比肩の人は誤解されやすい傾向があります。特に女性は、性格が悪いとかキツいとか。
実際には、劫財のような二面性も執拗さもありません。逆に表裏がなくハッキリしているため、場面によって厳しすぎるとか意地悪などと思われやすい一面があります。

- 「比肩」性格が悪いと誤解される理由
- 通変星「比肩」の特徴と意味
- 「比肩」性格と人生傾向
- 「比肩」年干支・月干支にある場合
- 【四柱推命】「比肩」の性質と機能
- 比肩が悪く働く(太過・不及)
- 比肩が良好な働きをする場合
- 「比肩と劫財」その他の要点
「比肩」性格が悪いと誤解される理由
月支に比肩があって強い人は、性格がキツいとか厳しいとか、怖い人だと思われやすいです。
特に比肩が強い女性は、会社などの組織において損をしやすい傾向があります。夫婦生活においても、自己主張を控えめにすることが肝要です。
比肩の人が「性格が悪い」と思われやすい理由を箇条書きします。
- 好き嫌いがハッキリしている。
- 自分が仕切らないと気がすまない人が多い。
- 我が強く負けず嫌い。共同作業が苦手。時に人を押しのける。
- プライドが高く、自己主張が強い。
- グサッとくることをためらいなく発言する。
- 曲がったことが嫌いで融通が利かない。
- 家族や親友、仲間など身内びいきになりやすく、他人には厳しい。
- 協調性を欠き、自分の意見を貫く。納得できないと反対する。
- 生意気な態度を隠さない。
- 特に女性は、強い個性が外に出やすく、ワガママで自分勝手な人と見られがち。
- 3個以上比肩があると、本質も身勝手でワガママな人になる。
実際には、比肩の人は竹を割ったような性格で陰湿さがありません。
劫財の方が、厳しくてしつこくて、表と裏を使い分ける人が多いと言えます。
比肩の人を「性格が悪い」と言い切るのは、少しかわいそうな気がします。
ただし、比肩が3個以上ある人は、自己中心的でワガママな性格になるため、「性格が悪い」と言われても仕方がないでしょう。
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通変星「比肩」の特徴と意味
比肩は、五行も陰陽も日干と同じです。
そのため、自分自身の精神エネルギーを強める働きをします。
よい働きをすれば、大きな夢や希望を実現する原動力になります。
「比肩」が示す人間関係
- 自分の分身と見る
- 自分と肩を比べる意味から、兄弟姉妹や近親者、同業者、友達、仲間などと見る
「比肩」自我、独立、自尊の星
※「自我」(エゴ)とは、「自分が自分である」という意識の主体を表す感覚
自我は、自分自身を統括する立場にあり、現実社会で何かを生み出し、発展充実させる上で不可欠なものです。
- 自意識・プライド・独占欲・独立心などが旺盛です。そのため、自己主張が強く、見栄っ張りで虚勢を張りやすいです。
- 意志強固で独立自尊の念が強く、負けず嫌いで頑固です。
- 陽干の比肩は、自我心強く、独立心が旺盛です。
- 陰干の比肩は、表面は穏やかですが、内面はキツく、頑固で粘着質の気質を帯びます。
- 自分自身への意識が強まるということで、強気になります。
- 比肩や劫財が3個以上あると、協調性を欠きやすく、独断的で勝気、自己中心的かつ傲慢不遜になります。⇒性格が悪いと言われる一因に
「比肩」性格と人生傾向
「比肩」性格の傾向
- 自我が強く、「我こそは」という自意識が強いです。
- 自己主張が旺盛なため、見栄っ張りです。
- プライドが高く、負けず嫌いです。
- 勝ち気で競争意識が強いです。
- 信念をなかなか曲げません。
- 好き嫌いがはっきりしています。
- 迅速な行動力があります。
- 正義感が強い努力家です。
- 外向的性格でウジウジしません。
- 単純かつ淡泊、サッパリしています。
- 人間関係もサバサバしていてしつこさがありません。
- 言葉を飾らないため、口が悪い人もいます。
- 礼儀をわきまえても、生意気さが伝わってきます。
◇命式の比肩・劫財が強すぎる、または印星がある場合
- 我が強く、身勝手になりやすい
◇命式に比肩・劫財が多い場合
- 身内思いで身内や友人にはやさしいが、他人(配偶者も含む)には手厳しい
