丁は、人工の火です。
火と文明には深い繋がりがあり、丁は知的で思慮深い人が多いです。
感受性豊かで神経質、悩みやすい性質は、芸術方面で力を発揮します。
勘の鋭さと集中力はピカイチ。
多くの矛盾を含む性格で理解が簡単ではありません。
- 【四柱推命】日干「丁」の基本性質
- 【日干「丁」】十干との相性
- 「丁」の相性ランキング
- 【十干/丁】丁の字義「丁壮にして、物体、漸次、壮となる」
- 【四柱推命】日干「丁」(丁日生まれ)の人の傾向
【四柱推命】日干「丁」の基本性質
五行による性格「火」
【性 情】「礼」
焦りやすく気忙しく、自尊心を有し起居振舞い礼儀を意味する星とする
- 命局に火が多くて、制を受けていない人は、荒っぽく修養を欠くところが多分にある。
【旺 相】火がバランス良く強い命式
- せっかちだが、是非をよくわきまえる
- 何事も華美華飾を好み、学問より実行を重んじる
- 文章は明敏な才能がある
【大 過】火が強すぎる命式
- 残酷なところがある
- 喜怒哀楽の感情変化が激しい
- 諸事行き過ぎて失敗する
- 朝変暮改して後悔が多い
- 華美のようで倹約家
- 虚礼に流れやすい
【不 及】火が弱すぎる命式
- 慎み深く礼を守り、弁才がある
- 決断力に乏しい
- 陰で企んだり、小細工を弄するなど、人間としての器が小さい
【木が多い命式】
- 自己評価が高く、独りよがりになりやすい
- 聡明で是非と善悪を弁えるが、気が小さいところが欠点
【火が多い命式】
- 礼はあるが、内心の義はない
- 聡明に見えるが、実際はそそっかしく失敗が多い
【土が多い命式】
- 頑固で融通がきかない
- 無口のようで隠しごとは苦手で秘密を守れない
- 利害も均衡を欠き、行動は浮薄に流れやすい
【金が多い命式】
- いくぶん傲慢で自負心が強い
- 反省心が乏しく、気随気ままで礼儀を弁えないため、他の非難を受けやすい
【水が多い命式】
- 要領に気をとられて、礼を忘れ、聡明のためにかえって誤りを起こしやすい「智者は智に溺れる」
【日干「丁」】基本性格
- ふだんは温厚で物静か
- 感受性が豊かで神経質⇒カンが鋭い
- 熱しやすく冷めやすい
- 好きなことには情熱を燃やす(高い集中力)
- 慎重派で悩みやすい
- 短気
- 好き嫌いがハッキリしている
- 気くばりを欠かさない⇒疲れやすい
- お天気屋さん
- 一度怒ると激しい
- 芸術的才能がある人が多い
簡単に書くと、上のように言われることが多いです。
自分とお相手の「十干」をご存じない方は、こちらからわかります。
【日干「丁」】十干との相性
【丁】と【甲】の相性
丁(たき火)・甲(薪)
甲(木)は薪となって丁(火)を育てます。木生火の関係です。
そのため、甲に甘えがちになります。
また、強い丁と弱い甲の関係だと、木が燃え尽きやすいので要注意です。
甲「あの人(丁)と一緒にいたら疲れちゃう」となってしまいます。
反対に、強すぎる甲(木)は丁(火)を潰してしまいます。
小さな火に薪を重ねすぎると、消えてしまうからです。
付き合い方のポイント
- 普通に付き合えば問題ない(もともと良い相性)
- 甲への感謝と気づかいを忘れない
【丁】と【乙】の相性
丁(たき火)・乙(草花・柴)
枯れた乙(草花)は、丁(火)を一気に強くします。
特に丁にとって心地よい関係です。
木生火ですが、丁は燃えすぎに注意です。
乙は甲より早く燃え尽きてしまうからです。
いくら相性が良くても、一気に燃えると残るのは「灰」だけです。
乙は基本的に優しいですが、嫌なことはなかなか忘れません。
丁が甘えをセーブすることが長続きのコツといえます。
付き合い方のポイント
- 乙は繊細。甘えるのもホドホドに
- 乙は甲ほどタフでない
【丁】と【丙】の相性
丁(灯火)・丙(太陽)
同じ「火」なので感覚的に合いますが、丁が不満を感じやすいです。
リードするのはだいたい丙です。
しかし、丙が強引すぎると丁に反発心が生まれます。
また、灼熱の丙(太陽)は、丁(灯火)の存在を目立たなくします。
お互いにホドホドの距離感が大切です。
付き合い方のポイント
- 意地の張り合いに注意
- さりげなく丙を立ててあげること
【丁】と【丁】の相性
丁(灯火)・丁(灯火)
奇門遁甲では、「両火成炎(りょうかせいえん)」として吉配合です。
感覚が似た者同士で、ふだんはお互いに相手を気遣います。
一緒に行動すると楽しさが倍増します。
でも、ツラいときには悲しさも倍増することになります。
