「一つ気にしたら、全部気になっちゃう」。
人の不安をあおる「運命学公害」には目に余るものがあります。車くらいお好きな日に買えば良いのです。
私の「総合運命・運勢鑑定」「相性診断」「安心引っ越し鑑定」など受けてくださったお客様の中には、
「車を購入する吉日鑑定をしてくれませんか?」
と聞いてくる方がいらっしゃいます。
お申し出は大変ありがたいのですが、「どうぞ、ご都合の良い日にお買いになってください」とお返事しています。
「鑑定予算は、付属品に当てた方が良いと思いますよ」と申し添えることにしています。
理由を書いていきます。
大運>年運>月運 いわんや日運なんて…
四柱推命学において、大運の吉凶は四柱命式に大きな影響を与えます。
全体の3割くらいです。
後天運の影響が3割くらいですから、大運と歳運の四柱命式に与える影響は次のようになります。
大運の影響は7割、歳運の影響は3割程度でありますので、
- 大 運 (0.3)の内の7割 =0.21 (運勢全体に与える影響は2割程度)
- 歳 運 (0.3)の内の3割 =0.09 (運勢全体に与える影響は1割程度)
と考えられます。
このように、年運は影響力が少ないし、大運地支のように季節運がめぐるわけではないので、大運との関係で見る程度です。
さて、そうすると月運はさらに小さく、日運などは気にしても仕方がないレベルになります。
四柱推命学で日運を鑑定することは、ほとんど無意味です。
毎日の運勢を見たいなら、卜占(易やタロット)の方が得意分野となります。
考えてみてください。毎年、「良い年」「悪い年」が極端に変化しますか?
しないはずです。
毎年の運などというのは、大きな変化もなく気がつかないうちに過ぎ去っているというのが実情でしょう。
ましてや、一日の運など気にするレベルではないということです。
だから、「車を買って良い日、良くない日」など四柱推命学的にはどうでも良いのです。
私は、今の車で4台目ですが、購入日の吉凶など気にしたことはありません。
それでも、28年間無事故です。
違反キップは、スピード違反2回、駐車違反1回(自慢になりませんね)の3回です。
ゴールドは今の免許で4回目です。
自分で言うのも何ですが、平均よりも優良なドライバーだと自負しています(^_^)。
ただ、年運で気にすべき点は、日柱との天戦地冲や天戦地刑などです。
その年は、思わぬトラブルに見舞われやすいので注意を要します。
命式の良否とは関係なくやってくることがありますので、これだけは注意です。
運気の変化はアナログ的にゆっくり進む…
命式の大運が変わるのは、2月の節入りからです。
流派によっては、細かく計算して何年何月から大運が入れ替わるとするところもありますが、深く考える必要はありません。
といいますのは、1日の運気とか、1か月の運気というのは、デジタル的に変化するようなものではなく、アナログ的にゆっくり進むものだからです。
たとえば、「天の気」は、デジタルのように午前0時を1秒でも過ぎたら前日から当日に急変するような単純なものではありません。
あくまで、アナログ的に静かに移り変わっていくものです。
例えると、雲の流れに近いです。
雲の流れは急変しません。ゆっくりとした流れで動いています。
現在の雲の動きは、2時間前、あるいは1時間前の雲の動きがあって、現在の雲の流れの動きにつながっています。
ですから、たとえば令和2年の歳運である庚子が、翌令和3年の2月立春から一気に辛丑に変化するわけではありません。
令和2年の運気も、令和3年3月ぐらいまでは影響を持ちながら徐々に弱まって収束していくものです。
いっぽう、令和3年の運気も令和3年1月ぐらいから影響を持ち始め、少しずつ強まり7月ぐらいにピークを迎え、また、令和4年3月ぐらいまで影響を持ちながら収束していきます。
結論をいいますと、日が変わったから急に運が変わるなんてことはありません。
つまり、〇月〇日になったから車を購入するにふさわしい吉日に変わる、というのは理論的にも滑稽な話なのです。
ですから「どうぞお好きな日に、ご都合の良い日に購入してください」となるわけです。
入籍日はどうか
これもそんなに気にする必要はないと思いますが、車の購入日よりはこだわっても良いと考えます。
理由は、記念日として一生の思い出に残るからです。
- 特に女性は記念日を気にします。男性は気をつけましょう。
- 別れなければ一生お祝いをする日です。
- 例えば、記念日が「49月13日」だったらイヤじゃありませんか?
しかし、車に対して
「買った記念日だからお祝いをしよう!」なんてなりませんよね?
そのくらい車が大好きな人なら日にちを選んでも良いかもしれませんが。
それに、「車と乾杯!」なんてしませんよね?
また、せいぜい10年くらい経てば買い換えることになります。
おわりに
運命は目に見えないので、
- 「新説を言った者勝ち」⇒奇説珍説が生まれる
- 「不安をあおった者勝ち」⇒不安になった人がお金を使う
という側面があります。
河村通夫さんは、「一つ知れば、一つ楽になる」と生きる上での知識の大切さをラジオでおっしゃっています。
ところが、運命学は「一つ気にしたら、全部気になっちゃう」のです。
車くらい、お好きな日にお好きな車を買えば良いのです。
他人に決めてもらう必要はありません。
どんなものにも、正しい情報の取捨選択が大切だといつも思います。
よろしかったら、下記の記事もお読みくださるとうれしいです。
ポチッとしていただけるとうれしいです。