「比肩」お金と財産
- 金銭には淡泊な方で、金銭管理は苦手です。
- ギャンブルや賭博には比較的無関心です。(劫財は関心が強い)
「比肩」仕事への姿勢と適職
- プロ意識と競争意識が強いです。
- 自分にしかできない仕事に闘志を燃やします。
- リーダーシップを取りたい傾向が強いです。
- 仲間との連帯意識が強い反面、共同作業は苦手です。
- 独立起業願望があります。
- 仕事が速く堅実です。
- カンが鋭く、仕事の理解力も高いです。
- 損得勘定で自分の考えを変えたりしません。
- 直球勝負で細かい駆け引きは苦手で、事務仕事は合いません。
- 企画立案などの仕事に向いています。
- 自分にしかできないような専門的技術職は最適です。

プライドを満たせる仕事が第一
「比肩」結婚と恋愛
- 好き嫌いがはっきりしています。
- 好みのタイプにハマらないと恋愛対象になりにくいです。
- 比肩が強い女性は、恋愛でもリーダーシップ取りたがるため、年下の男性を好む傾向があります。
- 「比劫(比肩・劫財)太過は寡婦の命」と言われます。一人の男性で満足しない女性が少なくありません。
男性の命式で日支が「比肩」だと
- しっかりしたタイプの自分と似た考え方の女性を好みます。
- 甘え心が強くて頼りない女性を嫌います。
女性の命式で日支が「比肩」だと
- 友だち感覚で付き合える男性を好みます。
- 頑固で気難しいなど個性が強い男性と縁が厚いです。
- 激しいケンカが起りやすいです。
※女性の命式で、比肩や劫財が強すぎる人は、8歳以上年上か、5歳以上年下の男性と結婚する平穏が保たれやすいです。
これ以降は内容が複雑なので、読み飛ばしてください
「比肩」年干支・月干支にある場合
「年干支」主に社会運を見る
運 勢
- 独立性が強い人生になりやすく、親の仕事を受け継ぐことは少ないです。
- 独立独歩の人生を自らの力で切り開いていこうとする意欲が旺盛です。
- 努力家でバイタリティーもあり、人生に対するしぶとさがあります。
性 格
- 好き嫌いをハッキリ言い、人の気持ちをあまり考えません。
- 女性の場合は、結婚運にマイナスが生じやすいです。
年支と日支または月支が、刑冲害する命式
- 嫌われたり迫害されるなどの悪い作用を受けやすいです。
- 社交性がなく、外出を好まない人が多いです。
年支と日支または月支が、三合半会・支合する命式
- 好き嫌いを口にしても、不思議と嫌われません。
- 社交性があって外出を好む人が多いです。
年支が三合半会・支合するが、刑冲害する命式
- 自分が不利になると人格や態度が豹変することがあります。
「月干支」社会成功運と対人関係
- プロ意識が旺盛で、強い立身運があります。
- 妥協、曖昧さ、不徹底、ごまかしを嫌います。
- 自分にも他人にも厳しく、気に入った人とはとことん付き合い面倒を見ます。
- その反面、ダメだと見限った人には、冷たい態度で接します。
☆四柱推命の基本を知りたい方はこちらをどうぞ
【四柱推命】「比肩」の性質と機能
日干(自分)と同じ五行で、陰陽も同じ通変星を比肩といいます。
《例》日干が「甲」⇒比肩も「甲」

比肩=日干(自分)と同気同性の他干のこと
・同気:日干と同じ五行(木なら木)
・同性:男子(陽)なら男子(陽)、女子(陰)なら女子(陰)
比肩は兄弟姉妹・友人を意味し、自分を支えます。
そのため、命式内に比肩が出ると自我や精神エネルギーが強まります。
命式内の比肩の状態によって、次の作用が生じます。
- 年月に比肩か劫財が透干するか、命式内で比肩が強い人
⇒自我と意志が強く、妥協性に欠け孤立しやすい - 四柱命式内に比肩が1個しかなく、財官が太過する
・兄弟姉妹がいないか、頼りにならない
・兄弟姉妹は健康に問題があるなど運勢が不安定 - 財星を用神とし、日支に比肩か劫財、または羊刃が出る
・配偶者が自分の人生に良い影響を与えない - 天干にある比肩の地支が刑冲する。あるいは、蔵干から出る比肩が刑冲する
・兄弟や友人との縁が薄く、疎遠になりやすい - 比肩の乗じる地支が空亡する
・兄弟姉妹との縁が薄い - 比肩の乗じる地支が三合か支合する
・兄弟の関係は良好
男性の場合