丙(太陽)が2つあると大変ですが、丁(灯火)は数本ある方が見栄えがよいです。
一蓮托生の相性の良さがあります。
しかし、新しい何かを生み出すパワーはありません。
付き合い方のポイント
- ベッタリの関係になると気疲れする
- 時には刺激的なレジャーを楽しむこと
スポンサーリンク
【丁】と【戊】の相性
丁(灯火)・戊(炉)
奇門遁甲では「有火有炉(ゆうかゆうろ)」として吉です。
この場合、戊を「炉」として見ます。
炉は丁(火)を守ります。丁がとても安心できる十干です。
だからといって、戊が調子に乗りすぎると丁はだんだんツラくなります。
また、京都の「大文字の送り火」のように、戊(山)と丁(灯火)は好相性です。
ですが、丁が調子に乗り過ぎると、山火事になるので注意です。
どんなに相性がよくても、羽目を外すと破滅に向かうのは世の常です。
付き合い方のポイント
- 最低限の気くばりを忘れなければ大丈夫
- 相性が良すぎてお互いにワガママにならないこと
【丁】と【己】の相性
丁(灯火)・己(仮の炉)
戊と違って、己は湿土です。
湿り気があるため、丁は存分に燃え盛ることができません。
何となくシックリこない関係になりやすいです。
お互いに遠慮が抜けず、良さを出し切れません。
何となく合わないという違和感を覚えやすい相性です。
思いやりのキープが長持ちの秘訣です。
付き合い方のポイント
- お互いを理解する努力を怠らないこと
- 言葉の掛け合いを大切に(以心伝心は難しい)
【丁】と【庚】の相性
丁(灯火)・庚(鉄・金属)
お互いを磨き合うとても良い相性です。
丁は熱で庚(金属)を整えます。
火剋金の関係ですが、庚には心地よい「剋」です。
丙(太陽)は鉄をグニャグニャの役立たずにしますが、丁はほどよく熱します。
鍛冶屋さんは、丁(火)で熱して庚(金属)を有用な刀に仕上げます。
その時に活躍するのが丁火です。
強い庚も丁には従順になります。
ただ、これも熱しすぎには注意です。
ちなみに四柱命式では、日干「庚」の人にとって丁(正官)の有無は運命を大きく左右します。
付き合い方のポイント
- お互いを信じて高め合って吉
- とはいえ、丁(火)の強すぎに注意
【丁】と【辛】の相性
丁(灯火)・辛(月・宝石)
庚と同じ火剋金ですが、こちらは本当に剋してしまいます。
辛(宝石)は焼かれると使い物になりません。
最悪の場合は割れてしまいます。
辛は熱を求めません。そこが庚と違うところです。
繊細な辛は、熱すぎる丁を見るとストレスを感じ避けたくなります。
遠くから柔らかい光で照らしてあげる関係がベターです。
付き合い方のポイント
- 丁は感情的にならないこと
- 神経質同士なので疲れやすい。ストレス解消を
【丁】と【壬】の相性
丁(灯火)・壬(湖沼)
丁壬干合の関係で、感覚的相性は良いです。
壬(湖岸)に丁(キャンプファイヤー)はよく似合います。
壬(湖)と丁(花火)も絶好の関係で、両者の美しさを何倍にも引き立てます。
壬が丁を寛容に包み込む関係が続けば、幸せな2人になれるでしょう。
ただし、壬が水をぶっかけると丁は激しく抵抗します。
喧嘩が起こるのは、往々にしてそういう場面です。
付き合い方のポイント
- お互いがお互いを幸せにできる良い相性
- 別れたくても腐れ縁になりやすい
【丁】と【癸】の相性
丁(ろうそくの火)・癸(雨・雲)
丁(ろうそくの火)に癸(雨)が降る関係です。
良い相性とは言えません。
癸が頑張ると丁は困惑し、丁が頑張ると癸は傍観するしかありません。
癸が優しさを維持しないと長持ちしないでしょう。
癸が気疲れし、丁も傷つく結果になりやすい微妙な相性です。
付き合い方のポイント
- 気持ちがすれ違う関係になりやすい
- 趣味など共感できる場面を多く作ること
☆四柱推命の基本を知りたい方はこちらをどうぞ
「丁」の相性ランキング
※あくまでエンターテインメントとしてお考えください。
- 戊
- 壬
- 乙
- 甲
- 庚
- 丁
- 己
- 丙
- 辛
- 癸
スポンサーリンク
【十干/丁】丁の字義「丁壮にして、物体、漸次、壮となる」
壮というのは、勢い盛んな様
【丁】基本的な姿
丁火は丙火と同じ五行であるが、火は小さな人工の燃える灯火の意味を持ちます。
【十干/丁】固有の性質
人工の火、光と熱を持つが、燃え続けるためには甲木の助けが必要であるが、丁火が強ければ庚金を溶かし、自由にする能力を持つ。
