誰でも、紫微斗数命盤のどこかに「生年化禄A」があります。
「よい持ち物」の記号みたいなものです。
私の場合は、奴僕宮にあります。対人関係に「よい持ち物」があるわけです。
せっかく授かった持ち物を活かすことが、人生を豊かにしてくれます。
【紫微斗数】「生年化禄A」が幸せのカギを握る
紫微斗数命盤を見て最初に気になるのは生年化忌Dがどこにあるかです。
そこに苦労の原因があるからです。
自化忌が重なると、苦労と苦悩を確実にするといいます。
さて、今日は私自身のことを書いてみます。
私の生年化禄は、奴僕宮にあります。
対人運がよく、第一印象も良好と見ることができます。
自分で言うのもなんですが、本当にそうです。
物心ついた頃からどこに行っても声をかけられやすいし、「いい人だね」と言われてきました。
「人を憎むことなんてないんじゃない?」
「嫌いな人なんていないでしょ?」
「一緒にいても疲れない人だね」
こんなことをよく言われました。
実際、私はほとんど人見知りをしません。
また、平気で人に話しかける性格です。
一緒に行動する友達からも、
「お前はすぐ人と仲良くなれる。うらやましい」
とよく言われたものです。
この性格は、営業の仕事にかなりプラスの作用をもたらしてくれました。
なぜだかわかりませんが、同期の中では売上金額はトップでした。
自慢になりませんが、営業テクニックは何もありませんでした。
「お前はなぜ売れるんだ?」「商品の勉強をしている姿も見たことないし」「人柄営業か?」
と言われたりしました。
まあ、そんな営業スタイルが何年も通用すると自分でも思っていませんでしたが。
ある大手建設会社の人事課長さんから、
「あなたは天性の営業の素質がある。絶対辞めるんじゃないよ。買いたいと思わせる何かを持っているよ」
と言われたことがあります。お世辞半分としても、うれしかったですね。
ところが、私の奴僕宮の対角線にある兄弟宮には自化Aがあります。
そのため、奴僕宮にA-Aの必定が発生してしまいます。
つまり、両方の宮が破格しています。
A-Aは、化禄Aが過剰になることを意味します。
私の場合は、「人に気を使いすぎて疲れる」と見てよいです。
一見、気づかいしないようで随分気を使っているようです。
さらに、命宮に主星が無いため、自分より他人の考えに重点を置く傾向があります。
つまり、「自分がこうしたい」より「他人にどう思われるか」に軸があるわけで、振り返ると、それでかなり損をしたと思っています。
結局、「第一印象がよく、人に好かれやすいという長所」があるのに、それを活かしきれなかったと言えます。
命盤では、兄弟宮も奴僕宮も破格となっています。
「人に気を使うくせに、大事にしない」という矛盾した意味がそこに表れています。
つまるところ、人間関係が原因でペケになりやすい人生ということになります。
【紫微斗数】「友人を大事にしなさい」「判断軸は自分」
対人関係運が良く、第一印象もいいのになぜ?
これまでのことを反省しつつ、破格の意味を考えてみました。
- 対人関係に対する傲慢な自信
- 「いつでも友だちはできるさ」という慢心
- それでいて「いい人」でいたい
- 人生の判断基準は「いい人」と思われること
- たくさん人が寄ってきて対応に疲れる
奴僕宮に生年化禄Aだけなら、マイナスは少なかったはずです。
ですが、向かいの兄弟宮にある自化Aがマイナス作用を及ぼします。
そのため、私は人間関係を人生のプラスに活かしきれなかったのです。
- 親友との交流に夢中になると、それ以外の友人関係を疎かにした
- 新しい友人関係ができると、古くからの友人と疎遠になった
振り返ってみると、本当にそうなのです。
ひと言でまとめると「調子に乗っていた」ということです。
ですから、
「あいつはいいヤツだと思ったけど、親友にはなれなかった」
「最初の印象ほどいいヤツじゃなかった」
と感じた友人はきっと少なくないと思うのです。
この年齢になって、つくづくそれを反省しています。
もっともっと一人一人を大切にするべきだったと。
私には、音信不通になっている友人がたくさんいます。
家庭を持つと友人と疎遠になるのは仕方がないことです。
それでも私は、そういう人が少し多いほうかなと思います。
私の命盤が語っていること。それは「友達を大事にしなさい」のメッセージだと今になって痛感します。
早くから自分の傾向を自覚していたら、今より豊かな人生を送れていたそんな気がしてなりません。
そして、身にしみるのは「たくさんの友人達に支えられて生きてきた」という実感です。
もう一つのメッセージは、「人生の判断軸は他人でなく、自分だよ」。
もっと早く知っておけば…。
【四柱推命・紫微斗数】自分の人生を分析する
では、四柱推命から同じことを読み取れないのか?
命式にちゃんと出ていました。
日干のエネルギーが非常に強く、劫財も強い命式です。
「自我が強く、時々自分勝手になりがちな性格なので気をつけなさい」
というメッセージを読み取れます。
月柱の天干に偏印があります。
なんだか面白そうな人といった印象を人に与えます。
しかし、根っこの部分はかなり自我が強いのです。
偏印と劫財は、協調性とは縁遠い通変星です。
「自分流に生きたい」という意識が人一倍強いです。
だから、本当は「対人関係を活かしながら自分流に生きる」ことが最も自分に合うスタイルだったのです。
私の場合は、
- 対人関係を気にしたが、大事にしなかった
- 人にどう見られるかを気にして、自分流の生き方を貫かなかった
1の原因は、
- 奴僕宮のA-A(紫微斗数)
- 劫財と日干の強さ(四柱推命)
2の原因は、
- 命宮に主星が無い(紫微斗数)
- 奴僕宮のA-A(紫微斗数)
- 正官がそこそこ強く、自我をセーブ(四柱推命)
以上のように振り返ると、ストンと落ちるのです。
思えば、自己矛盾に苦しむ人生だったようです。
ただ、幸いなのは劫財による日干のエネルギーの強さです。
持ち前のポジティブ思考が、自分を救ってくれました。
簡単にはへこたれない性格のようです。
また、不思議ですが、ピンチになったら周囲の人が必ず助けてくれます。
これは、破格しているとはいえ、奴僕宮の生年化禄Aの作用です。
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【運命学の意義】自分を知ること
入社試験の面接で、「あなたの長所と短所を教えてください」は定番です。
人生経験の浅い高校生にとって短所を絞り込むのは至難の技です。
「こんなことを言ったら不合格になるかも」
という強迫観念に支配されるからです。
- 考えようによっては長所とも受け取れるような短所
- 「なんだ、その程度の短所?」と思ってもらえる短所
などを一生懸命絞り出すのです。
これは大学生も同じだと思います。
さて、本当の長所と短所は相当熟練した面接官でも見抜くのは至難の技です。
しかし、四柱命式と紫微斗数命盤があれば、自分のことがよく理解できます。
さて、本題です。
よりよく人生を生きるためには、生年化禄Aを大事にすることが第一です。
私の場合は、「対人関係を大切にして、それを活かすこと」となります。
たしかに、改善することは容易ではありません。
持って生まれた気質や性格を乗り越えるのは至難の技です。
それでも、自身のことを知っているのと知らないでいるのとでは大違いです。
知ることで、生きることが少しでも楽になる、楽しくなる、充実したものにできる。
四柱命式と紫微斗数命盤、こんな便利なアイテムは他にないと思います。
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