- 比肩が悪く働けば、偏財(妻・父親の因子)を強くやっつけるため
・妻との生死別が起りやすい
・父親と縁が薄くなりやすい - 男性の四柱命式内に比肩が多いか、比劫星(比肩や劫財)が太過すると
・妻への愛情が薄くなりがち
・子どもの開運を妨げる
・親の運勢が悪いか、片親に縁が薄い
・兄弟姉妹と縁が薄い
※孤独な人生になりやすいので注意が必要です。 - 命式に比肩と正財(女性の因子)があって干合する
・妻は浮気心を起こしやすい
・兄弟や同僚、友人に妻や恋人を奪われることも - 日支に正財が出て、それが隣にある比肩と干合する
・妻の愛情が薄い
・自分の死後、妻は兄弟か同僚と再婚することも
・妻は浮気心を起こしやすい - 日支の比肩は自分自身と見るため、隣にある正財と干合していると吉(妻との和合、金銭運も吉)
女性の場合
-
四柱命式内に比肩が多いか、比劫星が太過すると
・子ども縁に恵まれにくい
・親の運勢が悪いか、片親に縁が薄い
・兄弟姉妹と縁が薄い
・夫への愛情が薄い
※孤独な人生になりやすいので注意が必要です。 -
比肩と正官(男性の因子)があって干合する
・夫は浮気心を起こしやすい
・兄弟や同僚、友人に夫や恋人を奪われることも

比肩が悪く働く(太過・不及)
四柱命式で太過・不及している場合は、比肩の長所が弱まり欠点が強化されます。
比肩が太過(劫財も以下同じ)
太過とは、命式に同じ通変星が基本的に3個以上ある場合をいいます。
男性
- 金銭的に恵まれにくいです。
- 妻や異性を大切にしません。
- 子どもに厳しく当たります。
女性
- 夫や恋人への愛情が薄いです。
- 金銭的に恵まれにくいです。
- 子どもの発展を阻害します。
比肩が不及(弱すぎる)
男女共通
- 心にゆとりがなく、意志が弱いです。
- 周囲に余計な気くばりをする反面、社交性に欠けます。
- 虚栄心が強く、よけいな見栄を張りたがります。
- 自立心が弱く、配偶者や兄弟に頼りがちです。
- 独立起業しても成功の可能性は低いです。
- 共同事業を行なっても、自己の利益になりません。
比肩が良好な働きをする場合
身弱の命式には、後天運で巡ってくる「比肩」が助けになることがあります。
- 日干(自分自身)のエネルギーが弱い時は、精神気力を高めてくれます。
- 引っ込み思案で弱気な人に心のパワーを与えてくれます。
- 意地と根性が備わり、成功への原動力になります。
「比肩と劫財」その他の要点
男性の場合
- 比肩と劫財が強い命式の人は、財に関する様々なトラブルを生じやすいです。
- 財星(偏財・正財)は、お金を意味すると同時に、女性のことも意味します。比肩や劫財が多いと財星をやっつけるため、夫婦縁が悪いとか、妻に迷惑をかけることが多くなります。その結果、不仲になったり、離婚に至ることもあります。
- 男性に比肩や劫財が多いと、女性を大切にしない傾向が強まります。
女性の場合
- 比肩や劫財が多いと、独立心が強くなり、専制の気風が強まります。夫婦仲が悪化する一因です。
配偶者・異性関係の見方
- 男性⇒比肩・劫財と財星との関係を注視します
- 女性⇒比肩・劫財、傷官の有無と状態を注視します(1個程度なら問題ありません)
「比肩と劫財が多い女性には美人が多い」その理由とは
四柱命式に比肩や劫財が多い女性は、美人が多いとか、色情に厚いなどといわれます。
その理由について、以下に記します。
色情に厚いといわれる理由
- 自分の幸せを中心に考えるため、子どもと夫の幸せは二の次になるからです。
- 浮気や不倫に走ってしまう人、あるいは仕事一筋で頑張ろうとして、異性のことに興味がないという人もいることでしょう。
- 特に月支や日支に劫財が出る人は、偏官や偏財に干合する気持ちが強いため、異性関係に問題が発生しやすくなります。
美人が多いといわれる理由
- 比肩や劫財は自己主張が強く、それは言動だけではなく、自分の容姿についてもいえることです。
- そのため、美人になる可能性は高いはずです。ブ〇イクを前面に出して自己主張をしようとする女性はほとんどいませんから。
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