丁火が世の中に出て、人のために役立って出世するためには、火事になるほどには旺じ過ぎず、火種が消滅する程には不及せず、常に燃料があって燃え続ける必要があり、この姿を理想的な姿とし、灯火や精錬のエネルギーとして非常に世のために役立つ。
つまり、燃料となる甲と、火の勢いをコントロールするバルブの庚があって、火は消えることなく調節がうまくできていることを喜ぶ。
【丁】十干による性格
- 温和にして陽気を好み万事に用意周到で、物腰が柔らかく上品であり、また、洞察力の鋭さは抜群のものがある。
- 普段はおとなしいが、一旦火が付くと過激な行動や激怒するような性も秘めており、複雑な二面性を持っている。
【丁】日干と月支が同じ場合
- 自我の強さが内向する方で、表面は比較的おとなしく見えるが、意を決すると予告なしに断行し、周囲を唖然とさせるタイプ。
- 燃え方は受動的で、外部から何らかの働きかけを受けて初めて発動し、丙のような自分からの仕掛けはあまり好まない。
- 難点は沈滞、受け身、葛藤の多さ。気苦労の多いタイプ。
【丁】身旺の人・身弱の人
身旺の人
- 上品でお洒落を好み、勝ち気な人が多い。
身弱の人
- 陰気でメソメソ型、根気を失いやすいところがある。
【丙丁火の示す身体の部位】心臓、血液、血圧関係、循環器、眼
- 火勢が大過して、その上、大運に水勢が大過してくる時は、心臓、血圧、循環器などに関わる病気を生じやすい。
- 火勢が強過ぎて、土があって晦火となって水が潰れる時は眼疾を患う。
【丁】簡単な用神の見つけ方
甲乙多
- 大変良い命。灯火に一番必要なものは「甲乙」の木星。
- 火星を抑える水星が必要。特に「癸」が良い。
丙丁多
- 丙多:太陽が出ていたら灯火は必要ないもので、丁の日主に「丙」は不用。
- 丁多:灯火は弱い火なので同類の「丁」はよい。
壬癸多
- 木星が必要。
【四柱推命】日干「丁」(丁日生まれ)の人の傾向
箇条書きにしてみます。
- 落ち着きがある
- 穏和
- 感受性豊か
- 繊細で神経質
- カンがいい
- 集中力がある
- 悩みやすい
- 陽気さはある
- 慎重、用意周到・計画的
- 熱しやすく冷めやすい
- 好きと嫌いとがハッキリする
- 群れるのは好きでない
- 礼儀を重んじる
- あきらめない
- 物腰が柔らかく上品
- 気が変わりやすい
- 夢を追い求める
性格に矛盾が多いため、丁は理解しにくい十干です。
- 穏やかなのに、激しい
- 集中力があるのに、気が変わりやすい
- 粘り強いのに冷めやすい
- 用意周到なのにせっかちになる
- 好き嫌いが激しいのに、気くばりを欠かさない
でも、わかるようでわからない性格に惹かれる人は意外に多くいます。
式場まで予約した結婚を突然破棄した知人も日干丁の人でした。
あの突然の婚約破棄には女性の家族も驚愕し、当然のごとく激怒していました。
「何を考えているのか全然わからない。そんな人とは思わなかった」と。
婚約を一方的に破棄された娘さんも、「全然理由がわからない」と泣きじゃくっていました。
「失礼なことをした覚えは何もない」
「理由を聞いても、『考えが変わった。ごめんね』を繰り返すばかり。全然納得できない」
最終的にはお相手のお母さんも「そんな人と結婚しなくてよかったんだよ」と娘を慰めていたようです。
「丁の男性だから」と単純にまとめるつもりはありませんが、さもありなんという気もします。
とにかく熱しやすく冷めやすい性格の人が多いです。
身旺の丁は、勝気ですから言い出したら逆風にも立ち向かいます。
ちなみに、この男性はやや身旺の人です。
迷いに迷った末に「えい!」と思い切ったのでしょう。
身弱の丁なら、気持ちの切り替えが苦手なので、愛情が冷めても破棄する決断はできなかったように思います。
そして結婚してから、いつまでも後悔の念を引きずるのです。
今は、どちらも別の人と結婚し、お子さんにも恵まれ幸せに暮らしています。
当時、その男性を悪く言う人はもちろん複数いました。
本人も、全方位から批判を受けることは覚悟していたはずです。
結果論として、男性の決断が正しかったと断言して良いのか…、それは私もわかりません。
そもそも相性が良かったのか悪かったのか、女性の生年月日を私は知らないのです。
ちなみに男性の命式ですが、格には入りませんが正偏財が交集しています。
浮気に注意の人となります。ふだんは真面目で実直な人だと付け加えておきます。
★過去記事もどうぞよろしく!
ポチッと応援していただけるとハッピーです!