丙は、太陽です。
太陽は最強の十干です。地球のあらゆる生命の死活の権を握っています。
明るく元気、注目度も高いのが丙の人です。
「丙なのに性格が暗い」なら、四柱命式のどこかに原因があります。
プライドが高く、気分屋なところがあります。
- 【四柱推命】日干〈丙〉の人の基本性質
- 【四柱推命】日干〈丙〉の人「十干との相性」
- 「丙」の相性ランキング
- 【十干/丙】丙の字義「物質を生じ、炳然と著現する。日々、炳然と成育する意」
- 【四柱推命・紫微斗数】就職、結婚、そして子育て
【四柱推命】日干〈丙〉の人の基本性質
丙=太陽
- 明朗快活
- 行動的、積極的
- 些細なことにこだわらない(命式のバランスがよくないとコダワリが強くなる)
- 感情豊か、気分のアップダウンがある⇒気分屋
- 親切で優しい
- 開放的でよくしゃべる
- 目立ちやすい⇒スター性
- 短気でせっかち
- 淡泊でしつこくない
簡単に書くと、上のように言われることが多いです。
自分とお相手の「十干」をご存じない方は、こちらからわかります。
【四柱推命】日干〈丙〉の人「十干との相性」
【丙】と【甲】の相性をたとえると
丙(太陽)・甲(樹木)
丙(太陽)は、光と温度で甲(樹木)を育てます。
甲(樹木)の成長に、丙(太陽)の存在は欠かせません。
干関係では、甲(木)が燃えて、丙(火)に力を与えます。(木生火)
このようにWin-Winの関係なので、フィーリングの相性は良い部類です。
ですが、丙が燃えすぎると甲は疲弊します(枯れてしまう)。
丙が甲から頼られる関係になりやすいです。
付き合い方のポイント
- 息が合えば幸せパワーは絶大(命式全体から判断)
- 丙は気分屋的行動に気をつけること
【丙】と【乙】の相性をたとえると
丙(太陽)・乙(草花)
乙(草花)も、丙(太陽)の光と温度で成長します。
木生火ですが、実際は丙(火)が乙(木)を育てる関係です。
この相性も、丙が自分勝手にならないことが肝要です。
きれいに咲く花(乙)は、太陽(丙)に喜びをもたらします。
付き合い方のポイント
- 乙は繊細。大事にしてあげる
- 性格の違いを理解すること
【丙】と【丙】の相性をたとえると
丙(太陽)・丙(太陽)
空に丙(太陽)が2つある状態です。
ヒーローは2人もいりません。1人で十分です。
「両雄並び立たず」
瞬間的に気が合っても、長く一緒にいると摩擦が多くなります。
適度な距離感が必要な相性です。
付き合い方のポイント
- 価値観を理解し合う努力が必要
- 自己主張の暴走は控える
【丙】と【丁】の相性をたとえると
丙(太陽)・丁(灯火)
丁は地上の火。丙は太陽。
丁(灯火)の光は丙(太陽)には届きません。そして、混ざり合うことはありません。
丙が強すぎると、丁の存在感が希薄になります。(「昼行灯」)
それでも同じ「火」です。ピンチになれば助け合います。
付き合い方のポイント
- 丁の意見・考えを大事にする
- 丙が上手にリードする
【丙】と【戊】の相性をたとえると
丙(太陽)・戊(山)
丙(太陽)は、戊(山)を美しく輝かせます。(赤富士)
また、丙(太陽)は、戊(山)で暮らすあらゆる生命を育みます。
干関係は、火生土。丙が戊を生じます。
お互いを引き立て合うベストに近い相性です。
付き合い方のポイント
- 何となく気が合う関係だが、戊のペースに合わせること
- 一緒にいて疲れるなら、他に何か理由がある
【丙】と【己】の相性をたとえると
丙(太陽)・己(土・田畑)
丙(太陽)は、己(田園)を育てます。(火生土)
しかし、己(田園)は丙(太陽)に直接の恩返しはできません。
往々にして一方的な愛になりがち。
そのため、「こんなに愛しているのに…」という関係になりやすいです。
「そういうもんだ」と割り切って、求めすぎないことが肝要です。
付き合い方のポイント
- ギブアンドテイクを期待しすぎない
- 「己が幸せなら、それが一番」の気持ちがあれば大丈夫
【丙】と【庚】の相性をたとえると
丙(太陽)・庚(鉄・金属)
丙(太陽)は、庚(金属)を温めます。
熱しすぎると、火剋金で庚が疲れます。
真夏の太陽が鉄のレールをぐにゃりと曲げる構図です。
強気の庚も丙には刃が立たず、やや苦手な相手といえます。
庚は、丁の方が相性としては良いです。
小言を言われても、あまり腹を立てません。
ですが、丙には対抗心が出やすいです。
付き合い方のポイント
- 庚は丙の気持ちの理解に苦しみがち
