次の言葉を会話でよく使う人はどんな人?
「いちおう」「とりあえず」「とにかく」「つまり」「要するに」「~みたいな」「なにげに」
よく観察すると一定の性格傾向や心理状態がわかります。
言葉や文は人の内面を教えてくれます。
- 【言葉でわかる性格傾向】いちおう・とりあえず
- 【言葉でわかる性格傾向】とにかく・つまり・要するに
- 【言葉でわかる性格傾向】あいまいな表現で自己防衛
- まとめ【言葉でわかる性格傾向】一応・とにかく・~みたいな・要するに
【言葉でわかる性格傾向】いちおう・とりあえず
自分の弱点を相手に隠す防御反応
- 「これ、知ってる?」と聞かれて、「いちおう知ってます」
- 「いちおう時間外なので、別の日の受付になりますが…」
- 「とりあえず不具合は直しておきました」
「いちおう」「とりあえず」を前置きされると、軽い違和感を覚えますよね。
「え?いちおうなの?」「は?とりあえず?」と突っ込みたくなるというものです。
「いちおう」「とりあえず」を頻繁に使うのは、自信が持てない場合が多いようです。
心理的には自分の弱点を相手に隠そうとする防御反応と見ることができます。
自分の考えを曲げない頑固者
意図的に「いちおう」「とりあえず」を使用する場合もあります。
例えば、上司から仕事を頼まれ、本当はやりたくない気持ちを伝えようとして、
- 「いちおうやっておきます」
- 「とりあえずやります」
こちらは、自分の考えを曲げない頑固な性格、人から指示をされるのを嫌う人です。
完璧主義者は「いちおう」が好き
- 人の意見には、「いちおう、それでいいんじゃないかな」
- 自分の仕事には、「今日の結論は、いちおうこんなところで」
妥協を許さないタイプのため、「いちおう」付きにして逃げ道を用意しておくのです。
- デキる私が6割の力でやった仕事です!
- もし不十分のデキでも全力でやったわけではありません!
- だから失敗しても評価を下げないでください!
そのため、「いちおう」を添えて「本当はもっとデキるけど…」と余韻を残したいのです。
完璧主義者なりの防御反応です。
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【言葉でわかる性格傾向】とにかく・つまり・要するに
理屈っぽくプライドが高い
「ま、とにかくそれでいこうじゃないか」と「とにかく」が好きな人もたまにいます。
豪快そうに見えても、理屈っぽく納得がいかないと行動に移せない傾向があります。
プライドが高く、扱いにくいところがあるタイプです。
また、「とにかく」は早くその場を終わらせたいために使う言葉で、じっくり相手の話を聞くタイプではありません。
相手よりも自分の方が賢いと思っている人も時々使います。
「とにかく」は「まとめワード」
まとめワードを頻繁に使う人はハッキリ言ってモテません。
評論文では「前文までの内容を要点にまとめますよ!」を意味するワードなので、現代文の試験には便利です。
しかし、会話で使うと、
「君の話をまとめると〇〇になるよね」=「もうこの話題は終わりにするよ」
と話を切り上げる作用に働きます。
頻繁に使われると何だかイヤな気分になりますよね。
「君の話はわかりにくいからボクがまとめてあげるよ」とも聞こえてしまいます。
何度も話を切り上げられたら、「私の話、つまらないんだ」と感じ会話が楽しくなくなってしまいます。
「つまりはつまらない時に出てくる語」と思えば良いでしょう。つまらない洒落ですみません。
会話でよく使われるまとめワードには次のものがあります。
- つまり
- 要するに
- いわゆる
- もちろん
- 確かに
- すなわち
4と5は特に注意が必要です。
「もちろん君が言いたいこともわかるよ。でも…」
「確かに君の主張は理解できる。しかし、…」
と往々にして否定とワンセットになるからです。
このように、文章読解にまとめワードは便利です。
しかし、会話で何度も使われると残念ワードになってしまいます。
【言葉でわかる性格傾向】あいまいな表現で自己防衛
「~みたいな」「~っぽい」「~っていうか」「~ふうに」
平成初期に流行りましたが、「みたいな」を語尾につける人が多いです。
「あ!あの店に行ってみたい、みたいな」
この言葉の裏にあるのは、
- はっきりモノをいって嫌われたくない
- 波風を立てたくない
という自己防御的な心理が隠されています。
- 「ねえ、これ知ってる?〇〇みたいな」
- 「じゃあ、別れる? みたいな」
- 「ちょっとお茶しようか?みたいな」
と意味不明に「みたいな」を語尾につける人も。
あいまい系の言葉としては他にも、
- 女の子なら「っぽい」「って感じ」
- 男性なら、「っていうか」や「逆に」
などがあります。
「なんか」「なにげに」「ある意味」「わりと」
- 「なんか、行くのやめたくない?」
- 「なんか、もう見たくない」
- 「なんかさあ、もう帰りたいよね」
上のいずれも「なんか」は必要ありませんよね。
- 「なにげに、行くのやめたくない?」
- 「なにげに、もう見たくない」
- 「なにげに、もう帰りたいよね」
「なんか」「なにげに」=「何か」「何だか」「なぜか」
こうした言葉を多用する人には、話をあいまいに濁そうとする意図があります。
- 相手の反応が気になるのでお茶を濁したい
- 否定されたときの逃げ道をつくっておきたい
という気持ちがあります。
否定されても「あ、そうか」と前言撤回できる準備を無意識にしているわけです。
問い詰めない方が得策
こういう言葉を使いたがる人たちは、
- 自己主張が苦手(なるべく相手に合わせよう)
- 争いごとを避けたい(優しい人が多い)
- 人付き合いを円滑に進めたい(人の気持ちを気にする人が多い)
と思っている傾向があります。
こういう人に強く決断を求めると萎縮してしまいます。
さりげなく確認してあげたり、方向性を示してあげるとよいでしょう。
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まとめ【言葉でわかる性格傾向】一応・とにかく・~みたいな・要するに
「いちおう」「とりあえず」を多く使う人
- 自己防衛
- プチ反抗
- 完璧主義
「とにかく」を多く使う人
- プライドが高い
- 理屈っぽい
- 早く話を終わらせたい
「〇〇みたいな」「なにげに〇〇」「なんか〇〇」「ある意味〇〇」「〇〇っぽい」「〇〇って感じ」「わりと〇〇」を多く使う人
- あいまいな表現で具体的な意思表示を避けたい
- 「いい人」を演出したい
- 損得でものを考える人が多い
- 自分の考えに自信がないため八方美人になりがち
- 状況しだいで立場を変える傾向あり
それから、不自然に方言を多用する人もいます。
本当の自分を方言で隠す効果があります。
作られたキャラクターの中にいる安心感があるのですね。いわば、キャラクターの防護服です。
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