうので、行動には思慮深さが求められます。
「丁奇昇殿」自体は稀少な方位ではありませんが、作用が弱いため八門などの配合が悪いと使えないことも多いです。
【奇門遁甲】吉格〈丁奇昇殿〉の基本
〈構成〉天盤の「丁奇」が西(兌位)にある
【奇門遁甲】吉格〈丙奇昇殿〉の具体的作用
〈吉効果〉知恵、求縁、交友、入試など全体的な運気アップ
〈使用目的〉男性縁(女性)、就職、訪問、談判(話し合い)、移転
金 運
- 大きな金運アップは期待できない
- 蓄財など現実的な生き方にシフトチェンジする作用に期待
- 繰り返し使う必要あり
恋愛・家庭運
- 他人の感情をキャッチするアンテナが敏感になる
- 空気が読めるため好感度がアップする
仕事運
- 同僚や上司、顧客など大切な人の感情理解に役立つ
- 対応能力が高まるので仕事がしやすくなる
勝負運
- 特別な勝ち運は身につかない
- 明晰なイメージトレーニング能力が高まる
健康運
- 特別な効果は期待できない
- 体調の変動に敏感になる程度
学業・受験
- 丁は知恵を司るので着実に頭が冴えてくる
- 繰り返しこの方位を用いることで学力アップが期待できる
映画『レッド・サン』決戦前は冴えた頭でいたい
【超豪華】三船敏郎、アラン・ドロン、チャールズ・ブロンソン
決戦前夜に、リンク(チャールズ・ブロンソン)が黒田十兵衛(三船敏郎)にご馳走を勧めます。
せっかくのご馳走を黒田は断ります。
「冴えた頭でいたいから」。
「丁奇昇殿」は、ご馳走を食べても冴えた頭でいられる方位と考えると良いでしょう。
実は私、「丁奇昇殿」を使えません。
天盤「丁」は、私の命理で凶だからです。
だから、いつも冴えない頭のまま生活しています(^_^)。
大変残念です。
私は使えませんが、使ってOKの人はどんどん活用してみてください。
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あとがき【丁奇昇殿】引っ越し、旅行、買い物で運気アップ
運と気分の連動効果
「今日はツイてる」「最近なんとなくツキがない」
漠然と運の良し悪しを気にするのが人の性です。
全く気にならない人は、よほど心の強い人ではないでしょうか。
出社後すぐに上司や同僚から冷たい視線を向けられたら気分が下がります。
「今日は運が悪そうだ」と感じることもあるでしょう。
- 気分が良い時は「運が良い」と感じる。
- 気分が沈んでいる時は「運が良くない」と感じる。
どうやら、運の良し悪しと気分とは深い関連性がありそうです。
とするなら、気分を良い状態に持っていくことが、運を高める一つのコツと言えなくもないでしょう。
「草魂(そうこん)」 鈴木啓示選手の言葉
「草魂(そうこん)」 を座右の銘にしていた野球の名選手:鈴木啓示さんが何かの取材?で語っていた言葉が印象に残っています。
- 調子が良い時は、次も勝てると強気になれる。そして実際その通りになる。
- 調子が悪い時は、次は打たれると不安になる。そしてだいたいその通りになる。
耳にしたのは30年以上前ですから、記憶が違っていたらごめんなさい。
でも、概ね上のようなことを話していました。
強気で知られる鈴木選手でさえ弱気に支配され力を発揮できないこともある…と感じたことを覚えています。
【私】近視の仲間が羨ましかった…
柔道の現役選手の頃、私は近視の仲間を羨ましく思っていました。
理由は、対戦する相手の姿と表情がハッキリ見えないからです。
見えないと余計な先入観をカットしてくれます。
試合前、畳に上がる前に向こう側で待機する対戦相手を観察します。
「強いか…弱いか…」をつい見極めたくなります。
事前の情報がなければ、身長や体格から得意技を推測したりします。
- 調子が良い時は、相手を見てもそれほど強そうには見えません。
- なかなか勝てず弱気な時は、相手が大きく見えたり怖い顔に見えたりします。
ある打ち上げの席で同期の仲間が言いました。
「俺の近視は便利なんだよ」
「俺は人一倍ビビリだけど、試合直前に相手を見てビビることはないんだ。
なぜなら、試合直前には早めに眼鏡を外すから。
そうすると、顔なんか全然見えない。
体格を見て、強そうとも弱そうとも判別できない。
だから余計なことを考えなくてもいい。
畳に上がって「始め!」の声が聞こえたら、緊張する暇なんてない。
柔道の試合の時だけは、自分の近眼に感謝している。」
言われてみれば、試合直前の彼はしばし早めに眼鏡を外していたような気がします。
時々私のそばに寄ってきて、
「どんな技使う相手だと思う?かつぎ技?それとも腰技系?」
と聞いてきました。
彼なりの気持ちを高める心理的なテクニックだったのです。
彼は、試合になると勝負強い男でした。
だから、私は練習試合なら良いが、本当の試合で彼と当たるのはイヤだなと思っていました。
その話を聞いて、近視が羨ましいと心から思いました。
私は試合前から、相手の体型や表情を見過ぎて自分の気分と運気を下げていたのかもしれません。
勝負事で難しいのは、考えないと全然ダメだし、とはいえ考えすぎても力を出せないということです。
運にも勝負事と似た部分があると思います。
あれこれ考えすぎると、時には運を逃します。
不思議なことです。
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