- 時々優しい言葉を掛けてあげる
【丙】と【辛】の相性をたとえると
丙(太陽)・辛(月・宝石)
丙(太陽)と辛(月)の関係です。
庚と同じ火剋金ですが、丙辛干合します。
庚よりずっと良い相性です。
また、辛(月・宝石)に輝きを与えるのは丙(太陽)です。
欠点があまり見当たらない相性です。
普通はウマくいきます。
付き合い方のポイント
- 繊細な辛を包み込む関係がベスト
- 丙の気まぐれは時々辛をイライラさせる
【丙】と【壬】の相性をたとえると
丙(太陽)・壬(湖沼)
丙(太陽)は、壬(湖沼)を照らし、美しく輝かせます。
相性として理想的です。
しかし、丙(太陽)が強すぎると壬(湖沼)は干上がってしまいます。
壬は気変わりがはやいです。
別れ話を持ち出すのは壬の方が多いです。
付き合い方のポイント
- どちらかが我慢する関係はダメ
- 言って言われての関係がウマくいく
【丙】と【癸】の相性をたとえると
丙(太陽)・癸(雨・雲)
適度な太陽光(丙)は、積乱雲(癸)を作ります。
しかし、丙(太陽)が強すぎると癸(水)は蒸発します。
一方で、癸(雲)が強すぎると暗雲となって丙(太陽)の光を遮断します。
水剋火。強い丙が存在を消される唯一の相手が癸です。
単純明快さを好む丙にとって、癸の内面は複雑でわかりにくいです。
ですが、ほどよく調和すれば彩雲や虹となって絶景を作り出します。
お互いの思いやりが何より大切です。
付き合い方のポイント
- お互いにかなりの気くばりが必要
- 反発し合うことが多いかも
「丙」の相性ランキング
相性をランク分けにしました。
※天干同士の相性限定です。本来は、地支の関係も見る必要があります。
Aランク・・・戊、壬
Bランク・・・甲、乙、辛
Cランク・・・丙、丁、己、庚
Dランク・・・癸
【十干/丙】丙の字義「物質を生じ、炳然と著現する。日々、炳然と成育する意」
炳然(へいぜん)とは明らかなさま、初めて明らかに姿を現し、すくすくと育つ様。
※著現(ちょげん):著しく現れる
【丙】基本的な姿
丙は太陽の光輝を意味し、この星に生まれた時は美しい風景を構成して人の目を楽しませることが理想の姿となる。
【十干/丙】固有の性質
太陽に例えることのできる火である。熱と火を持ち、何事も明らかにし、寒気を解き暖める力を持つ。
そのため、太陽の光輝ばかりが強ければ、万物を枯らし殺風景となるので、命式中に海や湖(壬)のあることを好命式の条件とする。
太陽の光輝と海の水の星が助け合っている時は、海中より旭の昇る美しい姿となり最も好ましい状態となる。
【丙】十干による性格
- 性格は太陽のように明朗陽気で快活で、小さなことにくよくよせず大変慈悲深い心を持っているが、その反面、粘り強さと耐久性に欠けるところが欠点である。
- 一般に感覚は鋭く、鋭敏なセンスを持ち、生来の華やかさを持っている者が多い。
【丙】日干と月支が同じ場合
- このタイプは、目的のためには手段を選ばない徹底さがあり、そのため、たとえ非難されようと、反対にあおうと、一度意を決して着手したことは頑固にやりぬく。
- 感受性が発達しており、鋭敏なセンスの持ち主が多く、才能は早くから人目を引き付ける。太陽が光り輝くように、この人にも生来の華やかさがあり、人を魅了する。
- 難点は短気、有頂天、鼻高天狗になりやすいこと。たとえ非難を受けても自分でいいと思ったらかまわず突き進むので、対立抗争が少なくない。
【丙】身旺の人・身弱の人
身旺の人
- お洒落で勝ち気なところがあり、眉毛が濃く、体に比べて顔が小さい印象を受ける。
身弱の人
- 陰気で自己表現力が乏しく、メソメソ型の人が多い。
【丙丁火の示す身体の部位】心臓、血液、血圧関係、循環器、眼
- 火勢が大過して、その上、大運に水勢が大過してくる時は、心臓、血圧、循環器などに関わる病気を生じやすい。
- 火勢が強過ぎて、土があって晦火となって水が潰れる時は眼疾を患う。
【丙】簡単な用神の見つけ方
丙丁多
- 干害続きのようなものでよくない。
- 火星を抑える水星が必要。特に「癸」がよい。
甲乙多
- 多い木をたたく金星が必要。木を伐採して調節をとる。
戊己多
- 土が多いと火の太陽は暗くなる。
- 頭が悪い。立派な行動が取れない。大成しない。
- 用神無し。
- 一つの技術を長い年月かけて修得し生計の立つように導
く必要がある。
壬癸多
- 火星を助ける「甲乙」が必要。
