はっぴーをパワーあっぷするブログ

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【大学時代】仙台「一番町サウナ」で出会ったあるおじさんの話

私には減量の経験はありません。

22歳頃のジャスト100㎏が最高体重です。

今は87㎏くらいです。

昔の知人に会うと皆さん一様に「痩せたね。病気したの?」

と言います。

ちなみに病気はしていません。

100㎏あったのは、柔道の先輩から「小錦になれ」と言われたからです。

冗談で言ったのでしょうが、筋肉を伴ったある程度の体重は柔道にとって有利に働きます。

100㎏以上になりたかったのですが、とうとう超えられませんでした。

食生活と体質のためでしょうね。

サウナ

友人の減量に付き合ってサウナへ

 

ボディビル部にいた友人は、大会が近づくとダイエットが必須でした。

涙ぐましいほどの減量に努め、食事は極度に抑えて、夜になるとサウナに出かけていました。

「付き合ってよ」と言うので何度かサウナに付き合いました。


私はダイエットをする必要はないのでサウナに入らず、入浴と休憩室でのくつろぎタイムを楽しんでいました。

大学生にとってサウナの入浴料は決して安くありませんでしたが、ちょっとした贅沢気分を味わえました。


一度面白いおじさんに会いました。

休憩室で友人と私と二人でノンビリしていると、酔っ払ったおじさんが話しかけてきたのです。

とても気の良いおじさんで、

「好きなもの頼め。おごってやる」

と言ってくれたのです。


私たちは、遠慮なく奢っていただきました。

「おじさん、ビーフジャーキー食べたい」

「だめだ。桜漬け大根にしなさい」

友人も私も、そしてそのおじさんもペロッと平らげます。

友人に「ダイエット中だろ?」

と言葉を投げかけると、

「ずっと空腹で耐えられない。サウナに来た時ぐらい美味しいものを口にしたい」

私は「おじさん、他にも何か食べたい」

おじさん「桜漬け大根をもう一皿頼んできなさい」

またも、桜漬け大根をペロッと平らげました。

そんなやり取りが何度か続いて、友人が、

「やっぱりビーフジャーキー食べたい」

と言いました。

「おじさん、今度はビーフジャーキーを食べたいな」

「だめだ。桜漬け大根だ」

「おじさん桜漬け大根が好きなの?」

「違う。安いからだ。お前たち美味しいものならすぐに食ってしまうだろう」

結局最後まで桜漬け大根以外は許可をくれませんでした。

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でも面白いおじさんでした。

職場の様々な愚痴を「社会勉強のために聞け」

と言いながら語ってくれました。


興味がない顔をすると「社会勉強だ。最後までちゃんと聞け」

と傾聴を強要するのです。

桜漬け大根を奢ってもらっている手前、「はい、ちゃんと聞きます」

と二人で話を聞きました。


おじさんがトイレ行った隙に、

「そろそろ本当に、ビーフジャーキーとか焼きそばを食いたい」

「だいぶ酔っ払ってきてるから、おだてて気分を良くしたらOKしてくれるかもよ」

と二人で悪知恵を出し合いました。

しかし、結局最後までそれは実現しませんでした。

その体験から、

「桜漬け大根」イコール「安い」

のイメージとともに、

「桜漬け大根」イコール「サウナのおじさん」

の印象が私の中に未だに残っています。

桜漬け大根

たしかこんな漬け物でした。名前も「桜漬け大根」だったかな…?



おじさんは、「朝まで語り合うぞ。まだ帰るんじゃないぞ」

と言いながら浴場に去っていきました。


私は「もう入浴はいいや」と最後まで休憩室にいました。

友人は、本来の目的(減量)のためサウナ室に向かいました。

ところがスグに戻ってきて、

あのおじさん、本当に酔っ払っちゃったわ。風呂場で大の字になって寝てる

二人で浴室の中に入ると、本当に大の字になって素っ裸で熟睡していました。

「おじさん、ここで寝ちゃだめだよ。おじさん、起きて!」

何度呼びかけても全く反応しません。

大きなイビキを立てて熟睡しています。


仕方なく私たちはフロントに連絡しました。

「私たちの方でどうにかしますから大丈夫ですよ」

と言われ、友人と私はサウナを後にしました。

仙台市の「一番町サウナ」という店でした。


帰り際友人と話したことは、

「結局、食べたいものを奢ってもらえなかった」

「『俺は金がないんだ』と言ってたよね」

「『人生勉強だから聞け』と言っていたけど、愚痴を言う話し相手が欲しかったんじゃないの?」

「ああ、きっとそうだ」

「最初は、『何でもおごってやるから食いたいものを言え』と言ってたのにね」


大学生だった私たちは、社会人の大変さを全く理解していませんでした。

今になるとおじさんの気持ちが少しわかるような気がします。


もしかしたら、

  • 家に帰りたくなかったのかもしれない
  • 職場で上司にガッツリ怒られたのかもしれない
  • 後輩から突き上げを食らったのかもしれない

 

「社会勉強だから聞け」

の内容ですが、最初は威勢が良かったのです。

ところが、だんだん話の内容に切なさが漂い始め、終わりの方では「あんまり金がねえんだ」と確かに言っていました。


当時の私たちは、

  • 大学生はお金がない
  • 社会人はお金を持っている

と言う半分間違った概念を信じ切っていました。

しかし、現実はそうじゃないですね。

爆風スランプ「45歳の地図」の切ない歌詞が現実に近い事が社会人になってよくわかりました。

私の青春を返せ
輝くときめきを戻せ

中略

朝日のように現れて
夕日のように消えて行く
青春よそれじゃあんまりだぜ

中略

気がつきゃ45歳 仕事漬けの中年よ
会社会社にすり切れ すねもかじられてる 

気がつきゃ息子も二十歳
一流私立大学生
コンパコンパで明け暮れ
俺より金を食らう 

中略

息子には中学校の文集で「オヤジのようにはなりたくない」と全校に発表された

「Comeback青春」

 

 


私はこの歌が大好きです。

桜漬け大根のおじさんも、この歌の主人公のような気持ちだったのかもしれないと今にして感じます。


1989年リリースの歌ですから、当時二十歳の息子も今はもう52歳でしょうか。

「なりたくない」と文集に書いていましたが、どうなっているでしょうね。


同じ歌詞を頭の中で口ずさんでいるのかもしれませんね。


一番町サウナで桜漬け大根をたくさんご馳走してくれたおじさん。

ちょうど1989年頃でした。

当時40歳くらいだったとすると、今は70歳を超えているはずです。

お元気だったらいいですね。

 

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