- 太陽の出る暇がなく、世の中に認められるチャンスがない。
【四柱推命・紫微斗数】就職、結婚、そして子育て
昭和の時代は、次の三段階が一般的コースでした。
- 就職 ⇒ 結婚 ⇒ 子育て
親が敷いたレールを進んでいく中、最初の分かれ道は高校進学でした。
どの高校に進むのがよいか、そこに一つの分岐点がありました。
- 高校卒業後、就職か進学か
二手に分かれても、いずれは就職します。
どこに就職するか、大きな決断が必要でした。
終身雇用の概念が強い時代でしたので、就職は人生を決める一大事でした。
就職先を決める際には、
- 企業の大きさ・安定度
- 自己実現できる仕事か(力を発揮できる、やりがいがある)
- 給料はどのくらいか(福利厚生は大事だが、意識する学生は少ない)
- 会社の知名度はどうか(昔はCMの影響が大きかった)
- 人に貢献できる仕事か(何のために働くか、心の充実)
などを基準にして、就職先を決めていたものです。
理系の学生は、大学の教授からの斡旋もあったことでしょう。
希望の会社から内定がもらえず、俗に「不本意内定」といって滑り止めの会社にやむなく就職した人も少なくありませんでした。
とにもかくにも、仕事が安定すると次の決断は結婚です。
順番が変わる人もいますが、ここではさておきましょう。
結婚の場合、就職先を選ぶより基準が明確でない場合が多々あります。
熱愛の果てそのまま結婚したケースもたくさんあることでしょう。
そうでない場合は、
- 性格がいいか
- 一緒にいて楽しいか
- お互いの人生にプラスになるか
- 相手の家柄はどうか
- 信頼できる人か
- 経済力はあるか
- 価値観は寄り添えるか
- ともに幸せを分かち合えるか
- 子どもが欲しいか
など様々なことを考えたりするものです。
心に引っ掛かる何かがあると「マリッジブルー」に陥ってしまうことも。
一人暮らしを謳歌していた男性にとって、結婚は自由の範囲が狭くなることを意味します。
さて、夫婦の四柱命式・紫微斗数命盤を見ると、いろんな相性が見えてきます。
- 喧嘩は多くても仲が良い夫婦
- 喧嘩が離婚の発端になりやすい夫婦
- お金で苦労する夫婦、しない夫婦
- 気持ちが奥さんに向きすぎて仕事が疎かになりやすい夫
- 逆に、仕事ばかりに向き合って家庭を疎かにしがちな夫
- 子どもを授かりやすい夫婦、そうでない夫婦
- 子育てに人一倍苦労しやすい人
- 配偶者の親と不仲になりやすい人
- 離婚率が低い夫婦と高い夫婦
- 結婚したらトラブルにぶち当たりやすい人
- 幸福感が得られる夫婦、そうでない夫婦
また、子育てには大変な苦労が伴います。
そこでまた夫婦の悩みは深まります。
我慢しなければならないこともたくさん出てきます。
平成から令和へと時代が流れ、昭和の時代より離婚率が圧倒的に高くなりました。
子どもの数も減ってきました。
昭和時代を思えば、今とは比較にならないエネルギーが溢れていたように思います。
何が本当の幸せなのか。
そのためには、何を頑張り、何も我慢しなければならないのか。
- 就職 ⇒ 結婚 ⇒子育て
ステージが変わるにつれ、自分自身も成長しなければなりません。
我慢することも増えていきます。それが人生の課題です。
そして今、深刻な問題が待ち受けています。
老後の問題です。
先日、札幌の街中を大声で叫びながら歩道を闊歩する若いカップルを見ました。
その姿を見て、反対方向から歩いて来たご老人が道を譲っていました。
傍若無人な若者に関わりたくなかったのでしょう。
20代前半の若者にとって老後はずっと先の話で、意識することもほとんどないはずです。
「彼らも歳を取ってから後悔する人生にならなければいいな」
と感じました。
以前の私なら腹を立てていたことでしょうけど。
未来がたくさんあるのは若者の特権です。
でも、あっという間に時は過ぎます。人は確実に歳を取ります。
私も若い頃は身勝手に遊びまわっていたものです。
その記憶と後悔の気持ちから、その若いカップルを遠目に眺めていました。
これからの時代は、若い頃に何かの「貯金」をしないと老後が大変になるという予感がします。
貯金というのはお金だけではなく、身を立てる特技とか、人とのつながりとか、心の支えとか。
自分の持ち物(貯金)を確信できないと不安で仕方がない、そんな時代が来てしまったように思えてなりません。
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